人口わずか250人!山奥の過疎地域で子育てをするメリットとは

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岐阜県郡上市石徹白(いとしろ)。

富士山・立山と並ぶ日本三名山のひとつ「白山」のふもとにある、岐阜県屈指の豪雪地帯です。

毎年2m以上の雪が降るこの小さな山里で洋品店を営む平野馨⽣⾥(かおり)さんは、3歳と6ヶ月の2人の男の子のお母さんでもあります。

第1回は、豪雪地帯での暮らし方についてご紹介しました。

第2回は、過疎地での子育て事情についてお話を伺いました。

 

■「人を信じなさい」と教えられる環境

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石徹白の人口はわずか250人。

子どもの人数も少なく、保育園児が7人、小学生が6人しかいません。

そのため、運動会などの学校行事は地域の大人も参加して行われています。

冬にスキー場で行われる「雪のつどい」では、子どもたちのスキー実技の後に、大人が雪の中でパン食い競争をするそうです。楽しそうですね!

「地域の人たちが自分の子どもや孫みたいな感じで見ていてくれます。みんなが家族みたいに過ごせるので安心感があります」と平野さん。

「隣に誰が住んでいるか分からないような状況では、子どもに“人を疑いなさい”と教えなければならない。『知らない人に声かけられたら逃げなさい』って。

でもここは、人は信頼していいものだとか、野菜は土から作られるとか、子育てというより、人が生きていくにあたって大事なことが見える場所だなと思います」

 

■「病院まで30分」だからこそ、子どもをしっかりと見られる

自然の中でのびのびと子どもを育てられるのは田舎の大きなメリットですが、病院やスーパーのある近隣の集落へは車で30分かかるというマイナス面もあります。

「よく『病院が遠くて大変ですね』って言われるんですけど、病院が遠い分、依存しない気持ちが生まれます。

“1番近くにいる親が、子どもの状態をきちんと見る”ということが習慣付くので、私にとってはいいことだと思っています。

そういう意味で、確かにデメリットではあるけど、私にとってはメリットですね。」

病院だけでなく、スーパーやコンビニがないことについても「無駄なものを買わなくていい。自分たちで野菜を作ったり、近所の方にいただいたり、保存食を作ったり。顔が見える安心な食品をいただける」と平野さんは“メリット”としてとらえている。

「例えばアイスクリームを食べたいと思ったら、私の性格だと、コンビニがあれば買ってしまうと思うんです。

でもそれができないから、子どもと一緒に手作りのおやつを作るということができている」と笑う。

 

田舎も都会も、どんな環境にも、良い面と悪い面の両面があります。

デメリットとメリットは表裏一体。平野さんのように見方を少し変えるだけで、あなたの暮らしはもっと豊かで楽しいものになるかもしれません。

 

【取材協力】

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石徹白洋品店 平野馨生里さん(岐阜県岐阜市出身)

都内で広報の代理店に勤務した後、郷里である岐阜の地域づくりに惹かれUターン。2011年9月に石徹白に移住。

ショップ&ギャラリー「石徹白洋品店」を営み、石徹白に伝わる野良着「たつけ」と「はかま」を復刻したり、民話をベースにした絵本をつくったりと、石徹白の文化の伝承に力を注ぐ。

石徹白洋品店:http://itoshiro.org