いつまで「川の字」?海外のベッド事情に考える「子どもを1人で寝かせる」ための工夫とは

わたなべ りょう / PIXTA
新学期を迎えたこの時期、お子さん用の家具を用意して、子ども部屋を整えるご家庭も多いのではないでしょうか。
スウェーデンでは「子ども部屋を準備するのは出産前」というのが一般的です。
「勉強部屋」というよりも、「子どもの寝室」というイメージが強く、年齢に関わらず、子ども部屋にある家具は「ベッド」です。
スウェーデンの子どもたちの寝室、ご紹介します。
■添い寝はダメ? ママの疲れが取れません!
スウェーデンでは、出産後1か月から3か月くらいまで、赤ちゃんは両親の寝室に置かれたベビーベッドで寝るのが一般的です。
が、それ以降(つまり生後3ヶ月)は子ども部屋で寝ます。
筆者は息子の5か月の検診で、「自分の部屋で寝かせるように!」と強く指導されました。
筆者が参加していた育児サークル(8か月~1歳児)20名中「子ども部屋で寝ていない赤ちゃん」はわたしの息子だけ。
「添い寝は疲労回復によくない!」
「3か月過ぎたら、1人で寝かせるべき!」
と、スウェーデンでは「赤ちゃんが1人で寝ること」をとても大切にしています。
出産、育児の疲れをとるには、ぐっすりと眠り、適度な寝返りを打つことが必要。そのために、母親は1人で眠るのが1番といわれているのです。
実際、添い寝をしていると、母親はほとんど寝返りを打ちませんよね。
■1人で眠りにつくことが自立心を養う!? 5分間メソッド
「1人で寝なさい」そうは言ってもなかなか1人で寝つかせるのは大変です。
子どもに絵本を読んで、「おやすみ」と部屋を出ます。そこで子どもが寝ることはまず、ありませんね。
そこで、子どもが泣いたら、「5分だけ」子ども部屋に行きます。
そして、また「おやすみ」と部屋を出るのです。
この「5分だけ」は必要な限り、何度繰り返してもよいのです。
ただし、子どもが“1人で眠りにつくこと”が大切なのです。
1人でというのが、自立心を養うとスウェーデン人は信じています。
子どもも「必要なときはママが来てくれる」と分かり安心するので、この「5分間メソッド」は効果的です。
■子どもが1人で、寝るために!
子ども部屋は、親の寝室の向かいか、隣にあると便利です。
そして、子どもが1人でも寂しくないように、カラフルでたのしい家具や雑貨が力を発揮します。ベッドのそばに、やわらかい光を放つLEDナイトランプはスウェーデンの子どもの必需品です。
IKEAにも、かわいい子ども用ベッドがありますが、おすすめは一般的なシングルサイズのベッドです。
小さいベッドを使うのは数年だけ。その後買い替えが必要になります。
IKEAでは、子ども用のベッドフレームなどシングルベッドに対応しているものがたくさんあります。成長に合わせて、フレームを取り換える方が経済的です。
「子どもが1人で眠ること」をとても大切にしているスウェーデン人たちですが、実はキャンプに行って家族で川の字になって眠ると、「すごくいい!」と絶賛する人もいるんですよ。
もし、そろそろ自分の部屋で寝るようにしようか……とお考えなら、新学期はとてもいい機会ではないでしょうか?