家づくり 連載

唯渡邊唯渡邊

施主にされては困ること3つ!~一級建築士に聞く!

できるだけ施主の夢を実現するため、様々な要望を受け入れ、設計図面として表現するのが、我々設計者の仕事。

しかし仕事をしていくなかで、「お施主さんにされると、これは困ってしまうな」ということもあります。

今回は設計者側から施主にあえて苦言を呈しながらお伝えすることで、より良い信頼関係を構築していけるようお願いする内容にしたいと思います。

その困ることを3つご紹介します。

1. 施主が自分でプランを書いてくる場合

プラン

WorldWideStock / PIXTA(ピクスタ)

たまに自分でプランを描いてくるお施主さんがいらっしゃいます。

夢を自分の手で形にしたい想いは尊重したいですが、それを設計者に見せることはできれば控えてほしいです。

なぜかというと、その案ありきで進んでしまうからです。

そうなると家づくりに発展が生まれず、滞ってしまう可能性があります。

もう少し具体的に説明すると、設計者は、つくったプランを実現に結びつけるうえで、法規や構造、施工など様々な問題に直面していきます。

それを解決しやすく、かつ施主の要望をくみとるプランを設計者はつくっています。

施主が考え出したプランは設計図ではなくて、自分の要望図なのであるということを認識してほしいと思います。

 

2. 施工業者を施主が指定する場合

工事現場

Ushico / PIXTA(ピクスタ)

施主と施工業者が知り合いである場合などに、こういうことがよくあります。

ここで設計者として気になるのは、指定された施工者が過去にどんな仕事をしてきたかということです。

たとえば設計事務所との仕事を一切やったことがない施工業者の場合、技術やイメージ、意志の疎通が取りにくく、作業がなかなか進まなかったり、余計な費用が発生したりする場合が出てきます。

それによって被害を受けるのはお施主さんです。

でもお施主さんは施工業者と知り合いということで、なかなか言いたいこともいえない……。

そんな状況になると設計者も調整ができず、能力を十分に発揮しづらくなります。

施主、設計者、施工業者の3者はほどよい距離感をとった関係性でないと、チームとしての緊張感を保てないことをご理解いただければと思います。

 

3. 施主が商品を自分で発注(施主支給)する場合

サンプル

あけび / PIXTA(ピクスタ)

見積もり金額を安くするために、施主側で商品を発注して工事で取り付けてもらう場合があります。施主支給ともいいます。

これは施工者に対して敬意を払っていない行為であると私は感じます。

商品に何かトラブルがあったとき困るのはお施主さんです!

工事中

極楽蜻蛉 / PIXTA(ピクスタ)

どういうことかというと、何か不具合があったとき、施工側が責任をとれない、ということです。

施工業者は何か不具合などが生じたときに、メーカーの保証、もしくは会社で入っている保険などを活用しながら、工事後のメンテナンスを行うことが多いようです。

それを施主が引き受けるというのは手間やお金、苦労がかかってしまうのです。

そのときちょっと安く仕上がることよりも、長期的な視野を持って家づくりを行ってほしいと我々は考えます。

建築中

YsPhoto / PIXTA(ピクスタ)

いかがでしたか?

上記は我々設計者だけが困ることではなく、工事をする施工者、そして家をつくる施主本人にまでつながります。

これらが発端でトラブルになることも多いです。

家づくりはこれからの家族の将来を描くとても楽しい作業です。でも小さくても何かしらトラブルはおきます。

そのトラブルをできるだけ早く解消するため、お施主さんと我々作り手はチームとして動いているわけです。

その関係性を大事に考え、行動していただければと思います。

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