「割高」「火災保険金額の半分まで」でも地震保険が必要な理由

地震、火災、水災……、想定を超えてやってくるさまざまな災害。

家を購入する場合でも、賃貸住宅に入居する場合でも、「もしも」に備えた住まいの保険は必須です。

住まいに関する保険の基本や、その保険で補償されるのはどんな場合か、注意するべき点などを解説します。

基本は「火災保険」

火災

ABC / PIXTA(ピクスタ)

まず、保険の対象は「建物」と「家財」に分かれます。

火災保険はその補償範囲が多岐にわたりますので、建物・家財ともに、加入する保険の基本は「火災保険」になります。

持ち家の場合は建物と家財の両方に保険をかけることができますが、賃貸の場合、建物に保険をかけるのは大家さんなので、入居者は自分の家財に保険をかけることになります。

 

火災保険で補償される範囲

火災保険で補償される範囲は、保険会社や保険の種類などにより違いがありますが、ここでは一般的に基本保障とされるものをご紹介します(建物・家財共通)。

ABC / PIXTA(ピクスタ)

1. 火災リスク

火災、落雷、破裂・爆発などで家が燃えてしまった場合に損害保険金が受け取れます。

注意が必要なのは、地震が原因となった火災については別途「地震保険」を契約していなければ保険金が支払われないということです。

 

2. 風災リスク

風災、雹(ひょう)災、雪災で建物が破損する等の被害を受けた場合に損害保険金を受け取れます。

自然災害

pixelcat / PIXTA(ピクスタ)

ここ数年、台風の強大化や竜巻の発生など、気候変動によるものと思われる自然災害が多発しています。

強風で自宅の屋根が飛ばされたり、色々なものが飛ばされてきて建物の壁に穴が開いてしまった等の損害も補償されます。

 

3. 水災リスク

水災(洪水、高潮、土砂崩れ)で建物が破損したり、押し流されてしまった様な場合に損害保険金が受け取れます。

近くに河川や山がないからといって水災リスクが低いとは限りません。

近年の局地的な集中豪雨は、水が行き場を失いさまざまな場所であふれだす「都市型洪水」も増加していますので、どのような地域においても水災のリスクは高まっているといってもいいでしょう。

Graphs / PIXTA(ピクスタ)

ただし、地震を原因とする津波被害の補償には、別途「地震保険」への加入が必要となりますのでご注意ください。

 

4. その他「水濡れ・外部からの物体衝突・盗難」

給排水管の故障等によって床材や壁紙が濡れてしまい張り替え・修理が必要になった場合や、自動車などが衝突して建物が破損した場合も補償されます。

また、空き巣などによる窓ガラスや建物の破損についても多くの場合で補償されます。

空き巣

Graphs / PIXTA(ピクスタ)

ただし、いずれの損害・被害についても実際に補償を受けられるかどうかはケースバイケースになりますので、まずは保険会社にご確認ください。

 

「割高、火災保険金額の半分まで」それでも地震保険が必要な理由

地震保険

CORA / PIXTA(ピクスタ)

火災保険は各保険会社によって補償内容に違いがありますが、地震保険は国と損害保険会社一体で地震被害に備える保険なので、どの損害保険会社でも同一保険料、同一補償内容です。

火災保険の期間が最長10年であるのに対し、地震保険の期間は最長5年であり、しかもその保険料が割高で、さらに保険金額は火災保険金額の50%が限度(最大で建物5,000万円、家財1,000万円)と、一見、契約条件が不利に見える地震保険。

それでも地震保険が必要な理由はその「考え方」にあります。

カワグチツトム / PIXTA(ピクスタ)

火災保険が保険金で損失を補填するという考え方なのに対し、地震保険は損失を補填するといった考え方ではなく、「地震等による被災者の生活の安定に寄与することを目的とする」と、地震保険に関する法律で定められています。

つまり、地震保険の目的とは、被災者が「生活を立て直すための資金を確保」することなのです。

割高な保険料を嫌がり、地震保険をセットにしない方もいらっしゃいますが、地震保険の目的を理解し、可能な範囲で加入されることをお勧めします。

 

契約期間切れに注意!

保険契約の期間にはくれぐれもご注意ください。

ほとんどの場合、保険会社から保険期間満了や更新のお知らせがありますが、なんらかの事情でその通知が来ない場合、いつの間にか「無保険」の状態になっている可能性もあります。

保険証券等で保険期間や補償内容等をあらためて再確認してみてはいかがでしょうか?

NOBU / PIXTA(ピクスタ)

万一の災害に備えるためには、建物の強度を上げることやハザードマップを確認することだけではなく、保険への加入やその内容をしっかり把握することも重要です。

今回ご紹介した保険の補償内容は保険会社によってそれぞれ違う場合もありますので、現在加入している保険や、これから加入予定の保険内容をもう一度確認し、「もしも」にしっかり備えましょう!