大黒柱が支える吹き抜け高い窓から月を愛でる暮らし

設計・施工/大喜工務店(所在地:滋賀)

撮影/川隅知明、難波雄史

大喜工務店に設計・施工をお願いしたFさん。
Fさんの建てた家は、小屋裏まで見上げる驚くほどの天井高。30㎝角もある大黒柱がしっかりと支え、開放感と安心感を同時に満たしています。
無垢材をたっぷり使った内装に、飾ったグリーンがみずみずしく映えています。

高い窓から月を見ることもできる吹き抜けのあるFさんの家。そこでの暮らしをご紹介します。

無垢材の温もりに包まれ家族がつながるやさしい家

吹き抜けのリビングは、「家族の気配が感じられる家にしたい」という夫妻の希望をかなえました。
1階から見上げれば、2階はもちろん、ロフトまで見渡せる設計になっています。
小屋裏まで7mほども天井高がある吹き抜け空間。耐震性能は建築基準法の1.7倍を満たしています。
冬は蓄熱暖房の温もりが吹き抜けを介して広がり、家じゅうが暖かい設計に。
空の見える高窓は、子どもが寝る前に月を見るのを習慣にするなど、情操教育にも役立っているようです。
たまに、子どもだけで「うさぎさんがお餅つきをしてる」などと話しているそう。

プランニング中には夫妻で何度も見学会に参加し、「いいとこどりしました(笑)。素材やデザインを体感できるのもいいですね」と妻。
「家づくりの進行に合わせて、見るべきポイントを設計士さんが示唆してくれるので分かりやすかったです」とうなずく夫。
また妻は、間取りが決まるまでに2年もかけた家づくりを、「楽しかった」と振り返っていました。

ステンドグラスをはめ込んだ室内ドアや檜のカウンター、2種類の木でデザインしたキッチンキャビネットなど、職人の手仕事も発揮。「これからは本業の庭づくりに力を入れてますます楽しい家にしたい」とFさん一家の夢はまだ広がっているようです。

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1. 2. 「人工乾燥の材料ではなく、自然乾燥された大黒柱を、リビングの目立つところに入れたい」という夫妻の要望で、30cm 角の太く立派な東濃檜の大黒柱を用いたそう。

リビングドアにはステンドグラスをはめ込み、デザインのアクセントにすると同時に、玄関に光をもたらしています。

家具職人が造作した下駄箱は、上にグリーンを飾りやすい高さに。反対の壁面には土間収納も設けています。

木がたっぷりの空間に緑を飾って楽しみます!

リビング階段や対面式キッチンなど、子育て家族に適したプラン。
キッチンと水回りは近くに配置して家事ラクになるようになっています。

和室脇の大黒柱が存在感を放つLDK。
床は北欧のパイン材をオイルで自然な風合いに仕上げ、汚れにくくなっています。
壁はドイツ漆喰。

家具職人がつくったキャビネットは、ウォールナット材の天板がアクセント。
炊飯器用のスライド棚やゴミ箱置き場も便利です。

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3. 小上がりの畳スペースは子どもの遊び場やお昼寝に活用しているようです。建具を閉めれば泊まり客にも対応できるスペースになります。畳下の収納も重宝しているそう。
4. リビングドアの上にはめ込んだのは、ステンドグラス作家にオーダーした作品。厚みのあるガラスを通した光が美しい作風になっています。

洗面脱衣室は床も壁も天井もパイン材の板張り。
お風呂上がりに木の香りに包まれ、調湿作用もあります。
タオルや下着を収納する棚も、木で造作しました。

2階の洗面台はお気に入りのモザイクタイルを貼り、陶器のボウルや水栓にもこだわって造作。
トイレの引き戸はステンドグラスをはめ込みました。

トイレの手洗いはコンパクトでおしゃれなデザインで、水栓の配管までかわいい。
そして、ランプもレトロなものを選択しました。

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5. 2階の床はボルドーパイン材。室内建具は無垢材にステンドグラスをはめ込んで造作しました。
6. 2階の廊下から吹き抜けを介してLDK を見下ろせる設計。天井は梁を見せ、間にパインの無垢板を張って天井高を確保しました。

様々に活用できそうな広々したロフトも魅力の空間

広いロフトは棚を設け、ハンモックを吊すなど、様々に活用できそうな期待が高まる空間になっています。
吹き抜けから温もりが届くので冬も暖かく、断熱がしっかりしていて風も通るので夏も快適に過ごせます。

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7. 軒をしっかり出した日本の風土に合う外観にしながら、Fさんの希望した洋風のかわいいイメージのデザインを実現。
8. 庭に向けて広いウッドデッキを設置。2階バルコニーが夏の日差しを防ぐ庇の役目を果たしました。
庭は手前のウッドタイル敷きの部分にパーゴラを設けるなど、これから手を加える予定だそうです。

Checkpoint

30㎝角の大黒柱は滑らかな木肌の檜

リビングに鎮座する大黒柱は30㎝角の堂々たるたたずまいです。
その他の通し柱も24㎝角の太さで、開放的な空間をがっしりと支えています。
柱は昔から多くの寺院や神社で使われてきた岐阜県の東濃檜。木肌がきめ細かくて美しく、腐りにくくて耐久性も高いものです。
この檜を広大な自社倉庫で自然乾燥して使っています。

滋賀・東近江市 Fさんの家 家族構成/夫30歳 妻28歳 長男2歳 次男1歳

DATA

敷地面積/346.86㎡(105.11坪)
延床面積

147.71㎡(44.76坪)
1階/77.58㎡(23.50坪)
2階/70.13㎡(21.25坪)


用途地域/市街化調整区域
建ぺい率/28.96%
容積率/42.59%
構造/木造軸組工法
本体工事費/2,700万円
竣工/2017年1月

INSTRUMENTS

キッチン/LIXIL
窓・サッシ/LIXIL
LDの照明器具/オーデリック

工務店プロフィール

社名:大喜工務店

所在地:滋賀

建築エリア:滋賀県 京都府南部 (そのほかの都府県は要相談)

本物の家を求めて、遠方からの依頼も増えています

上質の檜材を銘木の産地から直接仕入れ、自社倉庫で長期自然乾燥させて大黒柱などに使用。3階建て基準のベタ基礎や2階でもグランドピアノが置ける仕様を標準とし、すべての家が基準の1.7倍以上の耐震性能を誇る。さらに柱・梁・床・天井などを無垢材で構成し、壁にオリジナルの珪藻土などを用いた“無添加骨太高断熱住宅” を推進。過剰だと思われるほどのこだわりを貫き、大手建築会社に勤める幹部から家づくりを依頼されるほど信頼は厚い。

大喜工務店

「檜材は銘木の産地・東濃地方から直接仕入れ、自社で長期自然乾燥しています」と代表の藤田喜代次さん

  • ●社名/大喜工務店
  • ●代表/藤田喜代次
  • ●住所/滋賀県東近江市平田町764
  • ●電話/0748・22・0028
  • ●年間建築棟数/新築30棟
  • ●設立/1952年1月

藤田喜代次

2代目社長に就任して以来、自然乾燥材を使用した「無添加骨太住宅」事業を推進。社長と同じく一級建築士の藤田英喜さんとともに、プランから完成まで家づくりの全工程に携わる。

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