ソファ工場併設「MANUALgraph(マニュアルグラフ)」の魅力に迫る

今から12年前。夫の転勤のため、東京から生まれ育った御殿場市へ泣く泣くUターンした私。

「帰ってくるはずじゃなかったのに」という思いを抱え鬱々と日々を過ごす私を勇気付けてくれたのは、地域に暮らし、地域を楽しくしようと活動する素敵な人たちでした。

富士山南麓・静岡県東部に暮らす素敵な人30名を取材して1冊にまとめた『富士山の麓で見つけたヒト・コト・シゴト』が世に出たのは、2018年3月のこと。中には、建築やインテリアに携わる人もいます。本

今回は、静岡県裾野市にあるソファ工場併設のファクトリーストア「MANUALgraph(マニュアルグラフ)」のアナザーストーリーをご紹介します。

東京からおよそ1時間。富士山の麓・裾野市へ

裾野市

静岡県裾野市は、その名の通り、富士山、愛鷹山、箱根山の山裾に位置します。

東名高速道路・裾野ICはもちろん、東海道新幹線三島駅から車でのアクセスが便利な好立地。

富士サファリパークのようなレジャー施設やキャンプ場がいくつもあるので観光のイメージが強いけれど、実は、日本に住んでいたら誰もが知っているような大手メーカーの研究所がいくつもあって、先端技術の研究都市という一面も持っています。

フジライト

そんな裾野市に、半世紀以上にわたってソファやベッドなどを作り続けている小さな工場があります。

1965年に設立した「フジライト」は、ホテルやレストランなどの商業施設から注文を受け、オーダーメイドの椅子やソファ、ベッドを作り続けています。

 

老舗ソファ工場併設のインテリアショップ

老舗ソファ工場併設のインテリアショップ

「MANUALgraph」は「フジライト」の技術を活かして作るオリジナルの家具を扱うブランド。

工場に併設のショップとwebショップを展開しています。入り口を入ってすぐの階段を上り、二階へ。たくさんのソファが出迎えてくれます。

鈴木大悟さん

「MANUALgraph」の代表を務める鈴木大悟さんは、裾野市生まれ、裾野市育ち。

大学進学を機に上京し、都内の会社に就職。かつてはバンド活動もしていて、メジャーデビューも果たしているそう。

2011年に起きた東日本大震災を機に帰郷しました。

被災地でのボランティア活動を通じて、地域のために自分ができることを考えるようになった鈴木さん。

地域のためにフットワーク軽く行動すると同時に、自社工場である「フジライト」の強みを活かす道を模索していました。

そんなとき、レディ・ガガのスタイリストを務めていたニコラ・フォルミケッティさんのブランド「NICO PANDA」と「フジライト」がコラボレーションして「NICOPANDA SOFA」を作ることに。

そのとき、ニコラさんから「ブランド名をつけたらどうか」とアドバイスを受けたのをきっかけに、2013年「MANUALgraph」は誕生しました。

「MANUALgraph」

手作りを意味するMANUALが大文字なのは木工という仕事の力強さを、図表を意味するgraphが小文字なのは繊細な仕事を意味しています。

「FUN!SOFA!」

コンセプトは「FUN!SOFA!」。

ソファは、一生にそう何度も買い換えることがないアイテム。

選ぶ時間もソファが届くまでの時間もワクワクしてほしい、そして、ソファがある新しい暮らしを楽しんでほしい。

コンセプトには、ソファというアイテムが生み出す“FUNな時間”を届けたいという願いが込められています。

「FUN!SOFA!」

ソファがいくつも並ぶ店内。全てのソファにゆったりと座って試すことができます。

「FUN!SOFA!」

店内の一角には輪切りにされたソファがありました。これを見れば「MANUALgraph」のソファの構造が一目瞭然です。

こんな風に、どんなパーツを組み合わせて作られているのか見られるのも魅力的ですが、実はこちらでは実際にソファを作っている工場を見学することもできるんです!

 

ソファ工場を見学させてもらいました!

ソファ工場

こちらは業務用のソファにパーツを取り付けているところ。この道数十年のベテランの職人さんが手際よく仕事をしていました。

ソファ工場

使用する木材の製材やカットも工場内で行います。無垢材と集成材それぞれが持つ特性を活かし、フレームの最適な場所に使用します。

自分がこれから使うソファを作る人たちの顔が見える。作っている工程が見えること以上に、安心感があります。

ソファ工場

業務用のソファも手がける同社の工場には、たくさんの生地がありました。

手前に広げられている生地は、上質な英国産のタータンチェック生地。

「MANUALgraph」の「LOMOND TARTAN(ロモンド タータン)」というソファに使われています。

ウール100%の手触りのいい生地と、ビンテージ感溢れるPVCレザーとの組み合わせが絶妙な、佇いのいいソファです。

 

ソファ+雑貨。暮らしのFUN!を届けるインテリアショップへ

ソファブランドのスタートから5年を経た2018年6月、「MANUALgraph」では、雑貨の扱いをスタートしました。

“FUN”を基準にセレクトしたストーリーのある雑貨が並びます。中には、鈴木さん自身が愛用しているアイテムも。

「MANUALgraph」

岐阜県土岐市にある「KANEAKI SAKAI POTTERY」や、

「MANUALgraph」

山本勝之助商店の棕櫚箒やハタキ、

「MANUALgraph」

裾野市出身の陶工・山本智之さんの作品もあります。

「MANUALgraph」

こちらは「MANUALgraph」オリジナルのアイテム。ソファの端切れで作った鍋つかみは、まさしく1点ものです。

「MANUALgraph」

鈴木さんが、自邸「FUN!HOUSE!」の設計を依頼した建築家・小嶋良一さんと共に作り上げたソファ「FUN!HOUSE!SOFA」に使われている、特注デニムを使ったルームシューズもあります。

「MANUALgraph」

いつかはソファが欲しいけれどお店に行くのは勇気がいる……という方にとって、雑貨を見にふらりと立ち寄れる気軽さが生まれたのは大きな魅力。

裾野市の隣町・御殿場市に暮らし、インテリアショップ難民だった私にとって、日常的に使っているアイテム(実は私、マルチクリーナーのThe Magic Waterの大ファンなんです!)を買えるお店がすぐ近くにあるという安心感に、思わずにんまり。

東京へ行かずとも上質な雑貨を実際に目で見て購入できるのも心強く、あそこに行けば素敵なものに出会えるという期待感に、ワクワクしています。

ソファと雑貨。暮らしを彩るアイテムを楽しみながら見られるショップへ、一度、足を運んでみませんか?

MANUALgraph(マニュアルグラフ)
■静岡県裾野市茶畑544
■電話番号 055-992-2631
■営業時間 10:00〜18:00
■定休日 水曜、第2・4火曜