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別荘を持つと、どんなお金がかかるの?

こんにちは、大家のアサクラです。

最近、格安で売りに出される別荘が増えているのは以前書いたとおりです。

先日、僕自身も別荘について取材を受ける機会があり、最近、ますます格安別荘への関心が高まっているのを感じています。

今回は、年に20回以上、自宅と東京のはずれの山の家を往復し、文字通り使い倒している身として、水道光熱費から税金や保険料、往復に必要な交通費まで、別荘を維持し活用するために必要な費用をリアルなデータとしてまとめてみました。

以下の数値は、年20回別荘を訪れ、1〜2泊した前提で算出しています。

(なお、年単位でかかるイレギュラーな出費の詳細については、別にまとめたとおりですので、そちらをお読みください)

火災保険や固定資産税(年間約8万円)

家を1軒余計に所有するということは、あたりまえですが保険や税金も2軒分払わねばならないということです。

物件を所有する以上、逃れられないのが固定資産税。

東京・世田谷区では自宅を維持することができなくなる人があらわれるほど高額になることもあります。

軽井沢

zhengqiang / PIXTA(ピクスタ)

しかし「東京24区」などと称される軽井沢のような場所を別にすれば、辺鄙な別荘の地価はたかがしれていますから、固定資産税は比較的安く済みます。

我が家の場合は年間2万円強。

別荘を所有すると考えると安いくらいの金額です。

一方、注意したいのが、火災保険。

地価が安い分、都会よりも広めの建物を建ててしまえば、火災保険も高額となります。

我が家は、もともと祖父が収集した骨董や古本を所蔵するために増築を繰り返し、ムダに広くなってしまっているため、火災保険は年間5万円強とお高め。

山小屋の近所で頻繁に火の不始末による火事が起きているのを目の当たりにしてきた身としては、とても火災保険をやめる度胸はありません。

固定資産税と火災保険をあわせると、およそ8万円弱くらい。

これ以外にも、別荘地に住む場合は管理費を支払う必要がありますのでご注意ください。

 

季節ごとにかさむ水道光熱費(年間約11万円)

冬

ノリさん / PIXTA(ピクスタ)

年々暑さが厳しくなる日本では、クーラーいらずで過ごせる涼しい気候が別荘の大きな魅力です。

とはいえ、エアコンを使わないで済むからといって夏の電気代が安上がりになるかというと、そうでもありません。

自然に囲まれているうえに換気がおろそかになりがちな別荘において湿気は大問題です。

床下にタイマー式で動く換気扇を設置したり、除湿機を頻繁に動かして湿度をコントロールしたりすることが大事になります。

(これを怠ると、別荘を訪れるたびにカビのふき掃除をするハメになります)

竹林に日光を遮られ、裏に小川が流れる我が家の場合、除湿に費やす電気代はかなりのもの。

冬場は3,000円ほどの電気代が、梅雨から夏にかけては8,000円前後にまで跳ね上がります。

木造の建物を維持するには仕方ない出費なのですが、財布にはこたえます。

プロパンガス

dorry / PIXTA(ピクスタ)

僕の場合は、寒さの厳しい冬には山の家を使いませんからプロパンガスの料金は毎月2,000円前後で済みますが、もし冬季も過ごすとなればガス代や灯油代が高額となるのも要注意です。

もちろん、別荘をほとんど使用しなくてもガスや電気の基本料金は出ていきますから、こういう出費もジワジワと効いてきます。

ちなみに、水道代については浄化水槽を設置しているので下水の料金はかかりませんが、点検に伴う費用が年間2万円ほどかかるため、トータルで年間3万円となっています。

別荘によっては公共の水道が通っておらず、地下水をくみ上げる専用水道を使用している場合もあり、その場合は通常よりも高額になる場合もあるので注意しましょう。

また、別荘地で人気の温泉はとにかく使用料などが高額なので注意が必要です。

以上、水道光熱費はトータルで年間11万円となっています。

 

バカにならない交通費や通信費(年間約19万円)

高速道路

たっきー / PIXTA(ピクスタ)

せっかくの別荘だからなるべく活用したいものですが、頻繁に訪れれば当然、交通費もかかります。

僕の場合、クルマで高速道路を利用して移動します。

年間の訪問回数を20回と想定すると、高速料金とガソリン代で年間およそ12万円を支払っています。

東京都内の山小屋ですらこの金額ですから、山梨や千葉の別荘を所有すると、さらに交通費がかさむことになるでしょう。

また、別荘は僻地にあるので携帯電話が使えなかったり電波が不安定だったりします。

完全に仕事を忘れようという方ならともかく、僕や妻のように別荘でも仕事したいとなると自宅と同程度のネット環境を整えねばなりません。

固定電話

マッハ / PIXTA(ピクスタ)

うちの場合、山奥で携帯電話の電波が不安定なこともあり、通信速度を重視して固定電話を維持しています。

この通信環境の維持に、毎月6千円弱、年間でおよそ7万円を支払っています。

というわけで、交通費と通信費で年間約19万円を払っています。

 

イレギュラーな修繕費もあわせると平均で年間60万円強

修繕

freeangle / PIXTA(ピクスタ)

以上を合計すると、年間でおよそ38万円となります。

月で割ると、毎月約3万円強かかる計算です。

新築別荘なら、これくらいが目安なのかもしれないですね。

しかし、築古の別荘の場合、ここにさらにイレギュラーな修繕費が加わります。

以前も書いたとおり、うちのケースでいえば、この10年間で約250万円を費やしました。

つまり、平均すると1年あたり25万円。

今年の冬も給湯器が故障したりして、今後もまだまだ出費は続きそうです。

給湯機

すり~る / PIXTA(ピクスタ)

毎年25万円の修繕費を想定すると、先の38万円とあわせ「年間63万円」がうちの山小屋の維持と活用に必要な金額だとわかります。

毎月約5万円強。

別荘の広さや立地、使用頻度などによって異なるものの、築古の格安別荘を所有して活用するなら、ひとつの目安になると思います。

もし100万円台の格安別荘を購入した場合でも、2~3年で物件価格を超える維持管理費を支払うことにもなりかねません。

格安別荘の購入をご検討の方々は、この点を覚悟しておくとよいでしょう。

次回は、うちの山小屋の隣に建つ小さな離れをリノベーションした話をお届けします。

10平米足らずの古ぼけた建物が、かわいらしく生まれ変わります。

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