【引っ越しあるある】どうして「目当ての物件」はもう無いの?そのカラクリ解説します

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引っ越しの物件探し“あるある”の1つが、「目当ての物件がすでにない」ではないでしょうか?

不動産会社に行く前に、まずは「インターネット」で情報収集をする人は77.7%という調査結果が出ているように、大手ポータルサイトで物件を探す方も多いと思います。

お目当ての物件が見つかって、いざ不動産屋に問い合わせると「その物件はもう埋まっています」なんてことも……。

今回は、「どうして掲載している物件が無くなっているの?」という疑問の理由と、物件探しで意外と知られていない「知っておけば引っ越し費用が安くなる情報」を紹介します。

 

■「もう、その物件ありません」はなぜ?

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ネットには載っていた物件をいざ内見しようとすると「もう契約済です」なんて言われる理由は、なんなのでしょう?

中には、「おとり物件」といって、本当は契約されてしまっている「条件の良い物件」を餌にお客さんを集め、別の物件を契約させる……なんていう悪質な業者もまれにはありますが、他にも理由があったのです。

 

■全ての不動産業者は、日本中全ての物件情報を持っている!

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意外と知らない方が多いのですが、日本中の不動産屋さんは「レインズ」という国土交通省が運営する不動産物件データベースを共有しています。

不動産屋さんは大家さんから物件を預かったら数日以内に、このデータベースに物件情報を登録することを法律で義務づけられています。

つまり、法律上は「日本の全ての物件情報」がこの「レインズ」に載っていることになります。

そして、そのデータを日本全国の他の不動産屋さんが見られる仕組みになっているのです。

このデータベースは一般には公開されていないので、この仕組みを知らない方も多いのですね。

 

仲介をする不動産屋さんが物件をお客さんに紹介する大まかな流れは、

1.レインズで良さそうな物件をピックアップ

2.ポータルサイトや店頭貼り出しでお客さんを集める

3.お客さんが来たら内見などして契約

という内容になります。

「目当ての物件がすでにない」現象は、この1と2でそれぞれ原因が発生しています。

 

■更新頻度とタイムラグが「物件が無い!」を発生させている

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「1.レインズで良さそうな物件をピックアップ」で発生する「物件が無い」現象は、レインズの更新頻度にあります。

物件が契約となった場合、レインズから情報を削除しなければならないのですが、この作業に遅れが合った場合、物件情報は残ったまま。

つまり、他の不動産屋さんに「契約済」の情報が行き渡るのにタイムラグが発生するため、「掲載されているのに物件が無い!」が発生するのです。

また「2.ポータルサイトや店頭貼り出しでお客さんを集める」の段階でも、上記と同様の理由からポータルサイトに掲載している情報が古かったり、ポータルサイトの情報を不動産屋さんが消去したとしても、ポータルサイト自体の更新頻度によってタイムラグが発生することもあります。

たまたま訪れた不動産屋さんで「掲載されているのに物件が無い!」現象に出会ったとしても、その不動産屋さんが悪い訳ではない場合が多いので、気を悪くせず、不動産屋さんにもっと良い物件を探してもらいましょう。

 

■「レインズ」を応用すれば、引っ越し費用が安くなるかも!

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「レインズ」の仕組みでは、極端な話「北海道の不動産屋さんで沖縄の物件を紹介してもらう」ことも可能。

これを知っているだけで、引っ越し費用を安く抑えることができるのです!

筆者が賃貸に引っ越す時の流れは、

1.SUUMOなどのポータルサイトで物件を探す

2.住みたい地域に強く、なおかつ仲介手数料の安い不動産屋さんに、その物件が内見可能か問い合わせる

3.他の物件も数件紹介してもらい、内見して一番良い物件を契約

となります。

1.で物件を掲載している不動産屋さんと、2.の不動産屋さんは必ずしも一致しないというのがポイント。

どうせ紹介してもらうなら、仲介手数料が安い方が良いですよね。

ただ、「日本中の全ての物件が、どの不動産屋さんでも扱えるわけではない」ことに注意!

中には、特定の不動産屋さんからしか紹介できない物件も有るので、事前に「○○にある▲▲という物件に住みたいのですが御社でお願いできますか?」と問い合わせましょう。

 

■家賃の値下げができることも!

月々の家賃を少しでも抑えたいなら、仲介業者さんに、「もう少し下がったりしませんかね……?」と「家賃交渉」をお願いしてみましょう。

とはいえ過度な期待はNG。

下がったとしても1,000円〜3,000円程度ですし、当然下がるものでもありません。

また、下がりやすい時期というのもあります。

特に家賃交渉がしやすいのが、4~6月と11月ごろ。

4月は繁忙期が終わったばかりで引っ越しの需要がなくなり、次の繁忙期である8月まで約半年間、借り手が見つからないこともあります。

11月も同様に、転勤シーズンの8~10月に借り手が見つからなかった場合、11~12月の2か月部屋が空いたままになるため、「空室=家賃収入がゼロ」という焦りから、大家さんも家賃の値下げに応じてくれやすくなるのです。

 

■目当ての物件より良い部屋を知っているのが「プロ」!

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やはり「良い物件」を知っているのは、住みたい地域に根ざした不動産屋さん。

間取り図や地図では分からないお部屋の特徴や地域の暮らしやすさ、場合によっては隣近所や大家さんの人柄までをも分かっているプロですから、こだわりたい・譲れないポイントだけを伝えて、不動産屋さんにゆだねてしまいましょう。

「掲載していた物件が契約済みなんて詐欺だ!」とヘソを曲げず、思い切ってゆだねてしまえば、もっと良い物件に出会えるかもしれませんよ。

 

オカダヒロタケ

 

【参考】

賃貸物件を借りる人の実態調査 – リアルネットプロ