新耐震VS旧耐震、大規模VS小規模マンション…。どっちがいい?物件探し究極の選択
マンションリノベは決断の連続 !
中でも究極の選択ともいうべきテーマについて、不動産、設計の両方に精通するEcodecoの岡野真弥さんに聞いてみました。
今回は「物件探し編」です。
リノベ済み物件VS現況物件

ABC / PIXTA(ピクスタ)
件数として多いのは昔から変わらず現況物件ですね。
もちろん、最近はリノベ済みの中古物件も多いので、既存部分を生かしながら自分たち好みに再リノベするという方法もあります。
ただ、再リノベはフルリノベよりもお手軽と思われますが、工事内容によっては工期がほとんど変わらない場合も。
現況物件を探す、リノベ済み物件を探す、という考え方よりは、エリアや周辺環境、マンションの管理体制など、自分たちで変えることができない部分を重視して物件を探す方がおすすめです。
都心VS郊外

まちゃー / PIXTA(ピクスタ)
せっかく自分たち好みにリノベするのですから、売るシーンはあまり考えてほしくはないというのが本音。
ですが、都心や駅近が売りやすいというのはもちろんあります。
どこからが郊外かの線引きは難しいですが、郊外でも人気上昇中のエリアなら価値も高いですね。
都心で予算内の物件が見つからなければ、通勤も苦にならず、週末のレジャーにも便利な都心と郊外の中間地点も検討してみて。
そして何より、住みたいエリアかどうか、自分たちが心地よく暮らせるか、が大事です。
大規模マンションVS小規模マンション

よっちゃん必撮仕事人 / PIXTA(ピクスタ)
一般的には総戸数100戸以上を大規模マンションと考えます。
大規模マンションの大きなメリットとして、共益費を抑えつつも修繕積立金が潤沢であることも多く、それによって修繕工事が細やかに行えますし、管理状態の良さにつながります。
総戸数10戸以下など、あまりに小規模なマンションだと住宅ローンが通らない場合も。
ただ、ゆとりある敷地に建つ低層・小規模マンションは、予算の問題さえクリアできればとても魅力的。
規模に対しての共益費が妥当で、修繕や管理状態も良ければ、小規模マンションだからと選択肢から外す必要はありません。
広い物件VSコンパクト物件

ゆう / PIXTA(ピクスタ)
“広いとその分リノベ費用がかかる” というのはリノベをするうえでしっかり理解しておきたいところ。
予算が許せば広いに越したことはありませんが、“自分たちに十分な広さ“ を把握するのも大切。
例えば10平米は約6帖です。今の家をベースに、あとどれくらいあれば十分かをイメージしてみましょう。
また、数字上は狭く感じても、天井高がある物件やバルコニーが広い物件は、数字よりも広く感じます。
希望より床面積が狭くても、空間全体をうまく活用できれば数字以上の収納力を期待できます。
新耐震VS旧耐震

naka / PIXTA(ピクスタ)
1981年6月1日以降に確認申請を出された物件は新耐震、それ以前のものは旧耐震と呼ばれます。
安全面を考えれば、もちろん新耐震の方がいいです。
ただ、旧耐震物件でも耐震補強工事をしっかり行っていれば、新耐震と同等と考えてよいでしょう。
また、1971〜1981年の間は移行期と呼ばれています。
同じ旧耐震物件にはなりますが、1970年以前の旧耐震物件と比較すると移行期の物件は耐震性が高いことが多いです。
“旧耐震”という言葉だけでなく、着工した年を確認してみましょう。
また、新耐震だと住宅ローン控除も利用できます。
【取材協力】
EcoDeco 岡野真弥さん
中古マンションリノベのワンストップサービスのパイオニア。全コーディネーターが不動産探しから設計まで一貫して担当できる不動産と設計のプロとして、知識と経験を併せ持つ。内見時には両方の視点からアドバイスができスピード感があると好評。
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