お隣が民泊!? マンションで起こるかもしれない「Airbnb」のトラブルを弁護士が解説

shimanto / PIXTA

住んでいる賃貸マンションに、旅行者風の見知らぬ外国人が出入りし始めた。

しばらくすると、今度はまた別の外国人が出入りしている……。

こんな光景が日常になるかもしれません。

 

■賃貸マンションのはずなのに……お隣が「民泊」だった!?

平成25年12月に成立した国家戦略特別区域法では、一定の要件を満たした場合には、旅館業法の適用が無くなり、「Airbnb」などによる民泊を合法的に行うことが可能となりました。

すでに、東京都大田区や大阪市などでは、この合法民泊に関する条例が制定されています。

そうすると、冒頭で述べたような事態が起こりうるわけです。

いや、この記事が世に出る頃には、すでに起きているかもしれません。「部屋を借りた時には、こんな話聞いていなかったのに……」と思われる方も出てくることでしょう。

 

■「賃貸」の「民泊」で起こるトラブルとは?

賃貸の物件において、借り主は貸主の許可なしに、他人に物件を貸し出すことは禁じられているので、賃貸の物件の場合、借主が貸主に無断で民泊させているとなると、契約違反となります(民法612条2項)。

この場合、借り主は契約解除や損害賠償などのペナルティを負わされる可能性があります。絶対に止めましょう!

気をつけたいのは、貸し主が持っている部屋のうち、空き部屋を民泊として利用する場合です。

物件の持ち主がその物件をどう活用するかは基本的に自由ですし、借り主の契約には直接関係があるわけではないので、たとえ何かしらトラブルが起きた時は、貸し主にしろ借り主にしろ、どちらが責任を負うかはケースバイケース。

今後は、借りる側としても、「他の空き部屋が民泊に使われることがあるのかどうか」とキチンと確認しなくてはならないでしょう。

そうなってくると、逆に「うちのマンションは民泊利用しません」ということを売りにして契約書に盛り込み、入居者を募集するようなことも有りえるかもしれません。

 

■「分譲マンション」の「民泊」で起こるトラブルとは?

分譲の物件の場合は、管理組合がどういった対応を取るか?がカギを握ることになりそうです。

民泊を許容する場合のリスクとして、セキュリティーの問題、共用物の利用について、居住者とのトラブルなどが考えられます。

おそらくですが、多くの分譲マンションでは、民泊を認めないという運用となるでしょう。

これから完成予定のマンション等においても、民泊利用を禁止にすることを前提に売り出すケースが考えられます。

特に、比較的高額なファミリータイプの分譲マンションでは、お子様の安全や資産価値を考えれば当然の流れです。

もちろん、マンションに住む人の中には、民泊の制度を利用して利益を上げたいと考える方もいるかもしれませんし、そういった意見の対立が紛争に繋がるケースも考えられます。

 

■賃借用のワンルームマンションでは

また、貸し出すことを予定しているワンルームマンションでは、むしろ民泊の需要は高まるはずです。

そういった物件を貸し借りする場合は、他の部屋が民泊用に使われる可能性があるかどうか、というところも物件選びのポイントにするべきかもしれませんね。

 

東京オリンピックを控え、今後「Airbnb」が更に広まり、日本の不動産事情は変わっていくでしょう。

不動産はどんな方にも関わるお話です。

このようなことが起こるかもしれないことを頭に入れておきましょう。