消費税増税の直撃は必至!マンション管理組合の予算はどうなる?

消費税の税率が来年10月より10%に引き上げられることが先日正式に表明されました。

5%から8%に引き上げられたのは2014年4月1日のこと。

当時筆者はマンション管理会社でフロント業務に従事していましたが、税率の引き上げが管理組合の一般会計を直撃し、予算を作成するのに大いに苦労したという記憶があります。

そこで今回は「マンション管理組合の予算」について書いてみます。

管理組合の予算はすごく重要

マンション

shimanto / PIXTA(ピクスタ)

マンションの管理組合は、組合員が納めた管理費や修繕積立金の範囲内でマンションの維持管理や管理組合の運営を実施しますが、限られた範囲の中でやりくりするためにはお金の使い方の管理が大変重要になります。

そこで必要となってくるのが予算で、1年間の事業計画を作成して必要となる支出を計算し、収入と突き合わせて予算を作成することにより初めて管理組合を正常に運営することが出来ます。

 

収入はほぼ事前に計算できる

マンションの駐車場

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予算を作成する際はまず収入を計算するところから始まります。

管理費収入に加えて駐車場・自転車置き場・ルーフバルコニー・専用庭といった各種の使用料がその柱となりますが、これらはほぼ事前に計算することが可能です。

管理費の滞納があればその分だけ収入は減少するはずですが、管理組合会計は「現金主義」と「発生主義」に基づくとされており、滞納の有無にかかわらず所定の額が全額入金されることを前提に計算します。

「おかしいのではないか?」という異論が出された場合の話法はひと通りマスターしていましたが、筆者自身も納得していたわけではありません。

駐車場の空き区画が増加すればその分だけ収入が減少して一般会計をひっ迫させることになりますが、それに対する対策はまた別の機会に書きたいと思います。

 

「特に変わったこと」がなければ前年並みが基本

大規模修繕

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収入が判明したら次は支出を計算しなければなりません。

管理委託費や設備管理業務費は契約に基づくものなので端数に至るまで金額を確定できますが、水道光熱費や諸経費、修繕費(一般会計)に関しては概算で算出するしかありません。

大きな工事を実施する場合や何か新しい活動を行う場合はそれに要する費用を予測して予算計上しますが、それ以外で「特に変わったこと」なければ前年並みの金額を記載すれば基本的に問題はありません。

 

組合会計を直撃した消費税引き上げと電気料金の高騰

東日本大震災

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「特に変わったこと」として筆者が特に印象深いのが消費税の引き上げと東日本大震災以降に発生した電気料金の高騰です。

消費税が引き上げられればその分だけ管理委託費や設備管理業務費が上がります。

通常は「毎月の単価×12か月」で計算しますが、消費税が引き上げられればそれ以降の単価が変わるため、引き上げが組合の会計年度の途中になる場合は「旧単価×▲か月+新単価×◆か月」というような計算が必要になります。

東日本大震災で発生した原発事故は電気料金の大幅な高騰をもたらしましたが、共用部の電気料金としては年間で数十万円という規模で増加しました。

当然ながらこういった事態はマンションの一般会計を直撃します。

マンション

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担当物件が十数棟あれば毎月のように予算の作成業務が発生しますが、筆者の場合は一般会計がひっ迫していた上に繰越金が少なかった組合が多かったため、新たな予算を作成するたびに脂汗を流すことになりました。

即効性のある収支改善策を採らなければ理事会に出せるような予算にならないため、自分の方から設備管理業務費の減額提案をせざるを得ず、「俺は一体何をしているのだろう」という気分になったことを記憶しています。

消費税の税率引き上げはもともと2015年10月に予定されていたものが度々延期されてきたもので、筆者はその度ごとに大いに安堵したものです。

どうやら今回の引き上げは予定通り実施されそうで、これでフロントの頭痛の種がまた一つ増えることになりそうです。