30代以下は年金をあてにしてない!「老後のお金」をもう考えてる?

厚生労働省が発表した、平成29年度の日本人の平均寿命は男性81.09歳、女性87.26歳

このデータを今からおよそ30年前の平成2年と比較すると、男女ともに5歳以上も平均寿命が延びているんです。

長生きできる社会ほど素晴らしいものはありませんが、そのぶん気になるのが老後の生活資金のこと。

皆さんどのように考えているのでしょうか?

世代別調査で分かる!60歳代・70歳代の生活資金の想定は?

株式会社インテージリサーチが全国の16~79歳の男女1万1217人を対象に「老後の生活資金に関する意識調査」を実施。

自身が60歳~70歳になったときの生活資金は”自分が稼いだ収入”、”貯金”、あるいは“公的年金”などどのような資金であると思うかについてアンケートをとりました(60歳以上の人は生活資金源は何だったか)

アンケート

60歳代の生活資金の想定

60歳代の想定を見てみると、「働いて稼いでいる収入」を生活資金源とする回答が47.5%。また、47.0%の人が「公的年金」と回答しています。

シニア労働

Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)

60歳代といえば定年退職を迎える世代ですが、この年齢ではまだまだ働いている(働かなければならない)と想定する人が多く、70歳代以降に定年をイメージされている方が多いのでしょうか。

アンケート

70歳代の生活資金の想定

一方で70歳代の生活資金の想定を見てみると、「公的年金」が最も高く、67.7%

年金

akiyoko / PIXTA(ピクスタ)

さらに、60歳代のアンケートと比較すると「個人年金」の割合も増加しており、老後の資金源の想定は労働収入から年金へとシフトしていることが分かります。

しかし、70歳代のアンケートでも39歳以下の若い世代は生活資金の想定を「公的年金」とする回答は4~5割台にとどまっています。一方で、「貯金」を資金と想定する割合は約半数超え

貯金

花火 / PIXTA(ピクスタ)

少子高齢化社会を生きる若い世代は「年金だけをあてにしない」傾向が強いことがグラフから見て取れます。

 

どれくらいを希望?定年退職後の「賃金」

全世代で半数以上が”自分で稼いだ収入”を老後(60歳代)の生活資金と想定していることが明るみになった今回の調査。

そこで気になるのは再雇用後の収入額。

厚生労働省の「高年齢者の雇用・就業の現状と課題」によると、1000人以上の雇用者規模の企業において、定年後、継続雇用の際の給与水準が50%以上減少した、との回答が3割以上にのぼったというデータもあります。

では、定年退職後の就労に関してみなさんどのくらいの時給を希望しているのでしょうか?

アンケート

定年退職後就労時の希望時給額

回答者が60歳以上の場合、希望する時給額が低下する傾向があり、60~70歳代の半数「1,000円未満、または1,300円未満の時給でも働き続けたい」と回答しています。

時給

SoutaBank / PIXTA(ピクスタ)

確かに、定年後の給与は企業によってバラつきがあり、多くは正社員ではなく自社の正社員以外(嘱託社員・契約社員・パート)で雇用されることがほとんど。

他社へ再就職も厳しいとなると、自分の希望の時給より低い場合でも働き続けたいと思う人が多いことが窺えます。

 

生涯現役社会の実現

現在70歳以上まで働ける企業の状況は、全国の常時雇用する労働者が31人以上の企業156,113社中35,276社、割合にして22.6%にも上ります。

平均寿命が延びるに伴い、定年退職後の人生も延長。

それにより公的年金のみで退職後の生活費を賄うことは、少子化も背景にあることから不安は拭えません。

年金支給

freeangle / PIXTA(ピクスタ)

一方で定年後に働き続けることに対しポジティブな姿勢がうかがえ、昔と比べると多趣味で若々しいイメージの高齢者たち。

シニア趣味

kotoru / PIXTA(ピクスタ)

今後は高齢者の能力や経験に見合った労働環境の整備、賃金形態の構築を推進していくことが急務であると考えられます。

 

【参考】

※ 老後の生活資金、「年金」より「労働」や「貯金」で!?10~20歳代は特に「公的年金だけをあてにしない」傾向 全国1万人の意識調査

※ 平成29年度簡易生命表の概況-厚生労働省

※ 高年齢者の雇用・就業の現状と課題2 – 厚生労働省

※ 平成29年「高年齢者の雇用状況」集計結果-厚生労働省