子どもが巣立ってもOK!子ども部屋は「仕切り」を設けてつくる
整理収納のご依頼をいただくなかで、たまに60代の方のお宅に伺うことがあります。
そのようなお宅は子どもすでに独立していて、子ども部屋が「開かずの間」と化した物置部屋になっているのが大きな特徴です。
30代と60代のお住まいでまったく異なるのは、家の築年数はもちろん、古い思い出の品の量なのですが、整理収納を要望いただくのはリビングやダイニングで、「開かずの間」の整理を要望いただくのは意外にも少ないんです。
これは、「子ども達の部屋は、それぞれの子どものもの」というお考えがあるのと、子ども部屋は扉で見えないので、雑然としていても、モノが積まれた状態でも視界に入らないためだと思われます。
そのため、新築のご相談を受けるときに強くオススメすることがあります。
それは「それぞれのお子様の部屋を作るのではなく、大きな部屋を可動式の仕切りで分けませんか」という提案です。
天井までの「可動式収納」で仕切って子ども部屋を作ろう!
おすすめしたいのは「可動式収納」です。

runa / PIXTA(ピクスタ)
天井近くまで高さのある収納で、一見普通のクローゼットのように見えますが、移動できるので「仕切り」として使えます。
年齢にもよりますが、お子様にはプライベート空間が必要な時期がきます。

saki / PIXTA(ピクスタ)
可動式収納なら年齢によるライフスタイルの変化に対応できますし、もちろん小さいうちは家族全員で川の字で寝ることも、大きく遊べる空間としても使えるのでオススメです。
また、最近では容易に柱を作ることができる「ディアウォール」などのDIY商品もあります。

Graphs / PIXTA(ピクスタ)
柱を介して壁を作ることもそれほど難しくなく、様々なバリエーションで構築することができるので、こうした可動式の仕切りはオススメです。
子ども部屋は期間限定の空間として考えよう!
家を購入する時期によりますが、一般的にお子様が一緒に住む期間と夫婦だけで住む期間を比較すると、夫婦で住む期間の方が長くなります。
その一方で、多くの方がなかなか捨てられない、手放せない「思い出の品」は増え続けます。
そうなると必然的に収納やリビング・ダイニングから溢れたモノが使わなくなった子どもの部屋へと移動していくことになります。
それでも大きな家であれば、お盆や年末年始に帰省した子ども家族を受け入れることもできるのですが、そうそう恵まれた状況ではないことも多いので「整理しなきゃ」となることも多いんですね。
収納できる余力がモノを増やす!
筆者のような整理収納をアドバスする人のほとんどは収納をむやみに増やす提案はしません。
収納できるスペースがあれば、そこにモノを入れたくなるのが心理なんです。
だからこそ、容易に広いスペースにできるよう広い空間を仕切って子ども部屋にし、巣立った後は仕切りを取って夫婦の部屋や趣味の広い部屋にすることをおすすめします。

アキラ / PIXTA(ピクスタ)
元の夫婦の部屋を収納にする、といったモノを増やせない流れを作ることが大切です。
可動式の収納兼壁面となる仕切りならば、子ども家族が帰省してきても対応もできますよね。
新築やリフォームを検討中でしたら、ぜひ選択肢に入れてみてくださいね。