来客時、飼い主の愛犬への対応はどうする?性格別うまくいく対処方
来客時、あなたの愛犬はどんな反応を示しますか?
来客に吠えて困っている……、遊んでほしくて大興奮……、飛びついてどうしようもない……など、ワンちゃんの性格によって反応もさまざまです。
今回は、ペットの行動学や食育を学んだ愛犬家として愛犬の反応と性格別に飼い主として何をすれば良いのかを解説します。
ビビリで怖がりな犬の場合

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低い声で唸ったり、来客を見て吠え続けるが来客が手を出すと逃げるなど、自身の身を守りたい「こっちにこないで!」と必死にアピールしています。
そのアピールは威嚇ですので、お客さんが無理に仲良くしようと手を出すと、噛んでしまったりさらに吠えてしまったりします。
この場合、飼い主としてはお客さんに吠え付く愛犬をすぐに止めたくなるはずです。
名前を強く呼び、吠えたときに怒ったり、慌てて抱っこをしたり……お客さんも飼い主さんも慌ててしまうことがよくあります。
愛犬からしたら来客は「自分の部屋への侵入者」です。
小型のワンちゃんからしたら、大きな生き物が迫ってくるわけです。
怖いと思うのも無理はありません。
この性格の愛犬に対して飼い主としてできることは2つです。
1. お客さんを家の外でお迎えする

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お散歩にでたり、近くの道路まで抱っこで連れて行き、お客さんと家の外で出会うようにしましょう。
その際に愛犬が好きなおやつをもっていき、お客さんからおやつをあげてもらうとさらに効果的です。
おやつをあげるときは、おやつを手のひらにのせ、愛犬の目を見ないようにあげてもらってください。
愛犬を抱っこする、もしくはお客さんにしゃがんでもらい、お客さんが上から手を出さないよう協力してもらいましょう。
「来客=侵入者」ではなく「来客=おやつをくれる人」のイメージをつけてあげると、だんだんと人が好きになってくれるはずです。
もしかしたら、おやつを食べないかもしれません。
その場合は無理に食べさせず、おいしい香りだけ嗅がせましょう。
2. お部屋に入ったら、お客さんからおやつをあげてもらう

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部屋に入ると愛犬はお客さんの動きを観察し始めます。
お客さんには大声や急な動作は控えていただき、安全な人として認識してもらいましょう。
ここでも愛犬が好きなおやつを用意し、ゆっくりとあげてもらいましょう。
出合ったときと同じ様に怖がらせないようにしてもらいます。
愛犬がおもちゃで遊ぶのが好きであれば、遊んでもらうのも良いと思います。
最初から最後までお客さんにお願いすることは、「急な動きをしない」ということです。
触ってもらうのも、必ず愛犬との挨拶が終わってからにしましょう。
この性格の愛犬には怒ってもあまり意味がありません。
飼い主として安心を与えてあげることが重要です。
人が大好きな犬の場合

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お客さんが来るとピョンピョンと跳ね回り、大興奮。
お客さんに飛びついたり、触ろうとすると顔を舐めてしまったり……。
とにかく遊びたい、かまってほしい!と要求吠えをする犬もいるでしょう。
この場合、飼い主としては早く落ち着かせたいと抱っこをしたり、ケージに入れたり……、お客さんのお相手をするどころではありませんよね。
なぜ愛犬がこのような行動をするのか。
それは過去に同じ行動をしたときに要求が通ったからです。
例えば、お客さんに飛びついたらなでてもらえた、遊んでもらえたなど。
「コレをしたら楽しいことが起きる」と思っているのです。
この性格のワンちゃんに対して、飼い主ができることは3つ。
1. 来客前に愛犬の体力を使わせておく

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お客さんが来る前に長時間の散歩やロープでのひっぱりっこ、とにかく愛犬に体力を使ってもらいましょう。
そこからクールダウンしてもらい、落ち着いたタイミングでお客さんをお迎えできるよう時間配分も重要です。
2. お客さんに愛犬を無視してもらう

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愛犬が落ち着くまで無視してもらいます。
かまってほしいワンちゃんにとって無視されることは嫌なこと。
静かになったら、かまってもらえると認識させましょう。
抱っこしたり、ケージにいれたり落ち着ける方法は飼い主がやりやすい方法で行なえれば問題ありません。
3. おすわり・ふせ・待てなど指示をきかせる

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これは日ごろからしつけておく必要があります。
お客さんが手を洗っている間などにおやつを使い、指示を出して落ち着いてもらいましょう。
この性格の愛犬には落ち着いてもらえるように工夫しましょう。
愛犬をなでるときも、毛の流れにそってゆっくりと触ってもらうと落ち着くことができます。
来客時だけでなく、日ごろからのしつけも大変重要です。
来客時に備えて、毎日の生活の中で愛犬にあった興奮を抑える方法を見つけてみてください。
人は好きだが、気が強い犬の場合

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来客を怖がることはないが、お客さんの脚にカクカクと腰を振ってしまったり……、お客さんが愛犬のおもちゃを触ると唸ったり……。
この場合、飼い主としてはお客さんもいやがる行為を早くやめさせたいと思うものです。
愛犬にとってお部屋は縄張りです。
自分の縄張りではお客さんより上の立場にいたいと、相手をつかみ腰を振る行為=マウンティングをします。
特に去勢前の男の子はこの傾向が強いですが、去勢後や女の子でも気が強い子は同じようにマウンティングすることがあります。
この性格のワンちゃんに対して、飼い主ができることは2つ。
1. 来客前にケージや別室に連れて行く

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お客さんに何かしてしまうのであれば、前もって愛犬の動きを制御しましょう。
かわいそうと思うようであれば、部屋の中でも首輪とリードでつなぎ、自由に行動させないようにしましょう。
2. 日ごろから、飼い主がリーダーであることを示す

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愛犬が飼い主に従うように日ごろから訓練できていれば、お客さんが来たときも飼い主の指示に従ってくれます。
気が強いからといって飼い主が従ってばかりでは、お客さんが来たときに制御ができなくなります。
甘やかさないようしっかりとした関係値を築いておきましょう。
来客にしつこくしていたら、愛犬に指示をだし、お客さんとの距離をとらせましょう。
この性格の愛犬には物理的にお客さんから離すことが必要です。
お客さんを不快な気持ちにさせないため、飼い主としてしっかりとした態度を示しましょう。
愛犬のことを一番理解してあげられるのはどんなときも飼い主だけです。
来ていただいたお客さんに愛犬が可愛がってもらえるよう、飼い主として適切な対応をしていきましょう。