コーヒーかすの発酵肥料のつくり方~4工程でできる再利用術

コーヒーをドリップした後に残る「コーヒーかす」。
今回はコーヒーかすの再利用の一つとしてピックアップされ、ドイツなど海外でも行われているコーヒーかすの肥料の作り方とポイントについてまとめてみました。

すぐにゴミ箱に捨ててしまう人が多いと思いますが、消臭効果とエコにつながる点で注目され、商品の素材として練りこむなどの再利用する動きもあります。

また、大手コーヒーチェーンでは排出されるゴミの約半分がコーヒーかすということもあり、乳牛の飼料としてコーヒーかすを肥料として再利用している事例もあるそうですよ。

コーヒーかすの肥料を作る前に知っておこう!コーヒーかすの性質と特徴とは

コーヒーかすは、店舗や自宅でコーヒーをドリップ式やハンドプレス式で淹れたり、飲料製造工場でコーヒー飲料を生産したりする過程で残る、粒子状の有機性の廃棄物のことです。

コーヒーかす


吸水性のあるコーヒーの粒子。
肥料として使うには、まずフライパンで煎る、または天日干しで乾燥させます

挽く豆の粗さによって粒子の大きさは違いますが、多孔質(=粒子1つに小さい気孔が多いさま)の性質があることから、お湯や水でドリップすると水分が入りやすい仕組みとなっています。

そのためコーヒーかすを通気性の悪い環境に放置するとカビが発生します。

また、コーヒーかすをガーデニングや家庭菜園の肥料代わりとして使える情報が流れていますが、コーヒーかすに含まれている窒素が土壌の栄養に必要な微生物の分解をシャットアウトするので、そのままコーヒーかすを土に混ぜるのは良くありません。

そして、花やハーブが実ってもひ弱な状態で成長するという話もあります。

ちなみに下の写真の我が家のひまわりも、同様にひ弱な状態になってしまいました。

ひまわり

肥料の作り方を知らないと、茎がひ弱なひまわりが咲きました……

しかし、コーヒーかすを堆肥し、土に混ぜてひと手間をかけることにより、有効活用ができます。

その方法をご紹介いたしましょう。

 

コーヒーかすの肥料を作るための下準備と材料

発芽や発育につなげるコーヒーかすを使った肥料には、まず以下のような下準備が必要です。

下準備

  • 段ボール→堆肥を発酵させるための容器、厚めの箱が望ましい
    ※今回の記事で使った段ボールの大きさ→横:36×縦:27×高さ:20(cm)
  • 新聞紙:2~3日分→段ボールの底に敷く
  • 底上げグッズ→底部分の通気性を良くするために利用
    ※今回の記事では使っていない鉢を逆さにして利用
  • 使い古したバスタオルや大判の布→肥料を作ったら上部分を雨などから入らないよう覆う
  • 手芸用のゴム→紅白帽などの子ども向けの帽子で使っているゴム、箱に被せてあるタオルや布類を固定するために使うので、箱の周りの長さで用意
  • シャベル
  • 手袋
段ボール

段ボールの底部分は肥料が出ないよう、両サイドとセンターにガムテープで貼ります

段ボール

下にこぼれないよう念入りに新聞紙を重ねます

肥料の材料は以下のものになります。

肥料の材料

  • コーヒーかす:1回当たり500gまで、コーヒーを淹れた直後に入れるとカビが生えるので乾燥させた状態で入れる
  • 腐葉土:700g
  • 米ぬか:500g ※腐葉土と米ぬかの割合は「5:3」が妥当
  • アロマオイル:ラベンダーなど防虫効果のある種類→任意、アロマオイルがあれば混ぜるときに数滴入れる。

 

4工程でできる!良質の肥料を作るなら、配合と割合を把握しよう

コーヒーかすを使った肥料の材料は身近な場所で手に入れられるものですが、材料の割合も知っておくことで失敗しない肥料が作れます。

作り方

  1. 設置した箱(※【下準備】を参照)に腐葉土と米ぬかを「5:3」の割合でよく混ぜる。
  2. 乾燥したコーヒーかすを1日あたり500gまで投入し軽く混ぜる。
  3. 混ぜ終わったら上部をタオルか古布で覆って、固定。風通しの良い場所と雨が入らない場所の2つの条件を選んで配置。
  4. 発酵を促すため毎日、コーヒーかすのゴミがなくても空気を1日1回取り込み、シャベルで混ぜることで発酵を促します。約3か月なるべく継続する。

コーヒーかす肥料

コーヒーかす肥料

バランス良く混ぜます

コーヒーかす肥料

コーヒーかすを混ぜるときは1日500gまで

開始日と混ぜた日はわかる場所にメモをしておきましょう。

発酵が進むと箱の中身の温度が上昇します。水分が多くなった、中身の温度が上がらない場合は米ぬかを大さじ1杯程度足し、乾いた状態の場合は少量の水を足しましょう。

コーヒーかす肥料

通気性のことを考え、箱の底と地面はくっつけないようにします。雨が入らないよう細心の注意を払います

 

種または苗植えのタイミングは?

コーヒーかすを使った肥料は作ってから約3か月が発酵期間となっています。発酵後、肥料を土に混ぜて土づくりをします。種や苗植えはそれからとなります。

種植え

YUMIK / PIXTA(ピクスタ)

当然のことながら3か月を経過すると季節も変わるので、その四季にあった種や苗植えを選びましょう。

 

コーヒーかすのほかの再利用法について

コーヒーかす

CORA / PIXTA(ピクスタ)

コーヒーかすは肥料や消臭目的として再利用されているだけではありません。ほかにも生活に役に立つものとしても再利用されています。

エコの先進国とも言われているドイツではコーヒーかすを使ったカップ&ソーサーを開発し、販売もしています。

 

コーヒーかす肥料

コーヒーかすを使った肥料作りは、ただ土壌に窒素を多く含むコーヒーかすを混ぜるだけだと、発芽や発育がうまい具合にできません。

米ぬかや腐葉土を使い、風通しの良い場所で発酵させることで、化学反応し、良質な肥料となります。

コーヒーかすを使った肥料は、早いタイミングで出来上がるものではありませんが、毎日、地道に混ぜることでエコにつながり、自然について考えるきっかけになるかもしれません。

できあがるまでのプロセスを観察しながら、コーヒーかす肥料にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

【参考】

※ 「第2回食品産業もったいない大賞」コーヒーかすリサイクル(牛の飼料)の取り組み|農林水産省

※ 環境先進国ドイツ、未来への取り組み。|全日本コーヒー協会

※ コーヒーかすの農業利用|神奈川県ホームページ

※ 段ボールコンポストの作り方|小松市

※ 「コーヒーかす」をコーヒーカップに再利用|WIRED.jp