和室に取り入れたい!日本の伝統美「京からかみ」って?

 

NHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」で、主人公白岡あさが住んでいる、大阪加野屋白岡家。

居間の「ふすま」がとても特徴的で、魅入った人も多いのではないでしょうか?

群青色に金色の模様が入っている、落ち着きがありつつも、気品あふれる紙が貼られています。

NHKに問い合わせてみると「ドラマの美術チームが作製したものです」とのことですが、これは「京からかみ」を模して作られたものだろうと思います。

今回は和室はもちろん、板間(つまり洋室)をも彩ってくれる「京からかみ」についてご紹介します。

 

■「京からかみ」って?

京からかみが襖に使われている武家屋敷

武家屋敷のふすまに使われているのが「京からかみ」(しろぽる / PIXTA)

「からかみ」とは、「唐紙」と書くとおり、天平時代に日本と中国の貿易により輸入された紙が原点。

美しく細工がされ、当時は貴族が写経や手紙の料紙として使っていました。その後、貿易が絶えても需要があったため、京都で国産唐紙が作られるようになりました。

和紙に、美しい伝統的な文様を“版画”のように写しだした「京からかみ」は、その後、神殿仏閣や茶室、そして貴族や商人たちの家のふすま、壁紙など、住まいに使われるようになりました。

 

■多種多様な「京からかみ」の文様

その美しい模様は、時代を越えて今でも愛されています。

紋唐紙1

昔は「公家好み」や「町家好み」「茶方好み」など、立場によって好まれる柄がありました。

しかし、今では個人の好みやインテリアに合わせて、自由な用い方ができますね。

からかみ

家紋はもちろんのこと、自然のモチーフ、流れるような線で構成されたもの。色も、カラフルなものや、金箔を用いたものまで、多種多様の「京からかみ」が存在します。

 

■「京からかみ」はどうやって作られるの?

nosonjai / shutterstock

nosonjai / shutterstock

「京からかみ」について、株式会社「山崎商店」さんにうかがいました。「山崎商店」は京都で「京からかみ」をつくっている会社。

和紙に図柄を写しとっていくのに、水溶性の「布海苔(ふのり)」と言う海藻の一種を用います。例外的に水溶性ではない「漆(うるし)」を使うこともありますが。

素材が紙ですし、水溶性の絵具ですので、濡れ雑巾などの水分で拭くことなどは止めたほうが良いですね。ホコリをハタキで叩く程度にしておくことをおすすめします。

 

その、美しく使い方によってはモダンでもある柄は、襖のみならず、壁紙として、アートボードとして、ポストカードや文具としても使われています。

本物志向、粋なものには目がない者の心をくすぐりますね。高級旅館で「京からかみ」が取り入れられているのも頷けます。

和室やふすまはもちろんのこと、板間、つまりフローリングでも、特別な気品あふれる空間が生まれるはずです。

 

【取材協力】

株式会社山崎商店