お宅拝見

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短所を長所に!梁をタイル貼りにしてリノベの見せ場に

「新築はそこに暮らす人の姿が見えてこない」と感じ、中古+リノベーションを決意したIさん夫妻は文京区内で3,100万円、築34年の中古マンションを購入。リノベーションは、物件探しから相談できる点にも魅力を感じたというアオイデザインに依頼。約1,000万円(設計料別)をかけてリノベーションし、安心とこだわりの住まいを手に入れました。

作業台兼食器収納でゆるく仕切ったダイニングキッチン

Iさん宅は独立したリビングを持たず、ダイニングと兼用。そのため、ダイニングチェアはゆったりとくつろげる座面の低いものを選んでいます。

梁を活かしたLDK

ソファとテーブルは相合家具、ダイニングチェアは柏木工のものです。

LDK

「できればなくしたい!」と思っていた大きな梁はタイル貼りに。さらに塗り壁、サイザル麻の床を取り入れるなどして、素材の質感を生かした、調和の取れた空間にリノベーションしました。

作業台のあるキッチン

キッチンは間口の広さを確保するため壁づけに。扉の面材を廊下の建具と同じグレーに塗装することで、空間に一体感が生まれました。また、床には複合フローリングを採用し、メンテナンスのしやすさを優先したリノベーションになっています。

仕切りのないダイニングキッチン

Iさん宅はコンパクトなスペースを「兼用」によってゆったり使う工夫が各所に散りばめられています。たとえば、作業台兼食器収納を置くことで、広々とした空間のまま、ダイニングとキッチンをゆるやかに仕切ることができました。また、奥のテレビ台はパソコンデスクを兼ねるため、椅子に合う高さに調整してあります。

キッズスペース

LDKの一角には、将来自由に仕切れるように壁を設けなかった子どもスペースがあります。壁がないことで、バルコニーからの光が届く明るい空間も実現できました。
「目立つ梁は、あえて隠さず生かすことに。マンションの外壁のタイルからヒントを得て、外の雰囲気を中に取り込みました。また、SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)ならではの堅牢さをそのまま見せています」と、アオイデザインの担当者。

寝室への廊下をワークスペースとして活用

ワークスペース

寝室にはLDKから廊下を通ってアクセスする間取りになっています。その廊下を活用し、夫の希望だったワークスペースを設けました。窓際にデスクと棚をL字型に造作し、棚の下を書類などの収納に使っています。
「明るくて眺望が抜群。天気のいい日は富士山も見えるんです」と夫妻。

ワークスペース

こちらの廊下兼ワークスペースとキッチンとの境には引き戸を設置しています。小さなスペースながら、仕事に集中できる環境を整えました。

広々した寝室

その廊下を進んだところにある独立した空間が寝室です。物入れを撤去し、広さを確保することで、以前から使っていたベッドを収めることができました。また、東側の壁にはパイプと棚を取り付けてクローゼットに。

エントランスや水まわりもタイル貼りで統一

ベビーカーが置けるエントランス

エントランスは、既存の下駄箱を撤去してベビーカーが置ける広さを確保しました。行き止まりのない間取りは、子どもスペースと廊下の2か所からDKにアクセスできて移動や物の搬入がスムーズなのだそう。

廊下

こちらはエントランスからキッチンにつながる廊下。水回りを左右に分け、廊下の左側には洗濯室とトイレがあります。
洗濯室とトイレはキッチンと奥行きを揃えることで、廊下からキッチンにかけてのラインをすっきりと見せることができました。廊下まわりの建具は造作し、グレーで統一したことで、さらにまとまりのある空間に。また、廊下のデッドスペースは収納として活用。
浴室横はリネン、玄関脇は上着やルーターを収納しています。

水まわり

キッズスペースの壁の向こう側、家のほぼ中央に位置する水回りスペースに浴室と洗面室を収めています。コンパクトな洗面脱衣室は、引き出し付きの洗面台を選び収納量を確保。
排水スペースが必要なため、浴室の床は少し上げることになりました。

浴室には梁があるので、自由度の高いハーフユニットバスを採用。壁には梁と同じタイルをあしらい、浴室内も居住空間と同じ雰囲気で統一しています。さらに、子ども室と廊下側の壁の上部にガラスを埋め込む工夫も。洗面脱衣室も壁の上部を空けて、開放感と明るさを取り込んでおり、他の空間と緩くつながる水まわりになりました。

ライトグレーの壁が明るい雰囲気のトイレは新調し、向きを変更しています。リノベで自分たちらしい住まいを手に入れたIさん夫妻。
「できればなくしたい! というくらい目立っていた梁にタイルを貼り、家のシンボルに。それが浴室の湯舟からも眺められ、戸建てのような開放感がある。ぐるぐると回遊できる間取りも、とても便利なんです!」と嬉しそうに話してくれました。

設計 アオイデザイン
撮影 飯貝拓司
※情報は「リライフプラスvol.17」取材時のものです

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