住宅の健康診断「ホームインスペクション」ってどんなもの?中古住宅を買う時のポイント(前編)

HAKU / PIXTA

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前回のお話では、中古住宅の売買の現状や、中古住宅の購入で押さえておきたいポイントを、大まかに3つに分けてお話いたしました。

ここから、3つポイントについてそれぞれ詳しく説明していきたいと思います。

まずは、「ホームインスペクション」についてのお話します。

 

■家の健康診断、「ホームインスペクション」

ホームインスペクションとは、簡単にいうと、住宅の健康診断です。

体の調子が悪い時、あるいは調子が悪くなくても、見えないところに悪いところがないかと、病院で検査を受けたりしますよね。

住宅も人の身体と同じで、完成してからは日々老朽化していきます。

雨漏りやひび割れなど住宅が“ケガ”をした時はもちろん、問題がなさそうに見える場合でも、健康診断で内部に問題を抱えていないかチェックして、住宅を健全な状態に保たなくてはいけません。

その住宅の健康診断を行うことをホームインスペクションと呼ぶのです。

 

■どんな人が住宅の健康診断をしてくれるの?

Graphs / PIXTA

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では、どんな人が検査をしてくれるのでしょう?

国土交通省が平成25年に作成したガイドラインによると、「ホームインスペクション」を行う検査人に求められる知識・経験について、以下の3つの要素を併せ持っていなければならないとしています。

(1)住宅に係る国家資格と実務経験を有している者(建築士・建築施工管理技士)

(2)中古住宅の性能評価や瑕疵保険の検査など、住宅検査実務のある者

(3)関係法令や建築知識・検査技術向上のための講習会などに参加している者

これを見ると、「ホームインスペクション」を行う資格を持つ人とは、建築士など、かなり限定されたプロだということが分かりますね。

 

ホームインスペクションを依頼する時は、検査事業者に対して、保有する資格や講習の受講歴などの情報を請求することができます。

覚えておきましょう。

 

■「ホームインスペクション」とは、どんな検査をしてくれるの?

では、どんな検査をしてくれるのでしょうか?

これについて、国土交通省は以下のように項目をまとめています。

検査部位1

国土交通省HPより

マンションでは……。

2検査部位

国土交通省HPより

基本的には、屋根、外壁、室内、小屋裏、床下などの劣化状態を目視で診断し、床・柱・壁の傾きなどは計測器などを使用します。

雨漏りや構造部材の破損、給排水管の劣化状況などを確認し、報告書にまとめ依頼主に提出して、「ホームインスペクション」は終了となります。

 

■「ホームインスペクション」を受けるメリット

「ホームインスペクション」を受けたことにより、住宅の欠陥や不具合が明確になります。

購入の判断基準になりますし、購入する場合も、リフォームや保険を検討する際の資料として使うこともできます。

 

最近はインターネットなどでも、中古住宅に関する情報をたくさん得ることができます。

しかし、購入者本人がどんなに勉強しても、中古住宅の質を見分けるのは至難の業です。

かと言って、不動産の営業マンの言葉をうのみにしてもいけません。

ここは割り切って、実務経験を持つプロに、「ホームインスペクション」をしてもらってみるのもいいかもしれません。

 

【参考】

「既存住宅インスペクション・ガイドライン」の策定について – 国土交通省