鏡が割れたのは誰のせい?施主支給で失敗しないコツ【なんでも大家日記@世田谷】

古いマンションを購入して個性的なリノベーションを施す人が増えるなか、施主支給もあたりまえのように浸透してきた感があります。

かくいう僕も、リノベーションのたびに必ず施主支給をおこなっています。

設備を購入する際になるべく安価に済ませることができますし、建設会社では取り扱いのない個性的なアイテムを採用することができるのも魅力です。

しかし、良いことばかりではありません。きちんと考えたうえでおこなわないと思わぬ失敗やトラブルにみまわれることも。

今回は、僕が苦労したり失敗したりして気づいた施主支給の注意点をまとめてみます。

動作不良のリスクがある品物は業者さんにお願いするのが無難

ネットで購入

freeangle / PIXTA(ピクスタ)

なんといっても自分で商品を手配する手間の分だけ費用が浮くのが施主支給の利点でしょう。

ですが、裏を返せば自分で入手した商品については、施工業者は責任を持ってくれないということでもあります。

具体例を挙げましょう。

昔から付き合いのある電気屋さんからテレビモニター付きインターフォンを購入しようとしたことがありました。

インターフォン

インターフォン本体を購入するだけで、設置は部屋の工事を頼んでいる業者さんにお願いするつもりでした。

ところが、電気屋さんからは意外な返答が。

「もし故障した場合、二度手間になると面倒なのでやめたほうがいいですよ」

聞けば、もしインターフォンが故障した場合、本体の故障ならそれを購入した電気屋さんを、配線の問題なら工事業者さんを呼ばねばならず、面倒なことになるというのです。

工事イメージ

freeangle / PIXTA(ピクスタ)

実はこの電気屋さん、うちの先代の時代に同じような状況でやっかいな目に遭ったらしく「自分が工事業者の不手際の尻ぬぐいをさせられるのはごめんだ」というメッセージが言外に込められていました。

後日、現場の業者さんにも聞いてみましたが、「我々も初期不良とかメンテナンスの責任も含めて施工してますから」という言葉が返ってきて「なるほど」と思いました。

商品の手配と設置を同じ業者さんに頼むことは、安心を買うことでもあるんですね。

以来、うちでは電気製品などは、なるべく施主支給を避けるようにしています。

 

スイッチやコンセントを施主支給するのは地味に大変!

うちのリノベーション工事では、毎回、さまざまなタイプのスイッチやプレートを採用しています。

スイッチやプレート

工事をお願いしている業者さんが取り扱う商品については手配をお願いしていますが、アメリカンスイッチやアンティークスタイルのスイッチについては自分で購入して施主支給するしかありません。

ところが、たかだか30平米の部屋のリノベーションでも、スイッチやコンセントの数をきちんと把握するのは意外に手間なもの。

スイッチやプレートの位置

もちろん、業者さんからは図面をいただいてはいるので、きちんと数を数えて購入するのですが、工事が進むにつれて予定とずれてくることはしょっちゅうです。

たとえば、「アメリカンスイッチのダブルだと横幅がありすぎて収まらない」と言われ、通常のプレートサイズに2つのスイッチが収まるダブルスイッチを買い直したことがありました。

スイッチやプレート

また、現場で話しているうちに「やっぱりここに照明がほしいですね」となれば、追加で購入する必要もでてきます。

そのたびに手間もお金もかかるわけです。

ほかにも、「どのコンセントがアース付きか」とか「どのスイッチが3路か」など、確認が必要なポイントが多く、地味に労力を使います。

現場とのやりとりを怠らず、まめに図面をチェックするよう心がけましょう。

 

鏡はいつ割れた?~引き渡し時には必ず状態を確認すべし

前回も書きましたが、僕は経費削減のためにオークションサイトやフリマアプリを活用しています。

洗面のミラーキャビネットをヤフオクで落札したこともありました。

ミラーキャビネット

ちょっとオーバーサイズではありますが、いつもなら2万円前後はかかるところが、5,000円で済んだことですし、届いた品物の状態も良くお得な買い物だったと喜んでいましたが……。

工事が進んだある日、建設会社のTさんから電話がきました。

「施主支給していただいたキャビネットなんですが、鏡が割れていると現場から連絡があって……」

耳を疑いました。

配送されてきたときの商品にはヒビひとつ入っていなかったからです。

鏡が割れる

和尚 / PIXTA(ピクスタ)

しかし、まったくの潔白かといえば、そうとも言えません。

このキャビネットを現場に運び込んだのは僕ですが、梱包されている状態で運んだので、そのときに破損した可能性は否定できないからです。

現場の大工さんがウソをつくような方ではないのは僕も知っていますが、開梱前に現場内で移動させたときに知らずに割ってしまった可能性はあります。

これ以上の真相を知ることはもはやできません。

ですが、現場にやってきたTさんの見立てでは、鏡の割れ方から見て現場で割れた可能性が高いということで「修理費用はウチで持ちます」と言ってくださいました。

こちらも確認を怠った非があり、費用を折半しようと提案したのですが、Tさんの意志は固く、最終的に厚意に甘えることにしました。

なんとかまるく収まったとはいえ、申し訳ない気持ちは残りました。

荷物の受け渡し

dorry / PIXTA(ピクスタ)

支給品(とくにこわれもの)を引き渡すときは、施主と業者で状態を確認し、トラブルがないように努めるとよいと思います。

経費を削減するのも大事ですが、そればかり追求すると思わぬ落とし穴が待っているものです。

リスクや労力を考慮したうえで業者さんに手配を頼めば、結果的に得をする可能性もあることを念頭に置いたうえで、施主支給を検討するのがよいと思います。