提携ローンと非提携ローンはどう違う?どっちがおトク?
住まいを購入する際、多くの方が「住宅ローン」を利用することになります。
住宅ローンについては様々な分類ができますが、ここでは「提携ローン」(以下「提携」)と「非提携ローン」(以下「非提携」)の2つに分けます。
今回はその違いを改めてご説明しようと思います。
「提携」と「非提携」とは?

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「提携」とは、住まいを供給する不動産会社と各金融機関が「提携」している、ということです。
この提携によって、各金融機関から金利優遇などを受けることができます。
その提携を利用し、不動産会社を通じて金融機関から融資を受けるのが「提携」です。
一方の「非提携」とは、直接金融機関に申し込みをするなど、不動産会社を通さずに融資を受けるものです。
この2つには細かい点で様々な違いがありますが、ここでは重要なポイントを3つ挙げたいと思います。
違いその1.「ローン特約」の有無

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「ローン特約」とは、買主の責によらずに住宅ローンの借入ができなかった際に、売買契約を白紙解約できる契約条項です。
白紙解約ですので、それまでに支払った手付金や中間金は返還されます。
一般的に「提携」を利用すればこの「ローン特約」を利用することができます。
しかし、「非提携」の場合は利用できないことが多いです。
なぜなら「非提携」は不動産会社を通さないため、不動産会社が内容を把握できないことがあるためです。
内容が把握できないのに、「ローンの審査が通らなかった」という理由で解約になることを避けたいのです。
特にローンの審査に不安があるという方は気を付けましょう。
違いその2. ローン手続きの主体と「手数料」

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どちらも最終的には「買主」と「金融機関」がローン契約を結ぶのですが、その手続きの進め方に違いがあります。
「提携」の場合、基本的には不動産会社が両者の間に立って手続きを進めます。
一方「非提携」は原則、買主自身で銀行とやりとりをする必要があります。
つまり、「提携」であれば手続きにかかる手間を省くことができ、「非提携」であれば自分で自由に商品を検討することができるわけです。
また、「提携」の場合は、不動産会社が間に立つことで、「事務手数料」などの名目で費用が発生することが多いです。
金額は3万円だったり、10万円だったりと業者によって差がありますので注意が必要です。
違いその3. 最終決済の方法

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「非提携」の場合、物件の引き渡しと同時にローンが実行され、買主の口座に振り込まれます。
それを買主は、改めて売主の口座に振り込む必要があります。
しかし「提携」の場合は物件の引渡し前に、金融機関から融資金を直接売主(提携先)に振り込むことができます。
金融機関からすれば、「提携」ではまだ引渡しが行われていないのに融資金を振り込むというリスクを負います。
これも「提携」による不動産会社との契約による保証があるためです。
したがって「提携」の方が手続きを簡略化できます。「提携」だと、金曜日にローン実行し、土曜日に物件の引渡しを受けることも可能です。
しかし「非提携」の場合はローンの実行と物件引渡しは同時に行います。なので、銀行の平日の営業時間内で決済を行う必要があります。
それぞれの違いを理解して、ベストな選択を!

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そのほかにも細かな違いがたくさんある「提携」と「非提携」ですが、ここでは特に大切な点を3つ挙げました。
不動産会社は手続きを自分たちで進めたいので「提携」を勧めてくることが多いです。
しかし、それぞれにメリット・デメリットがあります。担当営業や金融機関にも積極的に質問し、吟味することをオススメします。