バラエティ豊かな木材が彩る高耐震・高断熱の骨太構造

設計・施工/大喜工務店(所在地:滋賀)

撮影/芥子富吉

地元の兵庫県内で新築を考えていた稲葉さん夫妻は、丈夫な木の家に憧れて情報収集する中で、家づくりに対する思いが熱い大喜工務店に惹かれたそうです。

当時は石川県で暮らしていましたが、滋賀県まで完成見学会などに何度も足を運び、確信したと夫は話します。

そんな熱い思いのある大喜工務店で建てた稲葉さんのお宅をご紹介いたします。

耐震基準の2倍の安心感と大空間の開放感を併せ持つ

「大喜工務店には、本物の素材へのこだわりが強く感じられたんです。私たちは阪神淡路大震災を経験し、災害に強い家という希望もありました。建築地は滋賀から離れていましたが、追加料金を払ってでもお願いしたいと。それでも大手ハウスメーカーより安いぐらいでしたから」

こう語るように、大喜工務店に大変満足している様子の稲葉さん。

計画地は住宅密集地だったため、2階にLDKを設けるプランで採光を確保。

1階に個室を配することで耐震性が増し、耐力壁のみの数値でも建築基準法の2倍の強度を実現しています。

「2本の大黒柱がそびえるLDKを見上げると、太い梁などの木組みが美しく、本当に丈夫な家だなという安心感がありますね。大空間でありながら断熱性に優れ、冬も夏も快適に過ごせます」

そう語る夫の遊び心で多様な樹種を使い分けた床も味わい深い雰囲気を出しています。

上の写真は、ダイニング。
間接照明として調光・調色に対応したLED を梁の上に施し、美しい天井の木組みをライトアップしています。

8寸角の大黒柱2本やウォールナットの床、ドイツ漆喰の壁などと合わせて、重厚で味わい深い雰囲気を醸し出しています。

「たくさんの自然素材に囲まれて、日々癒やされています」と妻が実感するとおり、竣工後1年を経ても、すがすがしい木の香りが家全体を満たしていました。

ダイニングキッチンの床はウォールナットでシックに!照明は間接光が主体のプランを採用

2階に広く設けたリビングダイニング。
写真左手の掃き出し窓からの採光を主とし、隣家が迫る南側は家具の配置なども考慮して開口部を必要最小限になっています。

天井の高いリビングダイニングは、隣接する和室の障子2枚を引き込むと広がりが一層際立ちます。
間接照明を主体とすることで夜はまた違った趣に包まれる空間に。

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1. キッチンはステンレス製の既製品と造作の背面収納を組み合わせ、壁にタイルを施しました。
2. キッチン正面にウォールナットの一枚板を使ったカウンターを造作。垂れ壁には特注の強化ガラスを採用。

職人さんのこだわりが満載のエントランスと2階ホール

ヘリンボーン張りの壁が印象的な玄関ホールは、上質なカリン材を職人が一つひとつ手張りしたそう。
床にはナチュラルなテイストのナラ材を採用。建具はすべて節なしの材で造作しています。

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3. ブラケットやペンダントライトが華やかに彩る2階ホール。左のハシゴを上がると小屋裏収納へつながっています。
4. 1階廊下は足元の間接照明でエレガントに演出。階段室には飾り棚を設けました。

寝室は光を抑えたくつろぎの空間に!

色白な杉板張りの天井とウォールナットの床が好対照をなす寝室。
開口部を控え、天井の両サイドに設けた間接照明のみのプランになっています。
また、大容量の収納を併設。

子ども室はフラット天井と勾配天井をミックス!

傷がつきにくい桜材を床に使った2階の子ども室。
小屋裏収納を確保するため高さ制限が緩い西側の屋根を高くした結果、一部開放的な勾配天井になりました。

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5. こちらは、夫の希望で1階に確保した仕事用の書斎。窓辺にデスクを造作したほか、出入り口側には書類棚も造り付けています。この部屋にも天井に間接照明を施しました。
6. 「おこもりできるミニ書斎です」と大満足の夫。

洗面脱衣室は広めに確保して、引き出しと可動棚を組み合わせた家具調の収納を造作。
床には明るい色調の檜材を選んでいます。

和室は淡いグリーンの壁で落ち着いた雰囲気に。
小さめながら床を設け、大喜工務店の倉庫で夫が選んだエンジュの床柱をあしらいました。

高度地区の高さ制限を考慮し、もともと採光が期待できなかった敷地の南側に寄せて最大限の建物を設計。
外壁は質感にこだわり、1階正面のみ石貼り風に仕上げています。

Checkpoint

檜の良材を使った8寸の大黒柱が2本

稲葉邸の骨太構造を象徴する2本の大黒柱は、どちらも8寸角。
良材の産地として名高い東濃地方から樹齢100年以上の檜を仕入れ、大喜工務店の倉庫で長期自然乾燥させることでさらに強度を高めて使用しています。
そのほかの通し柱10本もすべて7寸角の檜を用い、極太の梁などとも相まって頑強な躯体を構成。
長く安心して住み継げる強さだけでなく、インテリアとしての美しさも兼ね備えています。

兵庫・伊丹市 稲葉さんの家 家族構成/夫41歳 妻36歳 長女5歳 次女1歳

DATA

敷地面積/139.36㎡(42.23坪)
延床面積

133.80㎡(40.55坪)
1階/66.90㎡(20.27坪)
2階/66.90㎡(20.27坪)


用途地域/第1種中高層住居専用地域
建ぺい率/60%
容積率/160%
構造/木造軸組工法
本体工事費/2,800万円
竣工/2018年2月

INSTRUMENTS

厨房機器/クリナップ
衛生機器/TOTO
窓・サッシ/LIXIL

工務店プロフィール

社名:大喜工務店

所在地:滋賀

建築エリア:滋賀県 京都府南部 (そのほかの都府県は要相談)

本物の家を求めて、遠方からの依頼も増えています

上質の檜材を銘木の産地から直接仕入れ、自社倉庫で長期自然乾燥させて大黒柱などに使用。3階建て基準のベタ基礎や2階でもグランドピアノが置ける仕様を標準とし、すべての家が基準の1.7倍以上の耐震性能を誇る。さらに柱・梁・床・天井などを無垢材で構成し、壁にオリジナルの珪藻土などを用いた“無添加骨太高断熱住宅” を推進。過剰だと思われるほどのこだわりを貫き、大手建築会社に勤める幹部から家づくりを依頼されるほど信頼は厚い。

大喜工務店

「檜材は銘木の産地・東濃地方から直接仕入れ、自社で長期自然乾燥しています」と代表の藤田喜代次さん

  • ●社名/大喜工務店
  • ●代表/藤田喜代次
  • ●住所/滋賀県東近江市平田町764
  • ●電話/0748・22・0028
  • ●年間建築棟数/新築30棟
  • ●設立/1952年1月

藤田喜代次

2代目社長に就任して以来、自然乾燥材を使用した「無添加骨太住宅」事業を推進。社長と同じく一級建築士の藤田英喜さんとともに、プランから完成まで家づくりの全工程に携わる。

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