知ってた?「暖かい部屋は健康にいい」というその理由は…

こたつのあるリビング

あなたの家は暖かいですか?

暖房をつけても、なかなか部屋が温まらずに、いつまでも深々と冷えている……なんてことになっていませんか?

実は、「暖かい部屋」と「健康」には深い関係があるんです。

 

■断熱基準を満たしている家は、わずか5%

一般的に、日本の住まいは“寒いもの”です。

それは、断熱性能が低い家が多いから。

昔から、日本では“暑さ対策”を優先に、家づくりが行われてきました。

徒然草徒然草第五十五段には、このような文があります。

「家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬は、いかなる所にも住まる。暑き比わろき住居は、堪へ難き事なり。」

(家を作るときには、夏の住みやすさを優先して作りなさい。冬は、住もうと思えばどんな所でも住めます。暑さがひどい家は、耐え難いものです。)

だからなのか、平成11年に国が定めた断熱基準に適合している家は、全体のわずか5%にすぎないと言われています。

これはやはり、考えものです。

 

■断熱をした部屋がもたらす「健康上の良い影響」とは?

なかなか部屋が暖まりにくい、日本の住宅。

しかし、「暖かい居室内は、健康に良い影響を及ぼす」と、東京都健康長寿医療センター研究所が実証実験結果を発表しています。

それはどういうことなのでしょうか?

下の図は、平均65歳の男女30名を対象に、断熱リフォームを行う前と、行った後の、血圧測定を調査した結果です。

断熱材リフォーム前後の血圧グラフ

「住まいのパンフQ&A」より

断熱リフォーム前後の起床後血圧上昇のグラフ

「住まいのパンフQ&A」より

一般的に、「血圧は夜間 (就寝時) に下降し、 朝目覚めて活動を開始すると、上昇に転ずる」という生活リズムがありますが、 その数値が高いことや急上昇することは、健康上のリスクとなると言われています。

今回実施した調査では、もともと起床後の血圧上昇が強くみられる人が、断熱リフォーム後は血圧の上昇が抑制されたという結果が出ています。

 

■断熱性UPで、+3℃

結露した窓

kouchan / PIXTA(

では、断熱リフォームは、どのくらい部屋を暖かくするのでしょうか?

壁に断熱材を入れ、窓を複層ガラスに取り換えたりするなど、最も断熱性と気密性を高めた部屋は、そうでない部屋と比べると、床の表面温度が3℃程度高くなったそう。

 

■断熱するなら、まずはリビングルームから

もし、断熱リフォームを行うなら、1番長く過ごす所から。

つまりリビングルームです。次に、一般的に寒いと言われる、トイレ、浴室など。

高齢になると、「長く過ごす場所の温度環境に生活リズムを整える」という効果があるようです。

 

日本高血圧学会が作成した「高血圧治療ガイドライン」によると、理想的血圧は140/90mmHg 未満。

高血圧に悩んでいる人は、もちろん、節酒、運動、減量、食事改善、減塩などが大切ですが、断熱リフォームで血圧が下がるのなら、試してみたいものですね。

 

【参考】

住まいのパンフQ&A – 健康長寿住宅エビデンス取得委員会作成

高血圧の話 – 日本高血圧学会(PDF)