連載
写真家小林キユウの森をめぐる冒険

写真家・小林キユウの森をめぐる冒険【キャンピングトレーラーを選んだ理由】

森を手に入れた当初は10平米前後の小屋を建てる予定でいたが、キャンピングトレーラーを置くことになった。

キャンピングトレーラーを選んだ理由や、キャンピングトレーラーを手に入れるまで道のりについてご紹介します。

小屋を建てる?それとも…

土地

下草刈りをこまめに行い、あとは小屋を建てるだけだったが……。

小屋を立てる場合、ざっくり3つの選択肢がある。

1.施工業者に一括で建設を依頼する。
2.木材を自分で揃えて自力で建てる。
3.小屋キットを購入し、自力で組み立てる。

1は一番楽だけど、当然予算も一番かかる。

予算が一番かからないのは2だけど、これは素人にはなかなかハードルが高い。

なので3で行くつもりだったが、木材はすでに各パーツごとにカット加工されていて、大きさにもよるが30万円くらいからある。

ただ普段は横浜に住む僕が、何度八ヶ岳に通えば完成するのかと考えると、ちょっと気が遠くなってしまった。

月に1回行くのがやっとだから1年ではとても無理だろう。

その間、シートをかけるとはいえ、木材は野ざらしのままなので、傷んでしまうかもしれない。

仮に無事完成したとしても、その空間にはベッドやデスクなどの家具類、キッチンやトイレはもちろんない。道のりは果てしない。

そんなことを考えているうちに、森を手に入れてから丸2年が経ちそうになっていた。

 

キャンピングトレーラーってアリかも!

キャンピングトレーラー

Andrey Armyagov / PIXTA(ピクスタ)

そんな時にふと頭に浮かんだのが、キャンピングトレーラーの存在。

数年前、ニュージーランドに行ったとき、キャンピングカーで家族で旅したことを思い出した。

狭いのは確かだが、キッチンやベットなど一通り揃っている。

うちは小型のワンボックス型をレンタルしたが、地元の人は牽引タイプのキャンピングトレーラーの方が多かった。

中にはロケーションが素晴らしいオートキャンブ場に置きっぱなしにしている例もあった。

キャンプ場代は家賃のように払っているらしく、人気の場所は順番待ちもあると聞いた。

牽引式のキャンピングカーであれば、トイレ(カセット式)もついている。

小屋を自作した時の最大の懸案事項だったトイレ問題もこれで解消できるではないかと思った。

そうだ!それを森の中に置きっぱなしにしておけばいい。ただ、念願だった薪ストーブはその場合、諦めるしかない。

 

キャンピングカーショーへ行ってみた

キャンピングトレーラー

購入したキャンピングトレーラー内部。二段ベッド、キッチン、トイレ、棚などの家具類が一通り揃っている

ネットでキャンピングトレーラー情報を集めていた時、近々、東京のお台場で大きなキャンピングカーショーがあることを知った。

ものは試しにとりあえず行ってみることに。国内外のキャンピングカーの会社が多数出店していた。

一体型のキャンピングカー中心だったが、牽引式のトレーラータイプも想像以上にあった。

車内に入ってみると、確かに広さはないが、キッチン、テーブル、ベッド、トイレなどが計算し尽された配置で空間に無駄がない。

隠れ家的というか、独特のこもり感があって、この感じ、悪くない。

これをきっかけに、小屋ではなくキャンピングトレーラーでいくことに気持が固まった。

 

キャンピングトレーラーの市場はものすごく小さい…

キャンピングトレーラー

冷蔵庫は、LPガスで冷やすという不思議なシステム。電源不要というところがキャンピングトレーラーならでは

さっそく比較的程度のいい中古車を探すことに。

ただ、キャンピングトレーラーの市場は一般車に比べたらものすごく小さい。

例えば「カーセンサー」のウェブ検索では1台も出てこなかった。

ネットで探しに探して半年。専門業者のサイトを定期的にチェックした。

滋賀県の専門店で値段も手ごろな1台を発見! 早速、車体の外観、内部の写真を送ってもらった。

悪くない。ただ、そうは言ってもそれなりの金額の買い物だけに、写真のみで「買います」とは決められなかった。

中古車だから現品限り。売れてしまうと、また一から探さなくてはならない。ということで、日帰りで滋賀県まで見に行ってきた。

 

キャンピングトレーラーが森にやってきた!

キャンピングトレーラー

そして1か月後、そのキャンピングトレーラーは、はるばるわが森にやってきた。

台風の通過直後だったこともあり、地面がぬかるんでいる中で悪戦苦闘。キャンピングトレーラーを敷地内へバックで搬入。

前々日に台風が通過したばかりで、地面がぬかるんで、敷地内に引き込むのに手間取ったが、なんとか第一ミッション完了、という気分だった。