こんなマンションは買っちゃダメ!「将来スラム化する」物件の見分け方(財政編その1)

 スイマー / PIXTA(ピクスタ)

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現在、日本には870万戸の空き家があります。

そして20年後、空き家は2,000万戸に増え、3軒に1軒が空き家になると言われています。

両隣どちらかは空き家。

そんな未来が、日本にやってくるかもしれません。

毎年、新築マンションが供給され続けています。

住宅が余る市場では、立地や仕様等の条件が悪いマンションは、買い手が見つからず、空き家になってしまいます。

マンションは、そこに住む居住者が、皆でお金を出し合い“共同で建物を維持していく”建物。

空き家の割合が増えると、維持費が不足し、必要な工事や管理ができず、品質が落ち、更に競争力が低下するという負のスパイラルに陥ってしまいます。

そして、やがて“スラム化マンション”になってしまいます。

長期の住宅ローンで買ったマンションが、スラム化マンションになってしまったらどうでしょうか?

スラム化マンションを見分けるためのポイントをご紹介します。

そのポイントは、

  • 財政状況
  • 管理品質
  • 自治意識

の3つです。

今回は、この中で最も重要な「財政状況」について、まとめます。

 

■財政状況のチェック・財政状況が悪ければ、マンションも会社と同じように破綻する!?

HAKU / PIXTA(ピクスタ)

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スラム化マンションを見分けるために、一番最初にチェックしなければならないことは、マンションの財政状況です。

筆者は、これまで10,000件以上、住まいの相談に接してきました。

マンションの購入者は、築年数、間取り、立地等を丹念に調べ、比較検討しています。

しかし、不思議なことに、マンションの“財政状況”をチェックする人は、1人もいませんでした。

財政状況が悪ければ、マンションも会社と同じように破綻してしまいます。

マンションの財政状況をチェックすることは、広範囲な専門知識が必要で、その全てを把握して判断することは、プロでも出来る人がほとんどいません。

今回は、ここだけは押さえたい3つのポイントを紹介します。

  • 修繕積立金チェック
  • 長期修繕計画チェック
  • 未収金チェック

 

■「修繕積立金が計画的に貯まっているか?」は購入前にマストで確認を

monjiro / PIXTA(ピクスタ)

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「修繕積立金」は、長期間にわたってマンションを維持・保全していく目的で、必要な修繕を実施する為に、管理費とは別会計で積み立てられるものをいいます。

マンションでは、十数年に一度大規模な修繕工事が行われます。

多額の費用が掛かるため、その時に多額の費用が住民に徴収されないよう、前もって一定額を毎月積み立てます。

管理費が、共益費等の日常経費に支払われるのに対し、修繕積立金は、建物の資産価値を維持していく為に貯めておく、所有者共有の貯金のようなものです。

この「修繕積立金をチェックする」ということは、「建物を守るための貯金が、きちんと計画的に貯まっているか」を確認するということ。

その為に、ぜひ購入前にチェックしていただきたい項目は、この2つです。

  • 月々支払う修繕積立金額
  • 修繕積立金の合計額

 

■月々支払う修繕積立金額の目安をチェックするには?

センメー / PIXTA(ピクスタ)

センメー / PIXTA

修繕積立金額の目安については、国土交通省からガイドラインが発表されています。

月々支払う修繕積立金額が、このガイドラインと比べて大幅に安い場合は、注意が必要です。

 

■長期修繕計画書とのズレがないか、未収金がどれくらいあるかをチェック

修繕積立金の合計額が適正かどうかを判断することは、一般の方には難しいので、長期修繕計画書とのズレがないか、未収金がどれくらいあるかをチェックしましょう。

  • 直近の決算資料
  • 長期修繕計画書

この2点があれば、簡単に確認することができます。

実際、長期修繕計画書で計画されたことが実行されていないということは、よくあります。

ズレがある場合は、なぜそうなっているのか、原因を確認しましょう。

これらの資料については、購入を検討する場合、閲覧することが認められていますので、仲介業者に依頼して取り寄せてもらいましょう。

ごく一般的なお仕事をされている方であれば、読み解くのはそれほど難しくはないはずです。

 

いかがでしたか?

次回は、「長期修繕計画チェック」について、ご説明します。