やっぱり日本の年越しが素晴らしい! メキシコの年越し事情が面白い

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日本ではクリスマスが終わったらすぐに、町全体がお正月に向けて動き出して新しい年を迎える準備を始めますね。
日本のお正月の伝統って、とっても特有で魅力的。
各国ではクリスマスの祝い方が違うように、年の越し方や新年の過ごし方にも違いがあります。
アメリカやヨーロッパでは日本のようなお正月がなく、元旦だけが祝日で、その後はすぐに通常どうりに戻ってしまうけど、著者の住むメキシコでもそれは同じ。
では、メキシコの年の越し方と新年の大切な行事をご紹介しましょう。
■12粒のブドウで新年を迎える

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日本の年越しはもちろん「おそば」!
おそばを食べなければ、なんとなく新年を迎えられない気さえするくらい。
メキシコではもちろん年越しそばというものはないけれど、実はブドウを12粒食べる習慣があるんです。
食べるのは時計の針が12時を回った時。
カテドラルや教会で12時の鐘が鳴るたびに1粒ずつブドウを食べ、心の中で願い事をいいます。
実はこの習慣、17世紀のスペインから来ていて、スペインやメキシコだけでなくスペインの植民地であったラテンアメリカの国々やフィリピンでも、現在までこの習慣は受け継がれているんです。
さて、12粒のブドウを食べた後は、家族や友人たちと朝方までパーティー。
一晩開けてしまうと、日本のように新年らしい行事をすることはなく、普段と変わらない日々に戻ります。
■カトリック教徒にとって大切な日「Dia de Leyes」
11月6日は聖書の物語の中で3人の賢人がキリストが誕生したお祝いに贈り物を持ってきたことから、子どもにプレゼントをあげる習慣があります。
実はメキシコの子どもたちはクリスマスよりもこの日にプレゼントをもらう子が多いんです。
この習慣はカトリック教徒の多いスペインでも同じ。
メキシコではこの日に特別なパンを食べる習慣があります。
名前は「Rosca de Reyes」。

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大きいリング状になったこのパンの中には小さい人形が入っていて、普通は友人や同僚たちと分け合って食べます。
人形の入ったスライスにあたった人は、2月にパーティーを開かなければならないのがルール!
そのパーティーでは「タマレス」という蒸し料理を作るのが決まり。
メキシコでは多くの年間行事がカトリック教関連のもの。
どれも興味深く素晴らしいけど、お正月はやっぱり初詣、おせち料理や年賀状と盛りだくさんの日本が一番。
年間行事の中でも一番日本の文化を感じられる時期、家族と一緒に十分楽しみたいですね。
(written by Yu Larraz)