リノベーション工事はなにかと物入りなもの。
少しでも経費を抑えたいと思う方も多いはずです。
そんなとき、ヤフオクなどのネットオークションやメルカリ等の等のフリマアプリを活用しない手はありません。
今回は、実際に僕自身がどんなものを購入したかの実例をまじえ、注意すべきポイントをまとめたいと思います。
1.動作不良の心配がないシンプルな商品を選ぶべし
素人同士がヤフオクやメルカリで売り買いをおこなう場合、アフターメンテナンスを相手に期待することはほぼできません。
動作不良などが起きた際も、ショップが相手のときとちがって十分な対応が受けられない可能性もあります。
どんなに安く購入できても、すぐに故障してしまえば「安物買いの銭失い」です。

ABC / PIXTA(ピクスタ)
ガス給湯器や電化製品のように構造が複雑なものを中古で購入することは避けるのが無難でしょう。
(どうしても買いたい場合は、未使用新品として出品されているものを狙いましょう)
逆にいえば、オススメなのは素人目にも状態がわかりやすく、構造がシンプルな製品。僕がよく購入するのが洗面ボウルです。
洗面ボウルは陶器という材質上、割れていないかぎりは劣化も少なく、使用にも問題ありません。実例を挙げましょう。
こちらは「サンワカンパニー」の「ハトリアニド」。
定価20,400円(送料除く)をヤフオクで10,000円(送料除く)で落札し、施主支給しました。
未使用新品だったので状態は申し分なく、いい経費削減になりました。
動作に安心感が求められる水栓や排水トラップは業者さんに手配していただきました。
同様に、照明器具は最悪の場合、火災のリスクなどもあるので中古は避けるべきですが、シェードやコードリールなら中古でも問題ないと思います。
リスクをよく考慮して検討することが大切ですね。
2.購入前に状態をしっかり確認すべし

Graphs / PIXTA(ピクスタ)
ネットオークションやフリマアプリでは、たまに目を疑うような安値で商品が出品されていることがあります。
飛びついてしまいたい気持ちになるかもしれませんが、落ち着いて考えてみましょう。
ひとことで「中古品」といっても、細かい汚れがあるだけのものから破損寸前のものまで状態はさまざまです。
また出品者が素人だと、本来なら付属しているはずの部品が欠けていることを知らずに出品している場合もあります。
その場合でも、「写真にあるものがすべてです」とただし書きされていれば、購入後に文句を言うことも難しいでしょう。
ネットオークションやフリマアプリで商品を購入した場合、よっぽどの理由がなければ返品はきかないので、購入の際には自分がこだわる点を事前に確認するべきです。
もし写真や説明文だけではっきりしないときは、出品者に質問して詳しく説明してもらったり、追加写真をアップロードしてもらうとよいでしょう。

ABC / PIXTA(ピクスタ)
先ほど挙げた洗面ボウルの例を挙げましょう。
この洗面ボウルには「単水栓」と「混合水栓」の2種類があり、商品の説明や写真ではどちらか判別がつきませんでした。
出品者の方に質問してみたところすぐに返答があり、僕が欲しかった「混合水栓」のほうだとわかったので購入しました。
気になる点は事前に確認してから購入すれば、届いた商品にがっかりすることも避けられます。
ただし、あまり細かい点をしつこく質問したりすると、厄介な人だと思われて購入を拒否されることもあるので、あくまで礼儀をわきまえてわかりやすく質問するのがポイントです。
3.状態の悪い商品を安く購入して自分で直すのもアリ
商品の状態が悪くても、承知の上で購入するならアリです。
家電のような複雑なものでなければ、自分で直すこともできます。
以前、秋田木工のスツールをリメイクする記事を書きましたが、この商品は状態によって商品価格がかなり上下します。
座面の生地がすでに張り替え済みのものだと、10,000円を超えることも珍しくありません。
ですが、状態が悪ければ2,000円くらいで手に入れることもできます。たとえば、こちら。
格安でしたが、実はかなり悪い状態でした。
裏返すと座面が割れてしまっており、そのままでは満足に座ることもできません。
また、座面を固定するボルトもいくつか紛失して、グラグラする状態。
そこで、裏から金具で補強し、強力接着剤とボルトで固定して補修しました。
紛失したボルトはホームセンターで同じサイズのものを探しました。
塗装をヤスリで落とし、生地も張り替えて、問題なく使えるようになりました。
こういう修理はそれなりの時間と労力を使いますから、ただ単に安価に商品を手に入れることだけを追い求める方にはオススメしません。
(そういう向きは「状態良好」「美品」などと銘打たれて出品された商品を購入するといいと思います)
修理のプロセスを楽しめるDIY好きな方はぜひトライしてみてください。
4.生産終了品が入手できるのも魅力
ヤフオクやメルカリを利用するメリットは、単に経費を削減できるだけではありません。
すでに生産が終了してしまい、入手が困難になっている製品を購入できるのもありがたいです。たとえば、こちらの商品。
無印良品で扱っている「壁につけられる家具」シリーズのひとつで、タモ材をブラウンに着色した鏡ですが、すでに廃番になってしまっています。
完全な廃番ではなく、ウォールナット材で木の素材感を活かした後継商品が発売されているのですが、今回のリノベーション工事では、濃いブラウンを基調とした古い商品のほうがインテリアになじむと思ったのです。
ダメ元で探してみると、メルカリで見つけることができました。
定価は6,800円のところ、購入価格は5,980円(送料込み)。
未開封新品とはいえそこそこの値付けですが、「ほしいものが手に入る」という積極的な価値が見いだせれば、問題ないと思います。
おかげで思ったような空間ができました。
僕の場合のように、自宅のインテリアをあるシリーズでそろえたいのに、規格が変わってしまったり色味が変わってしまったりして手に入れられないとき、ヤフオクやメルカリは強い味方になります。
もしお目当ての商品が見つからなかった場合でも、キーワードを登録しておけば出品されたときにアラートで知らせてくれる機能がありますので、そちらの活用をオススメします。
さて、オークションやフリマアプリで無事に商品を手に入れることができたら、次のステップは施主支給ですね。
しかし、施主支給には意外な落とし穴も隠れています。
次回は、僕が実際に体験した失敗エピソードを挙げて施主支給の注意点をまとめてみたいと思います。