要注意!ふるさと納税「ワンストップ特例」申請者が注意すべき確定申告のしくみ

freeangle / PIXTA(ピクスタ)

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いまや、すっかりメジャーになった「ふるさと納税」。

実質負担2,000円で魅力的なお礼の品がもらえるとあって、「寄附」「税金」という、とっつきにくいイメージが払拭され、多くの人がふるさと納税をしています。

平成27年4月からは確定申告の必要がない「ワンストップ特例制度」がはじまり、さらにハードルが低くなりましたね。

でも、この「ワンストップ特例」と「確定申告」の関係、きちんと理解していないと「まさか!」の事態に……!?

 

■「ワンストップ特例制度」とは?

よっし / PIXTA(ピクスタ)

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ふるさと納税をして、所得税や住民税から控除を受けるためには、原則として確定申告をする必要があります。

ただし、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」の適用を受けて、ふるさと納税先団体に申請書を提出する場合は、確定申告しなくても控除を受けられます(控除額のすべてが翌年度の住民税から控除される)。

申請できるのは、寄附をした年の所得について、確定申告の必要がない給与所得者等で、1年間のふるさと納税先が5団体以内の場合に限ります。

 

■ワンストップ特例を申請したけど、確定申告したくなった人はどうすればいい?

cafesorasora / PIXTA(ピクスタ)

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会社員や公務員は、勤め先で年末調整を受けることでその年の所得が確定すれば、確定申告する必要はありません。

ふるさと納税したときは、確定申告の必要はないと思ってワンストップ特例を申請したものの、1年を振り返ってみたら「医療費が結構かかっていた」「自然災害で損害を受けた」あるいは「住宅を購入したから住宅ローン控除を受けたい」

……など状況が変わった、ということもありますよね。

このようなときに、医療費控除や雑損控除、住宅ローン控除(初年度)を受けるには、確定申告することが必要になります。

ですが、このときすでに、ふるさと納税についてワンストップ特例を申請していた場合、確定申告ではどのように申告すればいいのでしょうか?

(1)ワンストップ特例を申請済みなので、ふるさと納税に係る寄附金については申告しない

(2)確定申告でふるさと納税に係る寄附金を申告して、所得税と住民税の両方から控除を受ける

正解は2です!

 

■確定申告で申告しなかったら、ふるさと納税してないことになる!?

天空のジュピター / PIXTA(ピクスタ)

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所得税の確定申告書を税務署に提出すると、そのデータは地方公共団体へ送られます。

このため、「ワンストップ特例を申請したから」と、確定申告でふるさと納税についてなんの申告もしていないと、そのデータが住民税の計算にも使われ、所得税でも住民税でもふるさと納税に係る寄附金の申告はなかったものとして扱われます。

つまり税金の計算上では、ふるさと納税もワンストップ特例の申請もなかったことになるのです。

その結果、ふるさと納税はしたけれど、所得税の寄附金控除もなければ、翌年の住民税から寄附分が控除されることもなくなってしまうのです。

 

■ワンストップ特例を申請した後の確定申告は、ふるさと納税の申告も忘れずに!

Taka_1974 / PIXTA(ピクスタ)

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このように、ワンストップ特例を申請した後に確定申告が必要になった場合は、ふるさと納税について申告することをくれぐれもお忘れなく!

なお、確定申告でふるさと納税について申告する時は「寄附金受領証明書」が必要です。

紛失してしまった!という方は、寄附先で再発行が可能かどうか、早めに確認しておいたほうがよいでしょう。

 

いかがでしたか?

“身近な寄附”としてメジャーになったふるさと納税。

制度を上手に利用しながら、税金の仕組みについても理解を深めていきたいですね。

 

こころFP事務所 ファイナンシャル・プランナー 小林美智子)

 

【参考】

※ ワンストップ特例制度を申請する皆様へ ー 総務省

※ 市区町村からのお知らせ – ふるさと納税(都道府県・市区町村に対する寄附)をされた方について – 国税庁