本当にそれで大丈夫?「防災」の意味が、関西と関東で違う!?

 

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自然災害への防災意識は、住んでいる地域によって差が出るもの。

例えば、東北や北海道であれば「大雪」を特に意識しますし、九州や沖縄であれば「台風」に注意することは想像がつきますよね。

そして、全国的に防災意識が高まっている自然災害は、やはり「地震」ですが……。

地震に対する防災意識や災害対策のニーズには、どうやら「関東」と「関西」では違いが見られるようなんです。

 

■関東では「しのぐ」、関西では「たえる」

マンション契約者を対象にしたある調査。

マンション契約者にとって魅力的な防災・災害関連の設備仕様を見てみると、首都圏と関西とのニーズの違いがみえてきました。

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首都圏が求めるものは「防災備蓄倉庫」「非常用電源設備」といった、災害後に「しのぐ」設備。

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関西では「免震・制震構造」といった、地震に「たえる」設備が求められる傾向にあるよう。

考えてみれば、阪神淡路大震災ではビルやマンション、家屋の倒壊や全壊の被害が多く見られました。

一方の関東では、東日本大震災後の物資不足や計画停電などの経験がありましたね。

この災害体験の違いが、このような意識の違いを生み出したことが考えられます。

 

■ニーズだけじゃない!危機意識にも地域差がある

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西日本出身の筆者は、計画停電を経験したことがなく、恥ずかしながらこの調査結果を見て、初めて「非常用電源設備」も重要な備えであることを知りました。

災害に「たえる」、そして災害後に「しのぐ」、どちらも命を守るためには欠かすことのできない対策。

しかし、育った環境によって無意識のうちに“意識やニーズの差”が生じてしまうことが、この調査で分かります。

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このような地域差は、「しのぐ」「たえる」対策の他にも、災害に対する「危機意識」にも生じていることをご存知でしょうか?

内閣府の「平成28年度 防災白書」によると、太平洋側の地域では南海トラフ地震の周知等により、「近い将来災害が発生する可能性が高い」と感じている人々の割合が7割以上

それに対し、北海道、東北、北陸、中国、九州の日本海側の地域では50%未満という結果が明らかになっています。

 

■住んでいるエリアによって、防災情報の手に入りやすさも違う!?

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1年前まで東海地方に住んでいた筆者。

昔から「大きな地震がくる」といわれている地域のため、ハザードマップの冊子や地域の防災情報などが手に入りやすく、幼稚園や学校などでは災害時の対策の説明がしっかりなされており、住民の危機意識も高かったように思います。

しかし、現在住んでいる地域は、比較的地震が少ないといわれている地域。

ハウスメーカーの方に話を伺ったところ、家を購入する人は耐震性よりも、寒い地域であることから気密性を重視する傾向にある、と聞きました。

20%もの意識の差は、災害時に生き残ることができるか否かにも関わってきます。

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内閣府の防災情報のページでは、南海トラフ巨大地震の想定被害や、震度分布など地図で確認することができますし、お住まいの都道府県や市町村のホームページなどでも、巨大地震発生時の予想震度や津波の高さの情報を得られるようになっています。

震源から遠い地区に住んでいるから安心なのではなく、いつどこで起こってもおかしくないものと考え、”知る”対策から始めてみることが重要です。

 

いかがでしたか?

「災害時のために備蓄食料は○日分必要」という考えも、震災を経験した地域とそうでない地域では差が出る、と聞きますよね。

あなたに欠けている対策は、「しのぐ」ことなのか、「たえる」ことなのか、それとも「知る」対策なのでしょうか?

今一度考えてみられてはいかがでしょうか。

 

【参考】

※ 首都圏と関西で異なる、防災・災害設備へのニーズ。キーワードは、首都圏が『しのぐ』、関西は『たえる』。

防災白書 – 内閣府

南海トラフ地震対策 – 内閣府