旅行気分の抜けない「週末婚」をよりこじらせてトラウマに…【二拠点ギリギリ日記】

 

これが夜間の風景、終電は23時。バスもないので、駅前とはいえ、終電がなくなった後は人気がまったくなくなります…

移住先の夜間の環境がきっかけで、私の「二拠点生活」はより悪いほうに向かい始めます。

何をしていても楽しくなくなり、仕事も私生活も、いつも何かに追い立てられているような感じがしていました。

完全に余裕をなくしてしまったのです。

でも、ご縁があってせっかくここで暮らし始めたのだから、この町の良いところを見つけてみようと思いました。

そう! ここは栃木県内でも住み良い町ナンバーワンに選ばれたところ。

そんな恵まれた環境で楽しく暮らせないなんておかしい。絶対におかしい!

ということで、早速駅前にある情報館へ行って町のことを調べました。

すると、さすがは住み良い町。市内には日常生活を豊かにしてくれそうなものがたくさんありました。

 

※ 【二拠点ギリギリ日記】これまでの記事を読む

 

■見つけたところは、片っ端からアターック!

やっぱりそうだ、良さ気なところがあるじゃん! ヤッター!!

それまでの落ち込みがかなりのものだったせいか、どんな些細な情報でも藁にもすがる思いで飛びつきました。

足を運ぶ前からもう心は踊って、救われたーっという気持ちになっていました。

早速情報を持ち帰り、夫に報告。次の週から市内観光を始めました。

鬼怒川からの水を引く、景色の美しい市立公園

春は桜満開の花見スポットに

晴れれば日光と那須の山々がどーんと姿を現します

日本三大美肌の湯が楽しめる喜連川温泉

駅前には商店街。自治体主催のお祭りもなかなか盛況

商店街には、北欧やアメリカの雑貨が揃う素敵なお店も

レトロなたい焼き屋さんは、県内でもちょっと有名

 

■あれ?なんだろうこの満たされない感じは…

毎週のように予定を入れていろいろなところを回っていたのですが、そんな生活も2か月目にさしかかったころ……。

どうしよう、もう行くところがない。

そうなんです。いくら素敵なところがあるとはいえ、都会に比べれば数は少ない。

イベントだって、毎週のようにお祭り規模のものが楽しめるわけではないのです。

公園でポツーンと。イベントがないとほぼ貸切状態

鬼怒川沿いで那須や日光の山々が見渡せる広い公園も、地元の食材が新鮮な状態で手に入る商店街も、だいたいいつも同じ光景で、感じられるのは四季の移り変わりくらい。

子育てなどをしていればまた違った受け止め方ができたと思いますが、レジャー的な要素を期待していた筆者にとっては刺激が足りませんでした。

それでも、どうにか魅力を感じなくては先がない! と焦り始めた筆者。

やがて予定がないと居ても立っても居られない状態になり、同じ場所に無理やり何度も足を運んてしまった結果……、

すべてがトラウマになり、ある時を境に町の見所へは足を運べなくなりました。

ねこ吉 / PIXTA

いまだによく行くのは、毎度効果が感じられる温泉だけ。

その他の場所は、考えただけで当時の辛い自分が思い出されてしまうのです。

満たされない部分を埋めようと、頑張りすぎてしまったのでしょうか。

どうやら間違った努力をしてしまったようです。

 

■旅行気分が抜けない「週末婚」で、もはや再起不能寸前に…

ワイルドキャット / PIXTA

当時の私が求めていたものは、暮らしを充実させるためのコンテンツではなく、人に自慢できるようなちょっとオシャレな町の魅力でした。

子どもをのびのびと育てられるとか、生活に必要なものが徒歩圏内で手に入るといった見方ができなかったせいで、この地域本来の魅力を受け止めることができていなかったのです。

これはとても残念なことです。

もし筆者の中に、二拠点生活せざるを得ない事情がなかったら、この時点でやめてしまったと思います。

そのくらいに落ち込んでしまいました。

しかしこの一件で、週末だけの住まいだからこそ、無意識のうちに観光気分が強くなっていたことに気がつきました。

よくよく考えてみれば、筆者は横浜出身ですが、実家はみなとみらいのど真ん中ではありません。

丘の上にある横浜の実家。海の向こうには房総半島が見える

むしろ、横須賀市に近いのどかな丘の上で、最寄り駅にも歩いて10分以上かかります。

でも丘の上に、美味しいレストランやスーパー、病院や薬局まで揃っており、駅まで降りていかなくても問題なく暮らせます。

オシャレなデートスポットではありませんが、潮風を感じながらゆったりと暮らせるその場所を、私たち家族は気に入っていたわけです。

そうだ、私はここを第二の居住地にして暮らすんだ!

この気づきが大きな転機となり、私の目はようやく「暮らしを充実させること」へと向き始めました。