古くなった素材も捨てない!建築業者がリノベしたスペインの家
今回は建築業で働いているカルロスさんの家を訪問しました。
カルロスさんは建築で使われる素材に対して深い愛情を持っている人です。
建築素材だけではなく、家具や家にある小物類にいたるまで大切にしています。
古くなって捨てられているとどうにかして使えないかをいつも考えています。
そんなカルロスさんの家をご紹介いたします。
スペインの典型的な家をリノベーション
スペインの細い道。ここにある家はどれも少なくとも築150年です。カルロスさんの家は左側の列の2番目。
家の下にあるトンネル状のアーチをくぐり抜けて行きます。
ここではよく観光客が写真を撮影してるんですよ。
くぐり抜けると、玄関が見えてきました。
玄関は2階に!
下にある入り口ではなく、階段を登ると玄関です。
階段にもタイルが貼り付けてあります。
好きなものを好きなように飾る!
こちらが玄関です。
玄関には額装された古い家の窓。
存在感があり、どっしりして、そしてこの窓を何百年もの間に開け閉めしていた人たちの息遣いが感じられます。
玄関を上にしたのは、日の当たる部屋を居間と台所にしたかったから。
いつもいる場所や人を招待する場所は明るい方がいいですよね。
窓のある明るいキッチン
キッチンは自然光の中でお料理したい。
お風呂やトイレ、キッチンには窓がない場合がありますが、湿気のこもりやすいところこそ窓が必要です。
キッチンの家具の台の部分はスペインでは石を使うのが普通です。
大理石やブラジル産のグラーノと呼ばれる石などですが、カルロスの家の台所はイケアの板を使っています。
木のぬくもりがあっていいですね。
窓のあるキッチンはやはり和みますね。
おまけにここは2階。そして興味深いことに坂の多い街は裏と表とでは高さが違うため、実は表通りからすると4階に当たるのです。
そのためこの窓から誰かが覗き込むということもなく、時には鳥のさえずりを聞きながらお料理ができます。
キッチンはオープンタイプでダイニングとリビング、応接室、すべてを兼ねた部屋が隣に繋がります。
キッチンがオープンだと臭いや煙などがソファーを汚してしまうのではないかと心配する人もいるかもしれません。
だからキッチンには窓が必要なのです。
そして、ちょっとしたおつまみを作りながらゲストとおしゃべりができるキッチン。理想的です!
あちらこちらに並べられたアート作品。
1階に降りると「プライベートスペース」
こちらは階下にある寝室。寝室はふたつあります。
書斎。日本的に言えば多分4畳半くらいの小さなスペース。でも、その方が集中できます。
シャワーのスペースにも窓があります。窓にもお気に入りのものがたくさん。
バスマットは丸めてカゴにのせています。バスマットのカゴの右側は古いお香を炊くもの。骨董品です。
多分イスラム教の寺院で使っていたものでしょう。
左側にある蓋つきのツボ。日本なら梅干しが入っているようなツボですが、これはトイレのゴミ箱です。
床は磨いていない大理石。
自然の石の温かさを重視しています。
好きなものが周りにある幸せ
キッチンのある階の上は屋根の一部を取り払ってルーフバルコニーにしています。
お気に入りの骨董品や素材についての詳細は、またの機会に紹介します。