妻VS夫、モメる家づくりの落とし穴。事前に気を付けたい回避策
これから家を建てる。
そうと思うと、希望はどんどんと広がるものです。
「あこがれの書斎を作りたい」「キッチンはアイランドに」…。かなえたい夢を夫婦で語り合っているうちにテンションは上がり、幸せな気分に満たされることでしょう。
でも、じつはここに大きな落とし穴が!
ここではハウスメーカーの営業を5年間経験した筆者が、家づくり中の夫婦に多く見られるモメ事をご紹介。
合わせて、回避するためのアドバイスもお伝えします。
場合によっては楽しいはずのマイホームづくりが、ストレスだらけの辛い作業になることもあるのです。
予算の考え方で夫婦がモメる

freeangle / PIXTA(ピクスタ)
夫婦がモメる原因として多いのが、予算感の違いです。
このズレが生じる多くの原因は、「予算3,000万円」といったような大きな数字を基準に物事を進めていこうとすることにあります。
家づくりの過程で、実現したいことはどうしても増えるもの。結果、いつの間にか予算は上がりがちに。
本来予算は、「月々いくらまでなら住宅ローンを支払える」といった小さくて具体的な数字をもとに決めると、意識のズレが生じにくくなるのです。
いくら払えるのかについては、専門家に相談することをオススメします。
今すぐ削れるムダな生活費についても、気づきになります。
土地選びでモメる

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実は、土地選びでもモメてしまいがちです。
とくに土地は、ほかの人に購入されてしまう恐れもありますから、判断を急かされることも。
たとえば、夫が「もうここの土地でいい」と思っていても、妻は「ほかも見たい」となかなか決断できないこともあるでしょう。
それを繰り返していくうちに、土地を探すことに疲れ、ストレスがたまってしまった夫婦が見受けられました。
こうしたことを防ぐためにも、土地選びで優先したいことをリストアップして、見える化をしておきましょう。
趣味や嗜好の違いでモメる

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夫婦で趣味や嗜好が異なるのは仕方ありません。
でも、お互いが譲らないままだと、計画は進まず止まってしまいます。
「この部分については妻(もしくは夫)が主導をもつ」と分担やルールを決めつつ、「これだけはかなえたい」ということは事前にお互い伝えておきましょう。
どうしても意見が折り合わない!
そんな場合は、設計士やインテリアコーディネーターといったプロの意見や代替え案などのアドバイスをもらうこともひとつの手です。
教育方針に対するズレでモメる

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子どもの教育と家づくりは、思った以上に重要な関係にあります。
教育方針によっては、予算や間取りづくりに大きく影響することも。
教育費は、住宅資金や教育資金と並んで、人生の三大資金と呼ばれています。
たとえば通わせる学校を私立にするのか公立にするのかを決めるだけでも、住宅に充てられる資金は変わります。
また、間取りのことで対立する場合も。
コミュニケーションのためにも、帰宅した子供には、子供室に行く前に必ずリビングを通らせたい!もしこんなことを実現しようとしたら、夫婦間で間取りに関してさまざまな調整が必要になってくるでしょう。
勉強しやすい部屋にしたいのか、親子間で会話の多い住まいにしたいのか…。教育方針や優先順位について、事前にしっかりと話し合っておくべきでしょう。
マイホーム計画の前に、夫婦間で役割分担しておくことが大事
夫婦だから「わかっているはず」「乗り越えられる」と慢心するのは禁物。
互いの価値観のズレを認識しつつ、お互いに歩み寄っていかなければ、家づくりの難問は解決しません。
私の経験からも、スムーズに進んでいる夫婦は計画前にしっかりと役割分担を明確にしていると感じています。
楽しいはずの家づくりが、嫌になってしまわないようにきちんと話し合っておきましょう。