賃貸物件選び見落としがちな要チェックポイント〜不動産会社スタッフに聞く!
テレビジャック、洗濯機置き場、水道のレバー……。
不動産会社に勤務し、たくさんのお客様を案内していると「収納があるか」「今ある家具がおけるか」「使い勝手のよい動線か」といったことは、ほとんどの人が確認をしています。
ここでは賃貸物件を選ぶとき、見学の際に見落としがちなチェックポイントをご紹介します。
1.部屋の中のチェックポイント
まずは、賃貸物件を見学した際に必ずチェックしたいお部屋のポイントを見ていきましょう。
洗濯機置き場は、床から蛇口下部までの高さも要チェック

Ryu K / PIXTA(ピクスタ)
洗濯機や冷蔵庫が入るかどうかは、気になるポイントです。その際に、幅と奥行きを測る人が大半でしょう。
洗濯機のサイズを測る際には、高さも測ってください。
洗濯機用の蛇口がついていますが、床から蛇口の下部の部分までの寸法を測ります。
大部分の洗濯機は、110センチあれば入ります。

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縦型だとフタの開閉による「遊び」の部分があるので、サイズに余裕がなくてもある程度使用できますが、ドラム式の場合は壁面にぴったりと本体を寄せなくてはならないので、蛇口が引っかかると入りません。
水道の蛇口が張り出しているタイプの場合は、ぶつかるので特に注意が必要です。
テレビジャックの位置

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テレビジャックの位置を確認する人はあまりいませんが、実は部屋選びの際に大変重要です。
通常、テレビジャックの位置に近いところにテレビを置きます。
テレビの位置が決まると、それに合わせてダイニングテーブルやソファの配置を決めていくことになります。
つまり、ジャックの位置で部屋のレイアウトがある程度決まってしまうのです。

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リビングと洋室が引違い戸などで仕切られ、戸を開けると1つの部屋のように使える間取りがあります。
ソファとダイニングテーブル、両方を設置し、どちらからもテレビが見られるようにしたいとき、テレビジャックの位置によっては不可能な場合があります。
居室にはジャックがあるのに、リビングにテレビジャックがない物件は少なくありません。
とくに、ファミリーで入居する場合は、リビングに集まり家族でテレビを見ることも多いでしょう。
ジャックがない場合は、延長ケーブルによる設置ができるかどうかチェックしておくべきです。
間取り図には、ジャックの位置に印をつけておくと、後で困りません。
水回り

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水回りの設備は、物件によって、もっとも差が出るところです。
キッチンでチェックしたいのは、水道のレバーです。
水道の蛇口は、レバー1本でお湯の温度と水量が調節できるもの(シングルレバーと呼びます)、水とお湯のハンドルが別にあって、水量と温度を調節するものの2種類があります。
シングルレバーでないと、水とお湯水量を都度調節しなくてはならなので、洗い物をするときなど、大変面倒です。

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お風呂も同様で、2タイプあります(お風呂の場合は、シングルレバーではなく、サーモスタット水栓と呼びます)。
通常家賃が高い物件は、シングルレバーやサーモスタット水栓が使われています。
もし、シングルレバーやサーモスタット水栓でない物件の場合は、給湯パネルがあるかどうか確認して下さい。
給湯パネルの設定温度を希望の温度に設定し、お湯の蛇口だけ使うようにすれば、いつも一定温度のお湯になります。
2.周りの人とうまくやっていけるかの判断は?
気に入った物件が見つかると、次にアパートやマンションにどんな人が住んでいるかが気になります。
現在は、個人情報の観点から、不動産会社の人は隣に誰が住んでいるか教えてくれませんので、自分で調べなくてはなりません。
次の2つは、どんな人が住んでいるか判断するためのツールとなります。
洗濯物で隣の家の家族構成を判断

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物件の外から、どんな洗濯物が干してあるかチェックすると、どんな人が住んでいるか分かることがあります。
赤ちゃんや子どもの服が干してあれば、ファミリー層が入居していますし、洗濯物の色味で男性か、女性かはある程度察しがつきます。
停まっている車で入居者の属性を予想

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駐車場に停まっている車からも色々な情報が得られます。
県外ナンバーが多ければ、転勤族の人がたくさん入居している可能性があります。
また、ファミリー層が対象の地方マンションで、平日の昼間、たくさんの車が停まっていれば、仕事を持っていない主婦が多いかもしれません。
上記2つは、あくまでも、さらりとチェックする程度にとどめましょう。細部までジロジロ見るのは控えてください。
写真撮影は厳禁です。自分がされて嫌なことはしないようにしましょう。
3.まとめ
部屋の広さや綺麗さを確認し、気に入った物件が見つかったら、次は実際に入居したときに便利かどうかを確認・イメージをします。
そのために、自分の持っている家具や家電のサイズなどは確認しておくとよいでしょう。
また、実際に物件を見に行ったときは、気になるポイントは間取り図に書き込んでおくと漏れがありません。
準備して見学に臨み、希望にあった物件を探しましょう。