「東大に入るための最強の習い事はピアノ」に踊らされてはいけない!これだけの理由

今回はマンションとピアノについてお話したいと思います。

東大生の多くがピアノを習っていたといわれ、実際に「東大家庭教師友の会」が実施したアンケートによるとピアノを習ったことのある人は東大生100人中47人いたそうです。

大人気のピアノですが、実はマンションにとっては悩ましい存在です。

ピアノを子どもに習わせたい親は多い

ピアノ

マハロ / PIXTA(ピクスタ)

音域が非常に広いピアノは「楽器の王」と呼ばれ、オーケストラで使用するどの楽器よりも高い音や低い音が出すことができます。

また10本の指で同時に違った音を出すことができるので、様々な楽器の組み合わせで美しいメロディーを奏でるオーケストラを一人で演じてしまうことも可能です。

ピアノを演奏するためには楽譜を読み込んで、その内容を指で再現しなければなりません。

その際には右手と左手が異なる動きをしなければならず、さらに足でペダルを踏む必要もあり、脳に与える影響が素晴らしいと脳科学者たちが絶賛しているといいます。

そのため子どもにピアノを習わせたいと考えている親は多いようです。

習い事として大人気のピアノですが、集合住宅であるマンションにおいては実に悩ましい存在です。

 

最も多い問題は音

ピアノ

さなさな / PIXTA(ピクスタ)

マンションとピアノの関係で最も問題になるのはやはり音です。

マンションにおける音の問題といえば上下階の足音ばかり取り上げられがちですが、実は音というものは両隣や周辺地域にも伝わりやすいのです(フロント時代に近隣の戸建から苦情を受けたことは何回もあります)。

ピアノの音はペットの鳴き声とともに苦情になりやすく注意が必要です。

ピアノに限らず楽器は音が大きいため、今では物件ごとに独自のルールを定めている事例が大半ではないかと思います。

私がフロントをしていたマンションにおいては演奏可能な時間帯を使用細則において定めていましたが、それに加えて「打楽器は不可」といったように楽器の種類を限定しているような物件もあるようです。

完全な「防音ルーム」が設置された物件は筆者はまだ1例しか見たことがありません。

 

床材に多大な影響を与えるピアノの重量

グランドピアノ

yakiniku / PIXTA(ピクスタ)

ピアノが持つ意外な問題点は、その重量です。

ピアノは大きくて重く、アップライトピアノでも180kg前後から重いものでは200kgを超え、グランドピアノともなると200kg以上があたりまえです。

その重さをアップライトピアノでは4点のキャスター、グランドピアノでは3点の脚とキャスターで支えているため、それぞれの支点では相当な重量がピンポイントにかかってきます。

アップライトピアノ

yakiniku / PIXTA(ピクスタ)

床材に与える影響は甚大なものがあるため、特に賃貸においてはピアノを禁止している物件も数多く存在します。

こういった問題を解決するため、インシュレーターや床補強ボードといった様々なものが開発されています。

またアップライトピアノにおいては、地震における転倒防止策も必要です。

 

最大の問題は室内への搬入

マンションにおけるピアノの最大の問題は搬入です。

マンションの共用廊下は広々としていますが、ピアノは厚みがあるため角を曲がりにくく立ち往生しがちです。

たとえ廊下を抜けることができたとしても、今度はエレベーターには入るかどうか微妙です。

さらには玄関ドアから室内まで通過させられるかという問題もあります。

クレーン
そのため現在では、クレーンで釣り上げてバルコニーからリビングへ搬入する場合が多いようです。

クレーン
この場合はバルコニー側にクレーンが停車できるだけのスペースが必要となってきます。

クレーン
しかし無関係な住戸では本来何もないはずのバルコニーの奥にいきなりクレーンの先端が出現し、度肝を抜かれることになります。

あらゆる手段を尽くしても搬入が無理な場合、いったん解体して室内で組み立てたりするそうです

子どもに楽器を習わせるのは悪いことではありませんが、これがピアノとなると派生する問題が大きくなります。

「東大に入るための最強の習い事はピアノ」などという見出しに踊らされることなく、くれぐれも冷静に判断することをオススメします。