マネー

WriternistaWriternista

住宅ローン控除が受けられないケースとは?チェックすべきポイントを専門家が解説

販売中の建売住宅

住まいを購入する際に組む住宅ローンには住宅ローン控除があります。年末の住宅ローン残高または住宅の取得対価のうちの少ない方の金額の1%が10年間に渡り所得税の額から控除されるというものです。

控除は入居した年分の所得税から適用されます。しかし申請には要件があるので、すべての条件を満たしていないと控除が受けられません。

実際、売買契約が終わってから、要件から外れている物件だと分かり、慌てる人もいるそうです。

どんなケースだと控除が受けられないのか?宅地建物取引士でAFPの吉井希宥美さんに教えてもらいました。

住宅ローンは控除が適用されるのは専有面積が50平米以上、240平米以下

住宅ローンは控除が適用されるのは、延床面積、または専有面積が50平米以上、240平米以下までです。

※2021年税制大綱で床面積要件を40平米以上に緩和されることが盛り込まれた

住宅ローンを組んで手に入れたマイホーム

少しでもここから外れてしまうと控除は受けられません。物件を購入するときは、あらかじめ何平米あるのかをチェックしましょう。

面積は登記事項証明書に記載されている広さで判断します。

登記事項証明書

店舗や事務所と併用の住居の場合は、床面積の1/2以上は居住用であることも要件に加わってきますので、図面等で確認をしましょう。

マンションの場合は、要注意です。

購入するときにもらう、物件資料に記載されている面積と、登記事項証明書に記載されている面積が異なるケースが多いからです。

面積の違いは、面積の測り方の違いにより起こります。

マンション面積

床面積の表示方法は「内のり面積」と「壁芯面積」によるものがあります。

「内のり面積は」は、壁の内側から水平方向の壁の内側までを測り、「壁芯面積」は、壁の中心から水平方向の壁の中心までを測ります。

登記事項証明書に記載されている面積は、内のり面積です。

木造は20年、それ以外の鉄筋コンクリートは25年を超えた物件は対象外

耐用年数を超えている物件は、住宅ローン控除にならないので気を付けましょう。木造は20年、それ以外の鉄筋コンクリートは25年となっています。

耐用年数を超えている物件は、住宅ローン控除にならない

自分が購入しようとする物件がどちらに当てはまるかわからない人は、建物の登記事項証明書の「構造」欄に記載されていますので確認を。

中古マンションを購入して、リノベーションを考えている人は要注意です。

古いマンションをリノベしても住宅ローン控除適用外の可能性がある

安いからといって、あまりに古い物件を購入すると住宅ローンが使えないばかりか、固定資産税評価額が下がるため、あまり融資してもらえなくなります。

居住開始が遅れたり、ほかの税制優遇措置を受け適用外になるケースも

居住開始時期と居住期間も控除を受けるための要件になっています。

住宅取得の日から6か月以内に居住し、適用を受ける各年の12月31日まで居住し続けていることが必要となります。

入居が6か月状先だと住宅ローン控除を受けられない

また、ほかの税制優遇措置を受けていると控除が受けられない場合があります。

この特別控除を受ける年分の合計所得金額が3000万円(給与収入で3230万円)を超える、買い換えの人は、居住年の前後2年間の計5年、以前住んでいた自宅の売却について「3000万円特別控除」や「居住用財産の買換え特例」の適用を受けていると控除が受けられません。

このほかにも、「取得する不動産は自己の居住用である」「ローン返済方法は10年以上である」「連帯保証人は住宅ローンを受けられない」「親族から個人的な借入れをしてない」など、基本的な条件も確認しましょう。

住宅ローンの申し込み

中古住宅の場合は、親族などから購入したり、贈与で取得したりすると要件から外れます。

チェックポイントが多すぎて分からない人は、銀行や不動産会社だけでなく、ファイナンシャルプランナー、税理士などの専門家に相談してみるものよいでしょう。

【参考】国税庁 マイホームの取得や増改築などしたとき

●教えてくれた人/吉井希宥美さん
宅地建物取引士、AFP、家族信託コーディネーター®、相続実務士を所持する不動産コラムニスト。不動産取引や相続相談を行いながら、執筆を手掛ける

画像/PIXTA