「学童保育」ってどんなところ?システム、安全性…を元職員が教える!
いよいよ新学期。子どもの小学校の入学、新学年が始まりますね。
また、総務省の発表によると全国の共働き家庭の割合は48.8%。
共稼ぎ夫婦の中には「学童保育」の利用を検討している人も多いのではないでしょうか?
しかし、「そもそも学童保育ってどんなところ?」とよく知らない人もいると思います。本当に安全なのか、楽しく通えるところなのか確認しておくことは大切。
そこで、元職員として学童保育がどのようなところなのかご紹介します。
「学童保育」って誰でも利用できるの?

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2019年現在、学童保育は1年生~6年生まで基本的に誰でも利用可能です。
2015年以前は3年生まででしたので、対象が6年生まで拡大されたのは助かりますよね。
ただし!
学童保育の目的は「保護者の就労や傷病など、何らかの理由により放課後の保育が難しい家庭の子どもが安心して過ごせる空間を提供する」ことです。
その為、まずは共働き家庭や片親家庭(シングルマザー・シングルファザー)が優先されます。
夫婦どちらかが休職中や求職中では入所対象から外れてしまうことも。アルバイトやパートでも審査に落ちてしまうこともあるので必ずしも入所できるとは限りません。
また、自治体によって入所基準には差があるので、まずは問い合わせてみるのがオススメです。
「学童保育」は何時までやっているの?
希望の学童保育の審査に通過できたからと安心するのはまだ早いです。
というのも、学童保育は一般的に18時までしかやっていません。

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延長保育を実施している施設もありますが、19時~19時30分まで対応してくれればいい方です。
フルタイムで就労していると、17時30分~18時の定時に出社するのは難しいもの……。
仮に17時30分に出社できたとしても、会社から施設までの距離によっては18時に間に合わないこともあります。
延長保育のある施設に入所できればいいですが、難しいときは職場に相談しておくのがいいでしょう。
学童保育の「先生」ってどんな人なの?
「学童も仕事なんだから、時間を融通してくれても……」と考える方もいると思います。
確かにその通りなのですが、元職員として無理は言ってほしくないところです。
なぜかというと、学童保育の先生のほとんどがパートやアルバイトの方。

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小学生や中学生の子どもがいて、他の家庭と同じように家事や育児に追われている方もいるのです。
もちろん、学童保育には専門資格である「放課後児童支援員」も一定数配置されています。
しかし、放課後児童支援員の数は限られるため、施設によっては1人しか配置されていないことも。さすがに1人で何人もの子どもの安全を確保するのは負担が大きすぎます。
閉所時間に何度も遅刻してしまうと、「これ以上は対処できません!」と施設から退所を要求されることもあるので注意してください。
学童保育で子どもはどう過ごすの?
学童保育では放課後児童支援員を始め、子どもの人数に応じて十分な人員を確保しています。
人手が足りなくて安全が確保できない…ということはまずないので安心です。
では、子どもたちが学童保育でどう過ごすのかというと、基本的に「自由」に過ごせます。

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「宿題の時間」を設けているところも多いですが、それ以外の時間は施設にあるおもちゃを使ったり、小説や図鑑などを読むこともできます。
また、天気が良ければ外で遊ぶこともでき、子どもがのびのび過ごせる環境は整っているはずです。
まずは地域の学童保育を見学しよう!

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今回、元職員として紹介した内容は一般的な学童保育についてです。
自治体によって、施設によって細かなルールは様々。
まずは管轄の自治体や施設に問い合わせてみましょう。
見学できる施設もあるので、どのような環境なのか確認しておくことも大切です。
ぜひ、子どもが生活する学童保育について知った上で、上手に活用していただければと思います。