今後、幹線道路沿いのマンションは価値が上がるって本当?

幹線道路沿いと閑静な住宅街に、まったく同じマンションが建っていたら、どちらの価格が高いと思いますか?

ほとんどの人は閑静な住宅街にあるマンションの価格が高いと思うのではないでしょうか。

現在ならば、緑が多く、閑静な住宅街にあるマンション価格のほうが高く値付けされるでしょう。しかし今後は、逆転する可能性があります。

1.幹線道路沿いにあるマンションの現状

幹線道路

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不動産業者は、物件価格を査定するときに様々な要因を考慮します。環境要因もその1つです。

現在、幹線道路沿いのマンションの価格が安いのは、交通量が多く、自動車の騒音や排気ガスなどの影響が懸念され、需要が少ないからです。

幹線道路沿いに住むと、暖かい晴れた昼間でも窓が開けられないと聞きます。

自動車のエンジン音が絶えず聞こえてくるためテレビの音が聞こえない、救急車両がよく通るので夜中でも目が覚める、などがその理由です。

窓を締めていても換気口などから音が入ってくる場合もあります。

救急車

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排気ガスによる「すす」も理由の1つです。

布団を干す前に手すりを拭くといつも雑巾が黒く汚れるうえ、すすの成分は窒素酸化物や粒子状物質であり、呼吸器に悪影響を及ぼすからです。

また、大きいトラックが通過したときなどには部屋の中まで振動が伝わり、建具や家具がカタカタと音を立てる場合もあり、生活に支障をきたします。

このようなことから、幹線道路沿いのマンションは敬遠され、需要が少ないために、閑静な住宅街のマンションに比べ低く価格づけされるのです。

 

2.電気自動車の普及は進んでいる!

【2-1】自動車の動力は電気が主流に

電気自動車

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近年、国内の電気自動車の数が増えています。

一般財団法人 自動車検査登録情報協会「電気自動車の保有台数」の統計によると、2008年の電気自動車保有台数は、国内全部で524台だったのに対し、2017年では75,294台に増加。増加率は143.7%となりました。

増加の理由は、電気自動車の販売価格が安くなってきたこと、充電の仕組みが改良され、機能が向上したことによって充電時間が減少したこと、充電スポットが増加して、使いやすくなったことなどがあげられます。

今後も電気自動車が増加することは、政府がクリーンエネルギー政策に力を入れていることからも、安易に想像できます。

BRT

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個人所有の自動車だけでなく、今後、公共輸送手段であるバスの動力も電気になっていくことでしょう。

BRTとは、鉄道の軌道を舗装し、バス専用道を作り、定時で速い運行を可能とするバス高速輸送システムのことです。

鉄道の軌道を舗装したレーンを連節バスが走り、大量輸送を行います。 動力は電気。

運賃の支払方法を工夫することで、時間の遅れも改善されています。

米シンクタンク・WRIによると、BRTはすでに世界各地で採用され、2014年10月時点で世界の186都市がBRTの運行を行っています。

日本でも、すでに試運転が始まっていて、BRTが本格的に普及する日も間近になっています。

 

【2-2】幹線道路沿いの環境が改善される

自動車

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幹線道路をガソリン車ではなく、電気を動力とする車ばかりが走ったら、環境問題は改善されることになります。

電気自動車のエンジン音は、ガソリン車に比べて非常に小さく、テレビの音が以前よりよく聞こえるでしょう。

排気ガスに窒素酸化物や粒子状物質が混ざることもなくなります。エンジンの振動も小さくなるので、住宅への影響も少なくなります。

電気自動車の普及が、マンションを購入する際の幹線道路沿いであることのマイナス要因を取り去るといっても過言ではありません。

 

3.幹線道路沿いのマンション価値が変わる?

大半が電気自動車になったら、クリーンな環境に改善されます。その結果、幹線道路沿いのマンション需要が増えることが予想されます。その理由は次の通りです。

【3-1】交通の利便性が良い

バス

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幹線道路なので、交通アクセスが良好です。

車で外出する際にはすぐに主要な道路を使うことができますし、バス停が近くにあるはずです。

場合によっては、高速道路のインターチェンジや鉄道の駅も近くにある可能性もあります。

閑静な住宅街はバス停でさえ遠い場合もあります。交通の面を考えると、幹線道路沿いのマンションのほうが便利です。

 

【3-2】防犯面で有利

暗い夜道

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住宅街の中にある物件は、狭い道路を通過してから主要な道路に行かなければなりません。

中には外灯が少ないところもあるでしょう。いっぽうで、幹線道路沿いは、交通量が多いため、夜間も車のライトで照らされます。

駅から自宅に帰るときでも、真っ暗な夜道を通らなくて済むので安心です。

閑静な住宅街に比べ、幹線道路沿いは明るく人通りも多いために、人目につきやすくなります。

そのため、泥棒が入りにくいことが予想され、防犯面でも有利となるでしょう。

 

4.まとめ

電気自動車

いがぐり / PIXTA(ピクスタ)

以上のことから、電気自動車が増えるにつれ、幹線道路沿いの物件の人気が高まり、価格が高騰することが予想されます。

閑静な住宅街のマンションと価格が逆転する可能性出てくるでしょう。

もし、マンションの売却や購入を考えるなら、このような動向を把握し、売却、購入のタイミングを逃さないようにすることが大切です。