マンション管理員が最も忙しいのは1月4日!その理由は?
マンションの管理員にとって重要な仕事のひとつは年末年始のゴミの処理。
収集がストップする年末年始はそれなりの備えが必要となります。
でも実はマンション管理員が1年で最も忙しいのが仕事始めの1月4日なのです。それには以下のような事情がありました。
「ゴミ出し」はマンション管理員にとって最も重要な仕事のひとつ

セーラム / PIXTA(ピクスタ)
マンション管理員の仕事にはいろいろなものがありますが、その中で最も大切な業務が「ゴミ出し」です。
ごみ置き場のゴミはそのままでは収集してくれないため、収集日の朝に所定の場所に出しておかなければなりません。
収集日は通常「第3月曜日」というような決め方をされているため、祝日と重なったような場合はゴミ出しのためだけに出勤するというようなことも普通にあります(有休をとる際、代行管理員を出さなくても済むようゴミ出しだけはやっておいてくれる素晴らしい方もいました)。
分別が不十分だと収集してくれない

YNS / PIXTA(ピクスタ)
ゴミの出し方については自治体ごとにルールが決まっており、それに従っていないと収集してくれません(筆者が住む町田市の場合、JR横浜線の北か南かでさらにルールが異なります)。
そのため明らかにルール違反のゴミを出されると管理員が大変なことになります。
ゴミ袋を開いて分別をやり直すということなど決して珍しくなく、布団をハサミで切り刻んで燃えるゴミとして出し直したという涙ぐましい事例まであります。
どうしようもないものについては警告文書を貼り付けてゴミ置き場の前に出しておくことになりますが、出した人が撤去してくれなければ管理組合の費用負担で処理するしかありません。
年末年始はゴミの収集が止まる
筆者の住むマンションではゴミは24時間いつでも出すことができるのですが、12月下旬だけはそういう訳にはいかなくなります。
この時期はゴミ収集が止まり、すべてのゴミを受け入れているとゴミ置き場がパンクしてしまうため、年が明けて収集が再開されるまでゴミの種類に応じて制限を設けるのはやむをえません。
筆者のマンションの場合「燃やせるゴミ」と「ビン・カン類」は年末年始期間中も出すことができますが、それ以外のゴミに関しては最終日と開始日が細かく設定されています。
当然ながら最終の収集日を過ぎてしまったゴミは家庭内で保管しておかなければなりません。
管理員にとって1年で一番忙しいのが仕事始め

しのん 玄武 / PIXTA(ピクスタ)
たとえ年末年始期間中でも「燃やせるゴミ」だけは出せるというのはほとんどのマンションで共通のようで、そのため箱根駅伝が東京に帰ってくる頃になるとどこのマンションでもごみ置き場の内部はゴミ袋が山積みになっています。
床が足の踏み場もないため、ゴミ袋を山の上に向かって放り上げたことがある方も多いのではないでしょうか。

EKAKI / PIXTA(ピクスタ)
1月4日の仕事始めの日は、管理員は収集車が来る前に何をおいてもゴミの山を処理しなければなりません。
フロントであった筆者にとって仕事始めといえば、みんなで神社にお参りしたり新年会で夕方から飲み始めたりといった思い出しかありませんが、管理員にとっては1年で一番忙しいのが仕事始めなのです。
皆様におかれましては年末年始期間中のゴミはできるだけご自宅で保管し、年始にゴミ置き場が落ち着いてから出して頂きますようお願いいたします。