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たかこたかこ

猫9匹の安全と快適さを「縦格子の引き戸」によって実現した家

猫が9匹もいる生活……。

想像してみると家の中は汚れそうだし脱走も心配。

しかし、心から猫を愛する飼い主と建築家は、人も猫も安全で快適な住まいを実現しました。

そんな猫と飼い主が安心して暮らす家、神奈川・川崎市のHさん邸をご紹介いたします。

格子戸で猫の”動き”が自由になる

もともとは犬を飼っていたというHさんとお母様。

あるとき、散歩中に犬が茂みの中で鳴いている猫の赤ちゃんを見つけ、それが現在10歳になったつかさ(オス)とつくし(メス)。

Hさんの家

手前が最年長のつかさ。奥は黒猫のるい(7歳・オス)

その後も捨て猫や弱っている野良猫などを見過ごせず、保護しているうちに9匹に。

さすがに以前に住んでいた家は手狭になり、戸建てを購入するに至ったそう。

新居は3階建てなので、猫たちに上下運動を楽しんでもらえると思っていましたが、”ドア開閉時に万一脱走したら”と思うと玄関も開けられないと思い、不便さを感じていました。

そこでHさんは、猫を通じて知り合いになった「猫と建築社」の中村裕実子さんに相談し、”玄関からの脱走防止””キッチンへの侵入防止対策”を施すことになりました。

さずがは、猫の習性を熟知している中村さん。

1階廊下とキッチンに開閉時に猫がすり抜けにくく、なおかつスペースを取らない引き戸を設置。

風も視線も抜ける格子戸は最適で、既存のインテリアに違和感なく溶け込むようデザインされているのもポイントです。

Hさんの家

さらにこの格子戸、両側から開閉でき、鍵も取り付けられているから安心。

玄関からの暖かな光が差し込み、ホールが柔らかな雰囲気に包まれます。

Hさんの家

縦格子は軽やかで、猫がよじ登る心配もなく、猫がなめても安全な塗料を使用しています。

 

キッチンにも格子戸を設置したことで、「安心して料理ができるようになった」とHさん。

Hさんの家

この他に、洗面所や納戸など猫の立ち入りNGの部屋は、ドアノブを縦向きに付け替えました。

「危険な場所に立ち入る心配がなく、1階から3階まで自由に行き来できて、お互いにストレスがなくなったと思います」とHさん。

実はお互いが知らず知らずのうちに気を遣っている、”動物との生活”。

Hさん邸は、格子戸によってストレスをなくすだけでなく、猫たちが快適にそして健康に生きていけるポイントがたくさん!

そんなHさん邸の猫にとっての快適な生活の工夫を見ていきましょう。

 

キャットタワーは”突っ張り棒”タイプ!

猫のいる生活と言えば、”キャットタワー”。

Hさん邸のキャットタワーは、なんと天井で突っ張るタイプのもの。

Hさんの家

景色に上手に溶け込んでいるキャットタワーを紹介してくれるのは、そうじろう(9歳)です。

安定感抜群のこちらは、Hさんがネットで見つけて購入されたんだとか。

Hさんの家

ポールに麻紐が巻いてあるので、好きなだけ爪とぎでき、広々ステップでくつろぎ度は満点。

Hさんの家

お部屋に溶け込むシンプルな色味で圧迫感も感じません。

ついつい時間を忘れて、猫たちが軽快に動き回る姿を眺めてしまいそうです。

 

健康管理、衛生管理も万全の専用ゲージ

お留守番のときでも、猫たちが安全に快適に過ごせる工夫が施されています。

Hさんの家

誤って何かを口にしたり、ケガをしないように、不在時には基本的にケージで過ごてもらいます。

他の猫のごはんを盗み食いしたり、不要な争いを避けるためにもなるんだそう。

さらに、ケージに慣れておくと震災など、いざというときにもストレスなく過ごせるというもしもの時の備えにもなるんです。

ゲージの数はなんと1匹に1個。ゲージが9つ並ぶリビングの眺めは何とも壮観です!

Hさんの家

ゲージの中はメゾネット式で、トイレとベッド、ごはん台を装備し、猫たちは自分の”部屋”をきちんと覚えているんだとか。

Hさんの家

とってもかわいいいベッドはIKEAの人形用のもので、通気用のすのこはなんとHさんの手作り。

Hさんの家

ベッドにも愛情いっぱいです。

Hさんの家

人見知りのとら(4歳・オス)はトイレに避難。猫だって自分だけのスペースは欲しいのです!

「これだけ猫がいると毎日の掃除は欠かせませんが、ケージはキャスター付きなので簡単に動かせて便利です」とお母様。

Hさんの家

「うんち管理表」を作成し、9匹の体調管理をしているというHさん。

2人に助けられた9匹の猫たちは、清潔な住まいで愛情に包まれて暮らしています。

 

トップライトから光が入るダイニングで、猫たちとまったり。

キャットタワーを眺めながらお茶するなんて、贅沢でうらやましい!

Hさんの家

たまにもめごとが起こる猫たちですが、お互いが適度な距離感を保って上手に生活しているそう。

甘えん坊だったり、一匹狼だったり……自分のスペースをもつことで猫の“個”が尊重され、それぞれの猫がのびのびと幸せに過ごしている、Hさん邸。

動物と暮らすうえで、真似したくなるポイントにあふれていました!

 

 

Hさんの家

いかがでしたか?

H邸は、”動物を迎い入れるのだから…”というプレッシャーではなく、”猫も人間も主役”という思いが伝わってくるあたたかな住まい。

9匹の猫たちが何とも伸びやかに過ごしている姿をみると、猫になってこのお家に住みたい……と思ってしまうほど。

もっと詳しく見たい方は、ぜひ「住まいの設計2019年2月号」を参考にしてみてくださいね。

リノベーション設計/猫と建築社(by design office neno1365)

撮影/水谷綾子

住まいの設計2019年2月号

住まいの設計2019年2月号

豊富な実例ときめ細やかな情報で快適・便利な住スタイルを提案。家作りの夢が広がる!住まいのお役立ちマガジン

【巻頭特集】「猫だってハッピーにしてほしい! 猫と一緒に暮らすための家」 【第二特集】「自分らしいインテリアと暮らしています」

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