お金、家事、介護…etc.「同居」の前に親と話し合って決めるべきこと
親の高齢に伴い、同居の話が出てくることがあります。
なかには「親と同居したくない」と思う家族もいるでしょう。
同居は、経済的な援助や親と子どもを同時に見守ることができるため、メリットがないわけではありません。
メリットを活かしつつ、デメリットとなる部分を回避できるように同居前に話し合いを持つことが必要不可欠です。
同居を始めた2家族の体験談
体験談1
Aさん(当時34歳)宅は、夫(当時39歳)と子ども4人の6人家族です。
家を建てたことで、ご主人が両親と同居したいと言ってきました。
建てた家は二世帯ではないため、Aさんは嫌でしたが、ご主人の強い希望もあり、高齢の義両親と同居することになりました。
生活習慣全般が違うため、相当苦労したそうです。

Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)
Aさんは、「話し合いの場を夫とも義両親とも持てば良かった。救いは子ども達が手伝ってくれることと、義両親が子ども達をかわいがってくれることですね」
しかし、その2年後介護が必要となりダブルケアをすることになったそうです。
体験談2
これは筆者宅の話です。
筆者は、結婚前から義両親と同居したいと夫から言われていました。
Aさんのことを聞いていましたので、最初は夫と、その後で義両親を交えて話し合いをしました。
生活習慣の違いがあることはわかっていましたので、生活のこと・家事分担・生活費の負担について主に話し合ったのを覚えています。

Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)
特に介護のことは「お世話ができないので、介護が必要になったら、専門の人にお願いしたいと考えています」と伝えました。
義母からは、「お互いの生活がありますから、干渉のし過ぎには注意します。でも、困ったことがあったら協力してほしい。介護のこともわかりました」と言われました。
それから15年、大きないざこざもなく生活できています。
話し合いは「夫婦のみ」「両親を交えて」の最低2回はするべき!
私の経験上、「夫婦のみ」「両親を交えて」の2回は最低でも必要です。
夫婦である程度、同居する際の決まり事などを最初に話し合います。

shimi / PIXTA(ピクスタ)
なるべく、同居を希望する側が、お願いする側と条件を一致させておくようにしましょう。
両親を交えて話し合いをする際もお互いの条件をしっかり言い合うことが大切です。

Taka / PIXTA(ピクスタ)
そうしないと、どちらかが後になって「聞いてない」なんてことになり、揉め事に発展する可能性が出てきます。
特に、生活し始めたときに共用となる部分についての利用状況は、良く話し合うようにした方がいいです。
同居前に話し合っておく大切なポイント
夫婦間では本音で話し合いますが、次のポイントは必ず話題に出して答えを出すようにします。
- 金銭面の負担
- 両親の生活パターン
- 介護になった際のこと(主に女性側にのしかかってくるものですので必須です)
これらをメインに話し合いましょう。

Rina / PIXTA(ピクスタ)
両親を交えての話し合いの際は、以下のことを話題に出しましょう。
- 金銭面のどこを負担し合うか(家屋の保険・水道光熱費・食費など)
- 家事分担(夕食の準備を頼めるか、洗濯物は別で洗うかなど)
- 介護関係(妻側がお世話をできるか、ディサービスなどを利用したいのかなど)
- お互いのやり方に口を出さないこと
などです。

bino / PIXTA(ピクスタ)
介護は今すぐに必要になるものではありません。そのため、「今そんなことを言わなくても……」と言われることもあります。
しかし、同居するとほとんどの場合、負担は家族にのしかかってきます。
前述で紹介しました体験談のAさんの例もありますから、最初に話をしておくことは大切です。
そして、一緒に住み出すと、家事育児に口出し(干渉)をすることがほとんどです。
これが原因でいざこざが起こります。そうならないためにも最初に言っておくことは大切です。

maroke / PIXTA(ピクスタ)
いかがでしたか。
同居を始めると、価値観の違いや食生活など、さまざまな違いが出てきます。
話し合ったとしても、小さいことは生活を始めないとわからないこともあります。
そこから少しずつすり合わせていくものですが、基本的な部分だけはしっかり話し合っておきましょう。