カギ交換代はNG!? 「敷金」を取り返すポイントとは

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前回(だからモメる!スルーしがちな「入居時」にやるべき敷金ポイント3つ)では、敷金トラブルを起こさないための、入居時にやっておくポイントをご紹介しました。

しかし、そうは言っても退去時にトラブルが起きてしまうことも。

「これは敷金から引かれるものなの?」

「納得がいかない! ぜったい敷金取り返したい!」

そんな時はどうしたらいいのでしょうか?

 

■敷金から引かれた? こんな項目に要チェック!

(1)「カギ交換」費用

「カギ交換費用、3万円を敷金から引かれた」という人、要注意!

敷金から引かれる理由はありません。

賃貸物件である以上、入退去は繰り返されるものです。カギを交換するか否かは、「借り主に安全に暮らしてもらう」という、大家さんの基本的な義務に必要なもの。大家さんが負担するべきものになります。

 

(2)「クロスの張り替え」費用

これはケースバイケース。

普通に使った場合に汚れる程度と比べて過度に汚してしまった場合や、故意(わざと)や過失(凡ミス)により傷つけた分については、借り主の負担になります。

 

(3)「ハウスクリーニング」費用

原則として、“当然に借り主の負担”というものではありません。

原状回復義務の範囲は、通常損耗の程度を考慮して決められるものだからです。自力で回復できる程度のものであれば、ハウスクリーニングを行わなければならない“必然性”はなく、借り主が負担する必要はありません。

もっとも、契約書に「ハウスクリーニング代(○○○円)は 借主の負担です。」などと書かれている場合、借り主負担という結論になる可能性が高いと思います。

だからこそ、前もって契約時に、きちんと文言を確認しておく必要があるのです。

 

■絶対取り返したい! 敷金奪還までのプロセス

(1)まずは、無料で「法律のプロ」に相談しよう

「これは敷金から引かれるものなの?」と不安になったら、法律のプロに相談するのが1番早いかもしれません。

しかし、“弁護士の相談”というと、どこに相談したらいいかも分からないし、お金がかかりそうなイメージがありますよね。

そんな時は、近くの市(区)町村の役所HPを見てみるといいでしょう。各自治体が、無料の法律相談サービスを行っているはずです。

渋谷区役所でも多くの相談窓口が開設されています

 

また、敷金に関する相談は比較的オーソドックスですので、どこの弁護士事務所でも対応可能な案件だとは思います。

最近では弁護士事務所もHPを開設していることが多くなってきたので、自分に合いそうな人を探してみても良いかもしれませんね。

 

(2)「少額訴訟」は1人でもできる!

もし、大家さんと中々折り合いが合わず、敷金返還に納得がいかない場合は、裁判で決着をつける、という方法があります。

「裁判」というと“オオゴト”といったイメージがありますが、普通の裁判以外にも「少額訴訟」という“お手軽”な手続きがあります。

「少額訴訟」は、請求額が60万円以下の場合に利用できる手続きで、1回の審理で終わる点や、柔軟な解決が期待できる点など、敷金をめぐるトラブルに適した手続です。

「弁護士を雇わなくちゃいけないの?」と思ってしまいがちですが、裁判所で訴状の雛形をもらって、裁判所の職員の説明を聞いて、ご自身で提訴される方も多くいるんですよ。

不安な方は、弁護士に記載方法や主張内容などを相談するのもいいかもしれませんね。完全に依頼するよりは、グッと安く裁判ができます。

 

敷金のことで揉めることは、決して望ましいことではないかもしれません。

でも、本来支払う必要ないものまで負担させられるのも釈然としませんよね。この記事が、皆様のお役にたつことがあれば幸いです。