異臭騒ぎ、ブラッシングした毛が流れてきた…。不動産業界で19年働いた私が経験した「ペットトラブル」

 

マッハ / PIXTA

一般社団法人ペットフード協会が今年1月にまとめた「平成28年(2016年)全国犬猫飼育実態調査」によると、

猫の飼育頭数は横ばい、犬は減少傾向にあるそうです。

阻害要因として「集合住宅のため禁止」「十分世話ができない」「お金がかかる」「死ぬとかわいそう」 「別れがつらい」といった理由が挙げられていますが、

それでも推定飼育頭数は犬が987万8,000頭、猫が984万7,000頭、合計で1,972万5,000頭とのこと。

チンク / PIXTA(ピクスタ)

一方、総務省統計局がまとめた平成29年4月1日現在における子どもの数(15歳未満人口)は1,571万人で、

なんと全国で飼育されているペットの数は子どもの数より多いようです。

最近は集合住宅でもペット可という物件がもはや当たり前になっていますが、これだけ数が多ければどうしてもトラブルが発生します。

今回は、不動産業界で19年働いた私が経験した「ペットトラブル」をご紹介したいと思います。

 

■室内のペットが原因で異臭騒ぎ!?

hirahira / PIXTA

横浜市内のマンションで共用廊下の異臭に関する苦情が入居者から寄せられたことがあります。

指摘されたのは1階の最もエントランス寄りの場所で、そのマンションのすべての入居者が必ず通る場所であり、異臭など発生してはまずい場所です。

そのマンションに行くたびに現地を確認しましたが、確かに臭いはあるものの発生源が特定できません。

可能性が最も高かったのが101号室の通気口でした。

KY / PIXTA

その部屋では室内で犬を飼育していましたがマナーが悪く、鳴き声に関する苦情が数多く寄せられているような住戸で、

玄関前が最も臭いがきついことから室内の犬が原因だろうと予想されました。

何か口実を設けて訪問して玄関ドアを開けさせてみようと連絡を取ってみたのですが、

本人は訪問を拒否し、また疑いを全面否定して「廊下で犬におしっこをさせている人がいる」と強硬に主張していました。

momo / PIXTA

最終的にその方は管理費が払えなくなって部屋を売却して退去せざるをえなくなったのですが、廊下の悪臭の原因はやはり室内で飼育していた犬にありました。

本人の退去後買い取った不動産の担当者が部屋に入ってみて、悪臭と部屋の傷みのひどさに言葉を失ったと言います。

ペットトラブルを発生させる人は管理費も滞納している事例が多く、そのため居留守を使う、電話に出ない等々で連絡も取りづらく、非常に苦労したものです。

 

■成長すると大きくなる犬には要注意

meikinso / PIXTA

「ペット可」というマンションは増えましたが、決して無制限な訳ではありません。

「小型犬のみ」といった具合に規約で大きさに制限が加わっている事例がほとんどだと思います。

以前完成物件の棟内モデルルームで販売活動をしていた時、とある部屋の犬が規約以上の大きさではないかという話が持ち込まれたことがあります。

そのマンションの規約では立った状態で肩までの高さを示す「体高」が30センチ以下であることと定められていましたが、

実際に見てみると確かにそれより大きそうです。話を聞いてみると「営業の人が確認して、大丈夫だと言われた」と主張していました。

Dasha Petrenko / PIXTA

その部屋は数か月前の月末に、チームとしての営業目標までまだ少し足りないという状況下で奇跡のように決まった部屋だったのですが、

当時の担当者は「月末になると犬も小さく見えるんだよ」とぼやいていました。

結局この問題は管理組合から絶大な信頼を受けていた管理員が上手く丸め込んだのですが、成長すると大きさが変わる生き物は注意が必要です。

 

■ブラッシングした毛がバルコニーに流れてきた!?

Anurak / PIXTA

犬の毛が生え変わる時期にバルコニーでブラッシングをする際には、抜けた毛の扱いに十分注意するようにしてください。

放置しているとそれが排水溝にたまり、雨水と共に隣のバルコニーにまで流れることがあります。

ひどい時には上流の複数住戸の犬の毛がすべて排水溝経由で一番下流の部屋のバルコニーに集中し、悲鳴をあげられたことがあります。

leungchopan / PIXTA

いかがでしたか。

以前にもご紹介しましたが、ペットは飼い主にとっては家族同然という場合が多く、一旦トラブルが発生すると人間の場合以上にこじれがちになります。

ペットを飼育する場合は鳴き声、匂い、しつけ、体毛等十分に注意し、周辺に迷惑をかけないようにしましょう。