一級建築士に聞く!子ども部屋は結局いる、いらない?

これから住居を新築されるなかで、子ども部屋には親御さんの想いがいろいろこめられているはずです。

私も子どもを持つ親として、どうするのが良いのかをよく考えます。

今回は親、建築士という2つの観点から、子どものための空間について、読者の方と一緒に考える回にできればと思います。

ゆるやかな子どもスペースのすすめ

小学生くらいまでは、個室という存在を意識させなくてもいいのかなという気持ちが私の中にあります。

こちらの写真のお宅では、家具でゆるく間仕切りをするという形をとっています。

子どもスペース

子どもが小さいうちは、明快に部屋をつくりあげないほうがいい、というお施主さんの考えからです。

私もこの考えに賛同し、提案させていただきました。

このような空間を用意することで、成長につれて子どもがどのように自分の空間をつくっていくかというのも、親として興味深く見ていけるはずです。

 

小さいうちは家族に開いた大らかな空間を

こちらの写真のお宅では、自分の机以外で本を読んだり、勉強したりできる居場所を家の中につくりました。

子どもスペース

大人が見守ることのできる学習環境、または大人とともに育んでいく学習環境をつくっていきたいというお施主様の思いに私が賛同し、それを形にしたものです。

小学生くらいまでの時期は、できるだけ家族に開いた大らかな空間をつくっておくことも大切にしたいと私は考えます。

 

子どもが個室をもつということ

受験勉強

プラナ / PIXTA(ピクスタ)

子どもに個室が必要かどうか。これはまず自分が子どもだった頃を思い出し、考えてみることも大切です。

ちなみに私の子どもの頃のお話しをさせていただきますと、小学校高学年くらいからは、兄弟で使っていた大きな子ども部屋を置き家具で2つに仕切って使っていました。

しかし、高校受験を控えるにあたって、どうしても勉強に集中したくなりました。

そこで私は、あまり使っていない多目的室があったので、そこを弟の部屋にし、2つに分けていた部屋を私の部屋にしたいと親と弟に提案しました。

合格

YsPhoto / PIXTA(ピクスタ)

これにより、かなり集中できる環境をつくることができ、無事高校受験をパスすることができました。

それから高校に入学し、部屋もそのままに元の生活を送ると、余剰空間に何かものを置きたい、と考え始めました。

余計なものが部屋に増え始め、勉強もなかなか手につかなくなってしまいました。

部屋が広すぎると、このようなことが生じるという失敗例です。身をもって実感いたしました(笑)。

 

個室を持つことは独立心にもつながる

旅立ち

Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)

ですが、自分一人でいるという実感を個室によって感じることができたのは確かです。

それは高校卒業後、家を出て一人暮らしをしてみたいという独立心につながりました。

いつも親が見ているのが当たり前ではないということに気付かせ、でも部屋を出ると家族が待っているよという環境。

小さくていいからつくってあげてほしいし、そういう機会を子どもに与えてあげてほしいと私は思います。

住居計画の段階で子どものこれからを想像したり、自分の過去の経験を振り返ることは、きっと家族の将来を構築する作業となるはずです。