こんにちは。新宿に注文住宅を建てて暮らしている鳥と申します。
自分達の希望から全くかけ離れた規格住宅仕様の設計をしなければならない状況になってしまい、コンサルさんを黒幕に据えて、なんとか理想イメージに近づけようと奮闘する鳥夫婦です。
自分たちの無知を思い知る
保奈美さん(40代半ばだと思われる女性設計士さん)謹製の間取図を、さっそくコンサルさんに転送して見てもらった鳥夫婦。
コンサルさんから次々とツッコミが入りました。
「1階・2階・3階で、水回りの位置が見事にバラバラですねえ。揃えた方が建築費も安くなりますし、後々のトラブルにも対応しやすいですが……。このままで大丈夫ですか?」
「工法はおそらく在来工法ですよね。ところで耐震等級はどうなっているのですか?」
「断熱はどう取るのでしょうか?」
「柱に使う木材の種類は聞いていますか? 太さは?」
「白アリ対策は? おそらく防蟻処理された木材だと思いますが、木材の種類は何になりますか?」
「とにかく早急に詳細仕様書と矩計図をもらうようにしてください。それを見れば大体わかるので」
素人の鳥夫婦にはちんぷんかんぷんなことばかり。初めて耳にする専門用語も……。
コンサルさんからの質問にほとんど回答できなかったことからも、いかに鳥夫婦が無知なままR社任せの家造りをしているのかが良くわかりました。
家づくりについて勉強スタート!
さあ、これから、少しでも良い家を建ててもらえるように、R社に働きかけてゆかねばなりません。
しかし、あくまでコンサルさんは黒幕であり、保奈美さんに質問や依頼をするのは鳥夫婦です。コンサルさんの受け売りのままだとおかしい。
ニートのお兄さんに、親戚の幼稚園生が「はたらいてこそ、いちにんまえなんだよー!!」とか言うようなものです。
ということで、まずコンサルさんから聞いた内容を自分達が理解しなくてはなりませんでした。
もちろんコンサルさんは解説・説明をしてくれますが、初めて聞く専門的な話を一度聞いたぐらいでは理解できません。
それからは、コンサルさんにアドバイスいただいた後にまずネットで調べて理解し、理解できたら保奈美さんにお願いするのが日課となりました。
白紙解除までの3か月間、このように
- コンサルさんに報告相談
- コンサルさんから指示を受ける
- まずはお勉強して理解する
- 保奈美さんにアクション
- 保奈美さんから対応受ける
- コンサルさんに報告相談
というプロセスが繰り返されましたが、工法だの断熱だのの話がこみあってくるごとに鳥はついていけなくなり、脱落……。
最後はほとんど鳥夫がやってくれました(鳥夫は設計の中身に興味が持てて楽しかったようで、助かりました)。
鳥はとりあえず「親戚にもう定年した建築士のおじさんがいて、いろいろアドバイスをくれる」という嘘をつき、
「白蟻ガー!!」「耐震ガー!!」「見積りガー!!」「矩計図ガー!!」と騒ぐ、心配性な奥様の役をこなしていました。
耐震について問う
そんなある日、コンサルさんから「耐震等級はどうなっているのですか?」と聞かれました。
鳥夫婦「耐震……等級? すみません、ちょっとわかりません……。ただR社の設計士さんが、”東西に壁が7枚はほしいので”と言いながら壁の数を増やしていましたが……。とりあえずそれも聞いてみますね」
そしてまず耐震等級について調べてみました。
- 耐震等級1:建築基準法レベルの建物強さ
- 耐震等級2:建築基準法の1.25倍の建物強さ
- 耐震等級3:建築基準法の1.5倍の建物強さ
とのこと。要は最低限でも耐震等級1になるようですね。
そして保奈美さんに聞いてみたところ、「今回の仕様は耐震等級1で設計しています」とのご回答。
え、そんなこと、初めて聞きましたよ……。そういうことも勝手に決められているのですね……。
それまで耐震等級のことなんて全く意識になかったくせに、知ってしまったら気になります。
「建物強さが1.5倍になったからといって安全なのか?」という根本的な疑問もあり、自分達が耐震等級を高めたいかどうかもわかりませんでしたが、タダで耐震等級を上げられるなら上げてもらいたいものです。やはりお金の問題ということになります。
そこで、コンサルさんからのアドバイス通り
「耐震等級1、2、3の場合、それぞれでいくらコストが上がるのか教えてほしい」と保奈美さんに聞いてみました。
(鳥)