本当に必要?保険金はどれくらいもらえる?最低限知っておきたい地震保険のポイント4つ

Graphs / PIXTA(ピクスタ)

Graphs / PIXTA

2011年の東日本大震災、そして2016年4月に起こった熊本地震と、大地震が起こるたびに「地震保険」に加入するべきか考える人も多いと思います。

しかし、そもそも地震保険ってどんな保険なの? と聞かれると、実はよくわからない……という人が多いのではないでしょうか。

ここでは最低限知っておきたい、地震保険の基本的な知識についてご説明したいと思います。

 

■そもそも地震保険ってどんな保険? 最低限知っておきたいポイント4つ

まず地震保険の基礎的な知識をおさらいしておきましょう。

地震保険とは、地震・噴火を原因とする津波、火災、家などの損壊・埋没・流失などの損害を補償する保険です。

地震や噴火、津波によって建物や家財が損害を被った時に保険金が支払われます。

ポイントは全部で4つ。

カワグチツトム / PIXTA(ピクスタ)

カワグチツトム / PIXTA

1:火災保険とセットで契約。単独での加入はできない

地震保険は単独では加入できず、火災保険とのセットでのみ契約できます。

2:契約金額に範囲がある

地震保険の契約は、居住用の建物と家財それぞれで契約します。

契約金額は、火災保険の契約金額の30%~50%の範囲内と決まっています。

なお契約の限度額があり、建物は5,000万円、家財は1,000万円です。

3:住む地域と建物の構造によって掛け金が違う

保険料は、建物の構造と所在地によって異なります。また、以下のような割引制度もあります。

・免震の建築物……割引率50%

・耐震等級……等級により50~10%

・新耐震基準が設けられた1981年以降に建てられた家……10%

・それ以前の家でも耐震改修をして新耐震基準を満たしている家……10%

4:公共性の高い保険

地震保険は、「地震保険に関する法律」に基づいて、政府と損害保険会社が共同で運営する公共性の高い保険です。

大地震による巨額の保険金の支払いに備えて、政府がバックアップしています。

 

■実際のところ、保険金はどれくらいもらえるの?

terumin K / PIXTA(ピクスタ)

terumin K / PIXTA

支払われる保険金は、全損で契約金額の100%、大半損で60%、小半損で30%、一部損で5%です。

全損や半損などの査定は、専門の調査員が個別で損害確認を行います。

そのため、地震被害に遭い地震保険に加入している人は、早めに損害保険会社に連絡して対応してもらう必要があります。

また、被災し、避難生活をしていて地震保険の保険料が払えない、という人のためには、契約者からの申し出によって最大6カ月間の支払い猶予があります(災害救助法適用地域のみ)。

地震保険の保険金をすぐに請求できない事情がある場合でも、3年間は保険金の請求ができるので焦る必要はありません。

また、保険証書等が紛失していても問題ありません。

 

■保険金だけで再建できるようには設定されていない!? それでも地震保険を掛けた方が良い理由とは…

とうじ / PIXTA(ピクスタ)

とうじ / PIXTA

改めて、なぜ地震保険が必要なのでしょうか。

それは、せっかく火災保険に入っていても、火災被害に遭えばどんな場合でも保険金が支払われるというわけではないからです。

地震による火災(地震によって延焼・拡大した火災損害も)の場合は、火災保険に加入しているだけでは保険金はもらえません。

しかし、実際に地震保険に加入しているのは、2015年度で3割以下にとどまっています。

これは、最大で火災保険の契約金額の50%分しか契約ができないこと、地域によって、特に首都圏などでは保険料が高いことなどが一因だと思われます。

 

例えば、東京都の1981年以降に建てられた木造住宅に住む人が、1,000万円の保険金額の契約をするとした場合、

100万円あたりの年間保険料 3,630円

耐震基準割引10% 3,630×0.9=3,270円

3,270円×(1,000万円/100万円)=32,700円

年間32,700円の保険料がかかる計算になります。

1,000万円が満額おりるとしても、結構保険料が高いな、と思われた方も多いと思います。
(注)保険料は地域によって異なります。例えば、最も保険料の設定が安い岩手県、秋田県など20の県では、同じ条件で年間保険料は10,300円です。

地震保険は「被災後の当面の生活を支える保険」です。

そもそも、地震保険の保険金だけで元通りの家を再建できるようには設定されていないのです。

しかし、保険金を生活再建の足掛かりにする、と考えると、一考の余地があります。

うげい / PIXTA(ピクスタ)

うげい / PIXTA

例えば、自宅で商店などを営んでいる人の場合、被災すると住む家を失うだけでなく収入も途絶えてしまうため、地震保険の保険金が大きな助けになるはずです。

 

いかがでしたか。

以上で、地震保険についてのざっくりとしたアウトラインはつかんでいただけたと思います。

私たちは地震がいつどこで起こってもおかしくないような地震国に住んでいる、ということを念頭に置きながら、自分にとって地震保険が必要かどうか、検討してみてはいかがでしょうか。

 ※地震保険については、2017年1月1日以降に保険期間が始まる契約に適用する内容になっています。

 

【参考】

※ 政府広報オンライン

※ 一般社団法人全国銀行協会

※ 一般社団法人日本損害保険協会