スズメバチが原因で漏水!? 管理人は辛いよ…【なんでも大家日記@世田谷】

 

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こんにちは、「なんでも大家」のアサクラです。

前回は、ある一日を例にとって僕の仕事を説明してみましたが、そのなかでも、もっとも基本的かつ大事な仕事が「管理」です。

「うわ、地味な話……」と思ったアナタ、自分が借りている部屋の「設備等の修繕及び維持管理等に関する連絡先となる者」が誰か、

ちゃんとご存知ですか?「なんじゃそりゃ?」と思った方は要注意。

というわけで、今回は、いざというときに知らないと困る「管理」の話です。

 

※ 【なんでも大家日記@世田谷】過去の記事を読む

 

■「管理人」というお仕事

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「管理人」は文字どおり、物件を維持・管理していくうえで欠かせないさまざまな仕事を担当します。

もっとも代表的な仕事は、廊下やエントランスなどの清掃ですが、

前回の記事で挙げた「カギの管理」「宅配ボックスの管理」「電球の交換」「ご近所への対応」なども、管理人の仕事にあたります。

管理人は、大家さんに雇われている場合もあれば、うちのように大家が管理人を兼ねている場合もあります。

ちなみに、分譲マンションでは管理人が常駐していることも多いのですが、

賃貸の場合、管理を不動産会社に委託している場合が多く、なにかあったときにだけ管理担当者が現場に来ることが多いです。

(ちなみに、管理を委託するとだいたい家賃収入のうちの3~8%くらいを管理会社に支払うことになるといわれています)

 

■管理の“肝”はトラブル対応

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マンションを管理する人は物件によってさまざまなのですが、借り手のみなさんはあまり関心をお持ちにならないようです。

ところが、最初に述べたとおり、何かトラブルが発生したとき「誰が管理しているか」は意外に重要になってきます。

なぜなら、迅速な対応を取ってもらうには、適切な担当者=管理人にすぐに連絡をとることがいちばん大事だからです。

大家さんが不動産会社に管理を委託している場合、たとえ同じ建物に大家さん本人が住んでいたとしても、基本的には対応してもらえません。

このように書くと、大家のくせにけしからんと思う方もいるかもしれませんが、これはルールの問題なのです。

以前、僕の知り合いの賃貸オーナーさんが、自分の所有するマンションの住人がゴミをきちんと分別していないのに気づいて注意したところ、

管理会社から、オーナーが住人に直接注意するのはやめてほしい、と釘を刺されたことがあったそうです。

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管理を委託している以上、オーナーとはいえども外の人間。口出しするにも管理会社を通すのがルールです。

逆に、大家さんが自分で管理をしているうちのようなマンションに住んでいる場合、賃貸契約を交わした際に窓口になった不動産会社に連絡しても、

「大家さんに相談してください」と言われてしまう可能性が高いので、大家さん本人にきちんと対応を要求しなければなりません。

このように、いざというとき、誰に連絡すればいいかをきちんと把握しておかないと、責任も能力もない人間に見当ちがいな要求やお願いをするはめになり、

結果、迅速な対応も期待できないどころか、下手をするとたらいまわしにされてしまうことすらありえます。

そういうわけで、自分がいま借りている物件が、誰によって管理されているかごぞんじでない方は、

「建物賃貸借契約書」(物件を借りるときに交わした契約書です)をひっぱり出してきてみてください。

「設備等の修繕及び維持管理等に関する連絡先となる者」(書類によっては名称が異なることもあります)の欄を確認し、

もしもに備えて電話番号をアドレス帳に登録しておきましょう。

 

■管理人は辛いよ…

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さて、管理人の仕事は、「なんでも大家」を名乗る僕にとっても、もっとも大事な仕事です。

なぜなら、この仕事がいちばん住人の方に接する機会の多い仕事だからです。

うちのような小さなマンションでも、さまざまな入居者さんが住んでいます。

みなさん、それぞれの考えかたや生活ペースを持っているので、何かあったときの対応も画一的ではうまくいかないことが多いです。

たとえば、連絡方法ひとつとっても、電話で話すのが早くていちばんという人もいれば、

自分のペースでやりとりできるメールやLINEのほうがいいという人もいますし、近くにいるんだから直接会って話してほしいという人もいます。

どれが正しいとかいう話はあまり意味がありません。なるべく相手に合わせ、気持ちよくコミュニケーションを取れるようにしたいと思っています。

 

■スズメバチが原因で漏水!?

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しかし、世の中には常識の斜め上の要求を繰り出してくる人が存在するのも事実です。

知り合いのある大家さんは、夜遅くに室内にスズメバチが出たという入居者から退治してくれと呼び出され、

ビクビクしながらなんとか廊下に追い出してハエ叩きでつぶしたものの、

それを見た入居者が「蜂をつぶすとフェロモンが出てまた別の蜂が集まってくる」と騒ぎ出し、

廊下にバケツいっぱいの水をまいてしまった結果、下の階に漏水が起こってほかの部屋にも迷惑をかけることになり、ヘトヘトになったそうです。

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こういう話を聞くたび、明日は我が身と思い、ゾッとしてしまいます。

こういうモンスター入居者に遭遇しないようにするには、自分から見て「まともな人」に部屋を借りていただくしかないのですが、

ふつう、借り手が物件を選ぶことはあっても、大家が借り手を選ぶことはあまりありません。

そこで、次回は、「内見に立ち会っていいですか?」と題して、内見にまつわる体験談の数々を語ってみたいと思います。