昭和32年築・前川國男設計のテラスハウスを入手してしまいました!
インテリアスタイリストの窪川勝哉です。実は私、昭和32年築・前川國男設計のテラスハウスを入手してしまいました!
フランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエとともに近代建築の3大巨匠と言われる、ル・コルビュジエ。
そのル・コルビュジエに師事し、日本のモダニズム建築の旗手と言われた、前川國男。
その前川國男が昭和30年代に設計した、三角屋根が特徴のテラスハウスシリーズをご存じでしょうか?
昭和32年に建てられた前川國男設計のテラスハウス

2軒が一続きになったテラスハウス形式
当時は郊外といわれた東京西部の阿佐ヶ谷と烏山と鷺宮に建てられ、なかでも通称「阿佐ヶ谷住宅」は、広大な敷地とコモンと呼ばれた緑地を持ち、著書も出版されるなど、コアなファンに大人気の物件でした。

惜しまれつつ2013年に解体された阿佐ヶ谷住宅についての本も出版されています。前川國男の評伝も、読みごたえがあります
現在では阿佐ヶ谷と烏山は残念ながらすでに取り壊されてしまい、唯一現存するのはこの3兄弟のなかで最初(昭和32年)に建てられた鷺宮の物件だけに。

ゆったりとした敷地はやはり魅力的!
物件情報を古い順にソートし、どれだけ古い物件が現存しているかを楽しんでいたら…
ところが先日この物件がなんと売りに出ていたのです!!
普通の人がインターネット等で物件を探すときは予算やエリアのほか、築年数が新しい順にソートしたりするのが一般的かと思います。
ですが、私はいつも古い順に並べ、どれだけ古い物件が現存しているかを楽しむほうでして(笑)。

階段まわりは竣工時のまま
先日いつものそれを楽しんでいたら、以前から存在を気にしていたこの物件に出会ってしまいました!

現状の水回りはこんな感じ
最新のスタイルでなく、当時のレトロさを残したスタイルにリノベーションを、と考えていたところ、友人から連絡があり、解体予定の家からレトロで状態の良いキッチンを外したものをプレゼントしてくれました。
サンウエーブの琺瑯(ほうろう)製のキッチン。偶然にも今の私の家のキッチンとまったく同じキッチンです!
まだまだすべてがまったくノータッチの状態で、室内も要リノベーションなのですが、少しずつ手を加えて完成させていくつもりです。
リノベーションの進捗などは、またぜひ報告させていただけたらと思います。
インテリアスタイリストとして雑誌、広告、テレビなどで幅広く活躍中。2011年に渡英、2013年から再び拠点を東京に移し活動中。