片付けた場所を写真に撮ると効果的って本当?心理学を応用した片付け習慣・その2
「片付けを習慣にして、綺麗な部屋を目指そう!」と思っても、なかなか一朝一夕にはできないのが現状です。「私はなんでできなのか…。そもそも片付けができない人間なんだろうか。」と悩んでしまう人も多いのではないでしょうか。
前回は、片づけが、つい先延ばしになる原因を解説しました。
今回は、ハーバード・ビジネス・スクールのテレサ・アマビール教授が発表した「進捗の法則」を参考に、片づけの習慣に応用できる方法を紹介。
原因解消には、モチベーションの維持と進捗状況の確認が秘訣のようです。
片付けは続けることが一番大切!心理学に基づく「続けるテクニック」とは?

kou / PIXTA(ピクスタ)
気分が落ち込んでしまうと、片付けそのものに対するモチベーションが低下してしまいます。結果として、お部屋は散らかったままに。モチベーションはさらに下がるという、まさに負のスパイラルです。
そこで、ハーバード・ビジネス・スクールのテレサ・アマビール教授が発表した「進捗の法則」という考え方に基づくテクニックをご紹介します。
片付けは「一度の作業ですべて綺麗になる」というものではないので、日々続けるためのモチベーションが一番大事。モチベーションを維持するための、効果的な考え方を身につけましょう!
どこに意識を向けるかで全然違う!モチベーションを維持する秘訣とは?

TATSU / PIXTA(ピクスタ)
「今日も片付けをするぞ!」と思うと、つい「今から片付ける場所」に目を向けがちです。
片付けるべき場所は、リビングのソファ周辺や脱衣所の棚の中など、考えただけでもたくさんあります。そうなると、やっぱり片付けをするのが億劫になりますよね。
そんな時は「今から片付ける場所」ではなく、「すでに片付けた場所」に意識を向けましょう。
- 最初は書類や郵便物が散らばって手狭になっていたダイニングテーブルが、今では食事だけで広々と使えるようになっている。
- 使いかけの備品が散乱していた洗面所が、必要最低限の物だけになってすっきり整頓されている。
そんな「すでに片付けをした場所」に注意を向けてみてください。
そうすると、「最初から考えれば、少しは片付いたかな。よし、続きをやろう!」という気持ちになれるのではないでしょうか。
目標に対しての「進捗状況を実感」できると、モチベーションが上がる!

タカユキ / PIXTA(ピクスタ)
これは、「目標に対してどの程度の進捗状況かが把握できると、人の生産性は高くなる」という理論に基づいています。
登山やマラソンで「ゴールまで残された距離よりも、今まで進んできた道のりを振り返ったほうが楽になる」という経験をしたことがある人もいらっしゃるのではないでしょうか。
片付けも一緒で、「すでにこれだけの場所を綺麗にできた」という感覚を持つことができれば、手付かずの場所の片付けに対してもモチベーションを上げやすくなるのです。
片付けた場所を、成果として写真で記録しよう!

freeangle / PIXTA(ピクスタ)
「進捗の法則」をより効果的に利用するのにオススメなのは、「小さな範囲でもいいから、片付けた場所を写真に撮る」ということです。
誰かに見せるためではなくて記録用なので、スマホのカメラでも十分です。
そして、片付けのモチベーションが下がりそうな時に振り返ってみてください。きっと「よし、他の場所もやってみよう!」と思えるはずです。
少なくとも、「片付けられない自分」というマイナスな考えに悩まされる心配はありません。
注意点としては、そのままスマホいじりに熱中してしまわないこと!
それは前回の記事を参考にしてみてください。
そこだけ注意していただければ、写真に撮っておくという方法にはもう一ついい効果があります。
人間は忘れっぽい!なので、写真であとから振り返ることができるようにしよう

さわだゆたか / PIXTA(ピクスタ)
いくら片付けをしっかりしても、暮らしているうちにお部屋はまた散らかっていくことがあります。
時間が経ってからまた片付けようと思っても、「ところで、前回はどんな風に片付けたんだっけ?」と記憶が曖昧になっていることもあるでしょう。
そんな時でも手元に写真データがあれば、どこに何を収納するのかすぐに思い出せます。
あるいは、前回よりも効率の良い収納方法を思いつくかもしれません。
つまり、過去の自分を参考にできるということです。
せっかくの片付けの機会を一度きりのものにせず、毎回アップデートしていくことができるんです。
【参考】