洋風建築の屋根は何て言うの?「瓦」はこんなに沢山あった【くらし事典】

住まいは、毎日の暮らしの中心の場所。

私たちの暮らしには、様々な言葉があります。

中には、パッと聞いただけでは分からない難解なものや、聞いたことがあるけれど、意味はよく分からないものもありますよね。

暮らしにまつわる多種多様な用語を解説していくこの【くらし事典】では、そういった「分かっているようで分かっていない、気になるあのワード」にスポットを当てて、分かりやすく解説していきます。

 

■今日の気になるワードは……「瓦」

日本で昔から使われてきた屋根材、「瓦」。

皆さんも、見慣れているかと思います。

瓦は約2800年ほど前に中国で生まれ、日本には西暦588年に仏教の伝来と一緒に伝わってきたと言われています。

元々は粘土で作られたのが“瓦”と言われてきましたが、現在では粘土瓦のほかにセメントや金属などでも作られ、好みで使い分けられています。

瓦と言われると、日本瓦と呼ばれるものを連想しがちですが、実は屋根にふく建材のことは、全て「瓦」と呼ぶんですよ。

 

■和風と洋風がある?形の違い

とは言っても、洋風建築に日本瓦、というのは少しあべこべな感じがしますよね。

和風建築、洋風建築など住宅の形状に合わせて、屋根もデザインを変える必要があります。

実は瓦にも和風・洋風があり、形状が違うんです!

・和瓦(J型)

日本で昔から作られてきた伝統的な形で、波型の形をしています。日本の伝統建築で使われる瓦はこれです。

Pi-chan / PIXTA

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・洋瓦(F型)

Fとは、フラットの頭文字。名前の通り平板状のデザインで、平板瓦とも呼ばれています。波がないため、シンプルな屋根になります。

 

・洋瓦(S型)

Sはスパニッシュの頭文字。斜めの波型の形をしています。F型と比べ、より洋風建築らしさを表現するのには向いている形となっています。

 HAKU / PIXTA

HAKU / PIXTA

 

■製造方法による種類

瓦は形状、製造方法などを合わせると、なんと1,000以上もの種類があると言われています。

その中でも、代表的なものをいくつか紹介します。

・釉薬瓦(ゆうやくがわら)

土瓦を釉薬で化粧した瓦のことです。

釉薬とは陶器のガラス質の部分のことで、これを瓦に塗ることでガラス質らしい光沢ができます。

水をはじくため、メンテナンスを必要としません。

 

・いぶし瓦(未釉薬)

Pi-chan / PIXTA

Pi-chan / PIXTA

釉薬で化粧しない粘土瓦そのものの素材を使用した瓦です。

自然の風合いを醸し出すことはできますが、水が浸透しやすく、特に海水に弱いため、注意が必要です。

 

・セメント瓦

セメントと砂を材料として使い、仕上げた瓦のことです。

重量があるため耐震性に問題が出てくる点と割れが生じる点からメンテナンスは10年~15年に一度は必要です。

 

・金属瓦

以前はトタンやアルミなどが使われていましたが、耐久性の問題から現在ではステンレスやガルバリウム鋼板が主流となっています。

金属なので軽量で加工も簡単にできることから、比較的費用も掛からず人気となっています。

 

・スレート瓦

cozy / PIXTA

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天然スレートと化粧スレートの2種類があります。

天然スレートは、天然の粘板岩を薄くスライスしたもので技術も必要となってくるため、非常に高価でほとんど市場に出回ることはありません。

一方化粧スレートは、セメントと繊維で製造され、瓦の中でもかなり安価となっています。

現在最も建売住宅などで見ることがあるのがこのスレート瓦ではないでしょうか。

5mm程度であるため割れやすく、メンテナンス費用が掛かってしまうのがデメリットです。

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いかがでしたか?

瓦だけで、これだけの種類があるんです!

屋根はあまり目を向けられることはない部分ではありますが、家全体を構成するデザインの大事な部分です。

これから新築を考えている方、またリノベーションを計画している方は、種類と特徴を正しく知って、家づくりに役立てましょう!