20秒の我慢がポイント!? 心理学を応用した片付け習慣・その1
「お部屋の片付け、習慣にしたいなあ」と思っているあなたにも、こんな経験がありませんか?
いざ片付けをしようと思ったところに、ちょうどLINEの着信が……。その後も、ついつい別のコトをしてしまう・・・。
どうして、「やらなければ!」と分かっているのに、つい先延ばししてしまうのでしょう?その原因は、「つい、〇〇してしまう」という”衝動”にあるようです。
今回は、ピアーズ・スティール著『ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか』を参考に、その原因について解説していきます。
人なら誰もが持っている!? 先延ばしの原因とは?

プラナ / PIXTA(ピクスタ)
カナダにあるカルガリー大学のピアーズ・スティール教授の研究によれば、人が先延ばしをする大きな原因として「衝動」というものがあるそうです。
目の前に魅力的な何かがあると、つい衝動的にそちらに気を取られてしまうという経験、ありますよね。
例えば、
- つい、美味しそうなお菓子を食べてしまう
- つい、新しい洋服を買ってしまう
- つい、スマホでSNSを見てしまう
実はこの「つい、〇〇してしまう」のが、いろいろな物事の習慣化を妨げる要因になっているんです。
衝動的な気持ちは20秒我慢すればおさまる!

セーラム / PIXTA(ピクスタ)
人なら誰しも持っている「衝動性」ですが、じつは簡単に抑える方法があります。
研究によると、人は衝動を感じてから20秒間我慢できれば「〇〇したい」という気持ちを抑えることができるそうです。
20秒と聞くと短そうですが、実際にじっとしていると意外と長い時間です。
そして、いつも20秒間我慢できるとは限りません。
肉体的、あるいは精神的に疲れていたりすると衝動を抑えるのはとても難しくなります。
そこでオススメなのが、「衝動を感じた物事に対して、アプローチするのに20秒以上かかる環境を強制的につくる」という方法です。
「スマホの置き場所」は少し面倒な所にする!

Graphs / PIXTA(ピクスタ)
現代人が、「つい時間を使ってしまう」という代表格がスマホです。
そこで、本気で片付けの習慣を身につけたい人にオススメの方法です。
スマホの定位置を、すぐ手に取れない場所にしてしまいましょう。
普段リビングで過ごしているなら、少し離れた部屋に置いてみてください。
クローゼットの中や洗面所、2階にある廊下の突き当たりも良いかもしれません。
「立ち上がってわざわざ取りに行く」という行動が必要になる場所であれば、どこでも大丈夫。
いつも充電器をそこにセットしておき、帰宅したらそこで充電するという癖をつけるのも効果的です。
スマホを置く場所を変えられなければ「機内モード」に!
「充電場所まで変えるのはさすがに面倒だな……」という方は、機内モードでも良いでしょう。
実際、筆者は家に帰ってからは特別な用事がない日は基本的に機内モードにしています。
それだけでも、「不意に届いた通知に気を取られて、つい時間を奪われる」というリスクを抑えることができます。
通信機能が使えないだけなので、カメラやメモが使えるという点では便利な方法です。
もちろん、いっそのこと電源を切ってしまってもOK!です。
再起動までに20秒程度はかかるので、そもそも電源を入れる気すら起きなくなります。
掃除道具は20秒以内に手に取れる場所に!

遥花 / PIXTA(ピクスタ)
スマホとは逆に、掃除道具はすぐに手に取れる場所に置くことが大切です。
できれば、20秒以内に取れる場所が理想です。
使う道具はすべてでなくて構いません。
とにかく「片付けを始める」きっかけにさえなればいいので、ハンディモップ1個や雑巾1枚でも全然OK!
いつも座っているソファの近くに収納があれば、一番手の届きやすい引き出しに入れましょう。
そして「あ、片付けしなきゃ」と思ったら即、行動に移すのがコツ。
脳が「やらない言い訳」を考える時間を与えないのも、習慣化にはとても大事なことです。
【参考】
※ ピアーズ・スティール著『ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか』
※ CTV NEWS『Procrastinate much? How 20 seconds could help keep you on task』