暮らしのコツ

笹倉 奈緒美笹倉 奈緒美

鳥の巣を撤去すると法律違反になる場合も。我が家がとった対策とは?

季節が春へと近づくと、少しずつ現れては気になる動物がいます。それは「ツバメ」です。

ツバメは、早ければ3月末にやってきて、電線に止まっては、何かを探しています。

安全にヒナを育てるための「巣が作れる場所」を探しているのです。

一度巣が作られると、毎年同じ場所に現れる習性があります。

ツバメが巣作りに最適な場所を見つけると建設開始!

つばめ

maron / PIXTA(ピクスタ)

入居10年以上になる筆者宅ですが、入居後1年目の春は大変でした。

毎朝、玄関周りを掃除していますが、4月中頃に、わらくずや枯れ草、泥が落ちていることに気がつきました。

ふと玄関上のライト付近を見た時に、ツバメが来て、壁に巣を作り始めていることに気がつきました。

古くから「ツバメが巣を作りにくる家は福がくる」と言われていて、巣を作っても、壊さず置いておくご家庭はあります。

ツバメは、現在昔より飛来数が減少していることから、「巣を潰さないで!」という運動が出ています。

しかし、新築住宅や、巣から出るフンやゴミやダニ類による人などへの影響で、「巣を作られると困る」というご家庭はあります。

 

ツバメが巣を作る場所と作られると困る点

ツバメの巣の材料となるのは、おもに近くの水田の泥、畑の土、わら、枯れ草などです。

土

建設日数は、早いと3日程度、天候によっては1週間で完成させます。

近くから巣の材料を持ち帰る際、口の中で唾液を含ませるので、唾液が接着剤になり、夫婦で巣を完成させます。

ツバメが巣を作りやすい場所としては、以下の3つが挙げられます。

  1. 人間が通っているところ
  2. 雨風をしのげる場所
  3. 天敵(ネコ・カラス・ヘビ)が来ないところ

家の軒先、シャッター付きのガレージ内、駅のホーム、ガソリンスタンドなどに、作られやすいです。

ツバメ

samsam / PIXTA(ピクスタ)

筆者の家の構造は、横からみると玄関上部が「コの字」に設計されていたので、ツバメとしては「いい物件」ということで、巣作りをはじめたのでしょう。

巣をつくられやすい場所

しかし、ツバメが巣を作って、ヒナが産まれると巣の中にたまるゴミやフンを下に落とします。

フンは一度石畳やコンクリートに付着するとなかなか取れません。

親鳥は巣の中のゴミやフンを外に出しますが、ダニ類やホコリが含まれています。

人によっては、皮膚や鼻にアレルギー反応が出て、生活に支障が出るケースもあります。

鳥のフン

thawornnrurak / PIXTA(ピクスタ)

巣を潰したいけれど、卵を産んでいる、もしくはヒナがいると「鳥獣保護管理法8条」に違反になります。

鳥獣保護管理法では、自治体の許可なく卵やヒナがいる巣を壊した場合は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が課せられます。

カラス

Toshizo / PIXTA(ピクスタ)

さらに卵やヒナを狙ってネコやカラスが来て二次被害が出るケースもあるので、住まいの状況次第では「巣を作らせない」方がいい場合もあるのです。

 

ツバメはあきらめずに何度もやってくる

筆者の子どもがダニなどにかぶれやすかったので、かわいそうだけれど、巣を作らせないと決めました。

壁にツバメの巣が作られるのを見かけると、三脚を出して、棒で壁につけられた巣材を払い落としていました。

しかし、あきらめずに何度もやってきます。

鳥害対策

よくハトの糞害対策で使う方法で、古いCDを吊り下げたり、カラスの死体に似せたものを吊り下たりもしましたが、ダメでした。

 

我が家では軒先にネット、が最も効果的だった

以前ツバメの巣で困った経験のある実家に相談し「タッカー」という道具を借りて、玄関に合うサイズの農業用の網をかぶせて入らせない方法を試してみることにしました。

タッカー

「タッカー」とは壁に養生シートを仮止めする大型ホッチキスです。筆者宅は石膏ボードに防水加工をした壁で、タッカーが使えました。

壁

写真は筆者宅の壁面です。石膏ボードに防水などの加工を使った壁です。

タイル系の壁では、ガムテープなどで止めるとよいでしょう。タッカーはホッチキスと同じ止め方で網を固定できます。

網を固定

「タッカー」がない場合は、事務用ホッチキスでも大きく開くタイプで代用することができます。

ホッチキス

ホッチキス

実際に試したところ、網のひとマスが大きい(最初は5センチマス)と、ツバメはするりと通り抜けてしまいしました。

ネット

そこで、さらに細かい目の網を購入して張り直すと、その後は一切来なくなり、現在は定期的に張り替えをしています。

軒先の構造で、同じ方法ができないケースはありますが、参考にしてみてください。

 

動物愛護の観点から反対の声もあるけれど…

鳩

あやさん / PIXTA(ピクスタ)

卵が産まれている、もしくはヒナがかえって、どうしても困る場合は、壊さずに自治体へ必ず相談してください。

分譲マンションや賃貸住宅で、巣を作られ始めた場合は、管理組合や大家さんに必ず相談しましょう。

ツバメの数が減少していることから、「巣ができても壊さないで」という声はあり、ヒナがかえっても糞害などから家を守るグッズの販売や自作される方もいらっしゃいます。

鳥の巣

skipinof / PIXTA(ピクスタ)

また日本野鳥の会は、保護活動の一環で、ツバメの巣対応の小冊子を用意しています。

しかし、仕方なく巣を潰さざるを得ないケースもあります。

ツバメのヒナはかわいいものの、健康被害の恐れがある場合は、お許し頂ければと思います。

【参考】
※  鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律 – 環境省
※  ツバメ小冊子無償配布 – 公益財団法人 日本野鳥の会
※   神山和夫、渡辺仁、佐藤信敏 (2012) 『ツバメ(田んぼの生きものたち)』(農山漁村文化協会)

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